病院や医療法人が運営しているデイサービスについて

デイサービスを運営している法人には社会福祉法人や民間の株式会社、そして医療法人など様々です。そこで今回は医療法人が運営しているデイサービスの特徴について簡単にご紹介したいと思います。

医療法人が運営するデイサービス

医療法人とは

医療法人とは、医療法の第六章 第第三九条において以下のように定められています。

『病院、医師もしくは歯科医師が常時勤務する診療所、介護老人保健施設または介護医療院を開設しようとする社団または財団は、この法律の規定により、これを法人とすることができる。

2 前項の規定による法人は、医療法人と称する』

つまり病院や診療所、介護老人保健施設、介護医療院の”開設を目的”として全国の都道県知事の認可を受けて設立されている非営利法人です。

という訳で、医療法人が運営している通所介護(デイサービス)を含めた介護施設の多くは、病院と連携している施設ということになります。

デイサービス利用中の病院受診

病院が運営していたり併設しているデイサービスなら、介護サービスを利用中に受診することが可能ではないかと思われる方も多いかと思いますが、デイサービスは介護保険を利用したサービスであり、医療保険と同時に利用することは出来ません。

従って病院のデイサービスであっても他の法人が運営しているデイサービスと同様、デイサービスの利用時間中に病院を受診することは出来ない為、デイサービスの利用終了後等に病院へ受診する必要がある点を注意しましょう。

緊急時に安心

とはいえ、デイサービスを利用中に体調を崩してしまった場合等、緊急で病院の受診が必要となるケースもあります。

そういった際に、病院と連携している医療法人のデイサービスや病院内に併設されているデイサービスの施設の場合はすぐに医師による診療が受けられる環境であるため、利用者本人だけでなく家族やデイサービスの職員、スタッフも安心感があります。

デイサービスでは2014年まで看護師が1名専従として配置されることが必要でしたが、地域での看護職員の不足が問題となり現在は病院と連携をして健康状態のチェックを行うことで配置基準が緩和されています。

こういった点でも、病院に併設されている施設であれば施設内に常駐していなくても安心できますよね。

ちなみに一般的には日曜日はお休み、それ以外は祝日も含めて営業しているというデイサービスが多いですが、土曜日も休みであったり年末年始はお休み等施設によって営業日が違いますので事前に電話や施設の概要で確認しましょう。

医療ケアが必要な「デイケア」

日常生活の介助や機能の向上、維持を目的とした訓練や体操、レクリエーション等の行事が主なデイサービスとは違い、「デイケア」は通所リハビリテーションと呼ばれ医師がリハビリが必要と判断した要支援の認定、要介護認定を受けた方を対象者とした施設です。

その為デイケアは病院などの医療機関に併設されている場合が多く、民間の株式会社でも運営できるデイサービスと違って施設も少なく料金も高い傾向にあります。

とはいえデイケアでも送迎や昼食、おやつ、入浴などの生活に必要な支援、レクなどの介護サービスは提供されますが、デイサービスと比べると簡易化されている場合も多いですので、交通のアクセスがしやすい場所を選ぶことがおすすめです。

デイケアでリハビリを行い機能が回復したらデイサービスに移行するという方法もあります。

居宅介護支援において可能な限り自宅で自立した生活が送ることができるよう、心身の状況や環境に応じた介護サービス(通所だけでなく訪問看護も含め)ケアマネジャーがケアプランを作成しますが、状況によってはデイサービスとデイケアを併用することも可能ですので、担当のケアマネジャーに気軽に相談いただき方針を決めてみることをおすすめします。

介護と医療の連携

介護と医療の連携については国としても厚生労働省より『医療と介護の一体的な改革』が謳われ、少子高齢化が進む中で更に必要性が高まっていますが、実際にはなかなか連携が進んでいない現状があります。

こうした中で入院や通院といった医療サービス以外に介護サービスを提供している病院が増えることで、この二つの連携が強化されていくのではないかと思います。

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