デイサービスとは「通所介護」と呼ばれ、日中の時間に利用者が施設へ通いながら日常生活に必要な介護や介助、レクリエーション、機能訓練を日帰りで受けられる居宅介護支援であり、介護保険サービスの一つです。
今回の記事では、このデイサービスの利用条件について細かく解説してまいります。デイサービスの利用を考えられているすべての皆様に向け、役立ちますと幸いです。
目次
デイサービスの利用条件
デイサービスは誰でも利用できるわけではなく、以下の決められた条件を満たしている必要があります。
要介護1~5の認定を受けている
デイサービスの利用条件としてもっとも重要なポイントは、要介護認定を受けていることです。
要介護度は要支援1~2、要介護1~5のの段階に分かれており、お住まいの地域で審査を受けて要介護1以上の認定を受けた65歳以上の高齢者、または40歳~64歳までの特定疾患に該当する方が対象となります。
医療によるケアが必要ない
デイサービスでは医療行為が行えません。そのため、基本的に医療によるケアが必要な方はデイサービスの利用が出来ないと言えます。
ただし、事業所での看護師の勤務体制によっては対応できるものもあります。心配な方は医師にデイサービスの利用について相談し、確認をとるようにして下さい。
サービスの提供範囲内に居住している
デイサービスでは事業所の車を使って利用者の送迎を行っています。
そのため、居宅から施設までが送迎の範囲内であることも利用条件になってきます。範囲の詳細については各事業所に直接お問合せください。
デイサービスの利用条件に関するよくある質問
デイサービスの利用条件に関連した質問にお答えします。
要支援の人は利用できないの?
デイサービスの利用条件に要介護認定を受けていることとお伝えしましたが、要支援の人は利用は不可能かというと実はそんなことはありません。
要支援の人がデイサービスを利用する方法としては、介護保険を使わず自費で費用を負担し利用することです。自費というとかなり高額を想像してしまうかと思いますが、要支援1でもデイサービスの料金は一般的に1回につき2,000円前後となっており、実際に利用されている方もいます。(別途、食費や他の加算も追加される場合があります。)
また、市区町村ごとに「介護予防・生活支援サービス事業」として、デイサービスのようなサービスを利用することが可能ですので、地域包括支援センターへご相談ください。
自宅以外で生活している人も利用できる?
デイサービスを利用できる入居型の介護施設は、有料老人ホームまたはサービス付き高齢者向け住宅になります。
グループホームなど24時間見守りやサポートが必要な施設に入居されている場合は基本的にデイサービスに通うことはできず、生活をしている施設内で介護サービスを受けることになります。
認知症の人は利用できる?
認知症と診断をされた人も要介護1以上と認定されていればデイサービスを利用することが可能です。特に認知症デイサービス(認知症対応型通所介護)と呼ばれる施設では、認知症の方のケアに特化しているためおすすめです。
要介護認定を受ける手順
要介護認定を受けるには、まずお住まいの市区町村の窓口や地域包括支援センターに行って申請の手続きを行います。
その後、調査員が居宅へ訪問し調査が行われ、かかりつけの医療機関で主治医の意見書を作成してもらい、介護認定の調査結果と意見書の内容をもとに決められます。ここまで約1ヶ月程度かかります。
要介護認定を受けた後は、次にケアマネージャーにケアプランを作成してもらいます。自分で作成することも可能ですが、知識が必要ですので担当のケアマネジャーと身体の状態や状況などを相談しながら、必要な介護サービスの計画を立ててもらうことがおすすめです。
そして通う施設や事業所を選びます。デイサービスは施設によって規模や特徴など、さまざまな種類があり、受けたいサービスや希望に合わせて選ぶことができます。既に行きたい施設が決まっている場合は、ケアマネジャーに伝えておくと契約の調整を進めてくれます。
まだ決まっていない場合は、ケアマネジャーにおすすめの施設を紹介してもらったり家族と一緒にサイトを検索したり資料請求を行って情報を収集しながら見学や1日体験を利用して複数の施設を比較、検討し、本人の希望に合ったところに決めましょう。
施設を決めたら利用内容や回数、料金などの最終確認を行い、OKであれば契約を結び利用が開始となります。
デイサービスで受けられる介護サービスの内容
デイサービスでは栄養が考えられた食事(昼食、おやつ)や入浴、排せつ等の日常生活で必要な動作の介護や介助の他に、理学療法士や作業療法士などの専門のスタッフによるリハビリや身体機能の向上を目指す機能訓練、他の利用者や職員と交流しながら脳トレや心身のケア、認知症予防を目的としたレクリエーションなどの介護サービス提供が行われます。
車椅子の方や寝たきりの方でも移動ができ、お風呂には機械浴の設備もあり介護士や看護師が支援を行うので安心して利用できます。
サービスの内容や機能訓練のメニューもすべてケアプランに沿って実施されますので、それぞれの利用者ごとに異なります。
まとめ
デイサービスの利用条件は「要介護認定を受けている65歳以上、医療行為不要、居住場所が送迎の範囲内」となっており、これらの点を満たしていればケアマネジャーに依頼して必要に応じた内容でケアプランを作成してもらい、施設を選んで契約すると利用をスタート出来ます。
同じ通所型の介護保険サービスにはデイケアがありますが、こちらはリハビリに特化した施設となっておりデイサービスとは利用の目的が異なるため注意しましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。