デイサービスで1日過ごすのが苦痛!『風呂だけ利用』はできる?

デイサービスで「風呂だけ」利用は可能か

入浴を嫌がる高齢者が意外と多い

一般的な通所介護、通称デイサービスでは、朝9時から夕方5時まで、1日を通してサービスが提供されます。

サービスの内容としては食事や入浴、機能訓練やレクリエーション等がありますが、施設で過ごす1日の中には空いている時間もある為、その時間は職員やスタッフ、他の利用者とお話をしたりしてゆっくりと過ごします。

一見、のんびりと過ごしながら人との交流もあり、日常生活に必要な介助も受けて楽しく過ごせるだろうな、と感じるかと思いますが、実際に利用されている高齢者の方の中には

「1日デイサービスの施設で過ごすのは疲れてしまう。」

「必要なサービスを受けたら自宅に帰りたい。」

と感じて、結局デイサービスの利用をやめてしまうという方も少なくありません。

確かに高齢者に限らず、集団での生活が苦手な人にとってはレクや空き時間は苦痛に感じてしまいますよね。

また、認知症の方は慣れない場所への外出や人と接することを嫌がったり強く不安を感じる傾向が高く、デイサービスへの入所に拒否反応を示す方が多くいらっしゃいます。

しかし自宅で過ごす場合、入浴を嫌がる高齢者や認知症の方というのが意外と多くおり、せめてデイサービスで風呂だけ利用してもらえないか、という家族からの切実な声もよく耳にします。

果たしてデイサービスはそのような目的での利用の仕方ができるのでしょうか?

今回の記事では、そんな疑問についてお答えします。ぜひ最後までご覧ください。

短時間サービスの事業所を選ぶことがおすすめ

以上のように、日帰りとはいえ1日という長い時間を過ごすことや風呂だけ利用したいという場合には、短時間型のデイサービスの利用をおすすめします。

このような施設は『半日デイサービス』とも呼ばれ、午前と午後に分けられているのでどちらか希望の方を選んで利用できるという特徴があります。午前も午後もそれぞれ2~3時間程度と短時間になります。

半日デイサービスでは基本的に昼食は出ず、合わせて入浴のサービスも提供していない事業所も結構あります。その為、利用者は食事や入浴に介助の必要がない人が多いのですが、施設ごとにサービス提供内容が違いますので先述のように「風呂だけ利用」を希望されている場合には必ず入浴のサービスがあるかどうかを確認して下さい。

半日デイサービスを選ぶメリット

それでは半日デイサービスを選ぶ主なメリットを3つ、以下にご紹介します。

必要なサービスだけを受けられる

半日デイサービスは2~3時間。「風呂だけ」「リハビリだけ」等の必要なサービスを受ければあっという間に送迎の時間がやってきます。

もちろん毎回バイタルチェックも行われますので、日々の健康をチェックすることが出来て安心ですね。

利用者の負担が少ない

長時間デイサービスで過ごすのは疲れてしまうという方にとって、半日デイサービスであれば1日の半分は自由に過ごすことが出来ます。

午前にデイならサービスを受けた後はお昼寝やお出かけを、午後にデイなら朝はゆっくり過ごす等、生活にメリハリが出来て充実させることが可能です。

デイサービスを嫌がる方でも通いやすい

この様な理由から、外出やデイサービスへの通所を嫌がる方、”介護施設”に抵抗がある方でも、滞在時間が少ないことで必要以上に人とコミュニケーションをとることはなく、心身にかかる負担も少ないため通いやすいというメリットがあります。

また、契約を決める前に本人と一緒に事前に施設を訪問して見学や体験を受けることで、通う前に抱いていた不安が軽減されることもありますので、是非直接施設へ足を運んでください。

半日デイサービスを利用する流れ

半日デイサービスも一般的なデイサービスと同様に介護保険サービスになりますので、利用の条件は要介護の認定を受けることが必要です。

お住まいの地域の市区町村にて申請をし審査が行われ、承認されることで介護度の判定がされます。

次にケアプランの作成を行います。自分でプランを立てることも出来ますが、専門的な知識が必要なのでケアマネジャーに作成を依頼します。

その際は利用者本人や家族から普段どのようなことで困っているか、施設での過ごし方に対する希望などをよく聞き取りし、相談しながらどのようなケアや支援、対応が必要かを考えてプランが立てられます。

その後サービスを受ける事業所をいくつか紹介してもらってその中から選定し、契約して利用開始となります。

それでもデイサービスを嫌がる場合

例えば入浴を嫌がる場合。本人の体が動かしにくい状態だったり車椅子を利用している方は自宅の一般的な風呂場では転倒の心配や構造上入浴が難しいため、尚更入浴を嫌がる傾向にあります。

デイサービスであれば設備も整っており介助もしてもらえますが、それでも通うことを嫌がり通所が困難な場合には、自宅で在宅したまま介護を受けていただける訪問介護(訪問入浴介護)を利用するという方法もあります。

訪問介護では、入浴が難しい状況の方でも安心して入ることが出来る専用の浴槽や訪問入浴者を用意して看護師と介護スタッフが訪問してくれる為、外出することなく”風呂だけ利用”することが可能です。

家族としては週に1~2日でもデイサービスに行ってくれた方がで介護で疲れた体を休めたりリフレッシュする時間に使えて負担が軽くなるかと思いますが、どうしても通えない場合には訪問介護を利用してせめて入浴だけでもこのような福祉のサポートを受けて、少しでも負担軽減を行いましょう。

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