定年の年齢が引き上げられたとはいえ、長寿国である日本では退職後も長い老後が待っています。
定年後、やることがなく家に引きこもりがちになってしまったり、社会との接点が減って自分の人生や存在の意義が分からなくなってしまったりする高齢者が多く、認知症を引き起こす原因となってしまうこともあります。
そんな中、経済的な面での安心のため、健康のため、そして生きがいを感じるため等の理由で高齢になっても何かしらの仕事をして働く人が増え、内閣府の調査によるとその割合は50%を超えている状況とのこと。
そこで今回の記事では、高齢者が仕事に生きがいを感じる理由、働き続けるために必要なポイント、仕事の探し方やおすすめの仕事について解説してまいります。
どうぞ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。
目次
高齢者が仕事に生きがいを感じるのはなぜ?
実際、仕事をしている高齢者には生きがいを感じている方が多いと言われており、その理由として考えられる要素を以下に紹介します。
1.自己肯定感を高められる
仕事を通じて人から感謝され自分が誰かの役に立てると感じること、そして自分の経験や持っている能力を再度確認できることで自己肯定感が高められ、生きがいを感じることが出来ます。
高齢になると人から支援やサポートを受ける側になることが増え自信を無くしてしまいがちですが、仕事をすることで自分の価値を改めて感じられることは大きなメリットですね。
2.社会とのつながり
仕事をすることで必然的に職場の同僚やお客様、クライアント等と交流する機会が増え、会社というコミュニティへの参加や社会との接点が出来ることで孤独感や孤立感が解消されます。
このようなつながりの中で、困った時に助け合いや相談が出来る仲間や友人が出来ることで日々の喜びや楽しみ、安心感も生まれます。
3.身体的、精神的な健康への効果
働くことで身体的な活動が増え、仕事を覚えたり考えたりすることで脳も刺激され認知機能も向上します。
また、就業時間に合わせ規則正しい生活を送ることも健康に良い影響を与え、将来的に介護の予防にもつながるでしょう。
4.培った経験や知識を共有できる
これまで長く経験し積み重ねてきたスキルや知識を仕事に活かすこと、そしてそれを若い世代に伝えることで生きがいにつながりやすくなります。
定年後とはいえ即戦力として貢献できる職種を選べば、自身の強みを活かし自信を持って働くことが出来るでしょう。
高齢者が生きがいを持って仕事を続けるために必要なこと
年齢を重ねていても働き続けるためにはいくつか必要なことがあります。以下のポイントを抑えて長く仕事が出来る状態を維持しましょう!
1.健康管理をしっかりと!
仕事を続けるためにまず最も大切なことは健康の管理です。
食事、運動、睡眠を適切に行い、定期的に健康チェックをしたり必要な予防接種を受ける等して健康を維持することが元気に仕事をしていく上で何より重要です。
2.自分に合った労働環境で働く
高齢者の方が仕事を続けるには、無理なく可能な限り自分のペースに合わせて働ける環境であることも大切な要素です。
勤務時間や勤務日、負荷などの調整が柔軟に調整できる職場を見つけられると長く働けるでしょう。
3.周りの人とコミュニケーションをとる
職場内にいる他のスタッフやお客様などと世代を超えてコミュニケーションをとることも、高齢者の方にとって生きがいにつながると思います。
また、円滑なコミュニケーションは仕事がしやすくなったり成果を得ることにも大きく影響するでしょう。
4.スキルアップを目指す
シニアであってもやはり仕事に目標を持って取り組む方がモチベーションになります。
新しい知識を習得すること、現役時代とは違う常識を受け入れ学ぶことも重要で、自身のスキルアップにつなげていきましょう。
5.プライベートとのバランスを取ること
仕事が楽しく頑張れることは素晴らしいことですが、若い頃とは体力も違います。
プライベートでは適度に休息を取って体調を整えたり、仕事で得たお金を自分や大切な人のための買い物や楽しみに使ってみたりと仕事以外の時間も充実させワークライフバランスを取ることも長く働く上で大切なことです。
高齢者が生きがいになる仕事の見つけ方
よし!働こう!と思っても、どうやって仕事を見つけたら良いのか探し方が分からないという方も多いかと思います。
そこでおすすめの見つけ方を3つ、紹介します。
1.シルバー人材センター
シルバー人材センターは仕事を通して地域の活性化を目指す団体で、お住まいの自治体で開催している説明会に参加し登録を行えば仕事を紹介してもらえます。
目安としては月に10日程度の仕事を受け、3~5万円程の収入を得ることが可能です。
シルバー人材センターは気軽に登録ができ仲間も作れるというメリットがある一方、人気が高いためなかなか仕事が割り振られないという問題が見られるケースもあります。
今すぐ仕事がしたい!というよりものんびり適度に仕事をしたいという方におすすめです。
2.ハローワーク
ハローワークは地元の企業を中心とした求人情報を得ることができ、アルバイトや契約社員等さまざまな雇用形態の求人を扱っています。
また、職員と直接話し相談しながら仕事を探せるため、一人で探すよりも心強いでしょう。
また、無料で受講できる職業訓練も用意されているので、スキルや知識を身につけたいという方はぜひ利用してみてはいかがでしょうか?
3.求人サイト
インターネットを使える方は転職サイト等を使って仕事を探すことも可能です。
時間が空いている時にいつでもどこでもパソコンやスマホがあれば仕事探しができること、たくさんの求人の中から探すことができることがメリットです。
ただ、サイトに履歴書を登録したり、やりとりのほとんどがサイト内で行われるため慣れていないと手間を感じる可能性があります。
4.地域の広報誌
居住する自治体で定期的に発行される広報誌に求人情報が掲載されることもよくあります。
高齢者向けの仕事もよく掲載されますし、地域に根付いた仕事が多いため安心して応募することが出来るでしょう。
まとめ
以上のように高齢者の方が仕事をすることは心身の健康や介護予防にもつながり、生きがいを持って充実した老後を過ごすための大きな役割の1つとなり得ます。
継続して働くことに自信がない場合は1日だけ、数時間だけの単発のお仕事もありますので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
本サイトでは他にも介護や高齢者に関連した役立つ情報を発信しております。ぜひ合わせてご覧くださいませ。