老人が脳トレで得られる効果と実施の注意点は?おすすめの脳トレも紹介

さまざまな世代に人気の脳トレですが、特にデイサービスや老人ホームでのレクリエーションをはじめ、介護施設や高齢者向けのイベントでは2023年の今も積極的に実施されています。

最近では気軽に脳トレできるスマホの無料アプリやゲームも人気ですよね。

そこで今回の記事では、老人が脳トレをするとどのような効果があるのか、そして脳トレを行う時の注意点やおすすめの脳トレ等の情報を中心に解説してまいります。

どうぞ最後までご覧いただき、皆様に役立ちますと幸いです。

老人の脳トレにはどんな効果があるの?

脳トレは男女の性別も関係なく、参加する人の年齢や状態、状況に合わせて難易度を変えることも出来、準備するものも少なく手軽に行いやすいということでデイサービスや介護施設、老人向けのサービスで大変人気なレクの一つとなっています。

しかし人気の理由はそれだけではなく、しっかりとした効果を感じられるということも選ばれる大きなポイントでしょう。

そこで、高齢者が脳トレを行うことで得られる主な効果を説明していきます。

認知症予防として

年齢を重ねるとともに、人はどうしても脳機能や認知機能が低下していきます。

その結果、認知症の発症へとつながっていくケースがあり、高齢者ご本人や家族にとって不安に感じているのではないでしょうか。

脳トレはクイズや計算、なぞなぞ等、頭を使う・脳を鍛えるトレーニングゲームです。

頭を使うと脳に刺激が加わり、脳内の血流が良くなって脳が活性化するため、それが認知機能の低下を防ぐ・向上させる=認知症の予防効果が期待できると言われています。

人とのコミュニケーションが生まれる

脳トレは一人で行えるものもありますが、デイサービス等で他の利用者たちと一緒に行う場合、ゲームを通して質問などの会話をしたり笑い合ったり、コミュニケーションをとる時間にもなります。

そもそも老人になると会社を定年退職するなど外出することや新たな人間関係を作る機会が大幅に減少し、生活の中で他の人と交流する機会がなく家に引きこもりがちになったり、頭や言葉を使わなくなったり、孤独を感じ精神的にうつっぽい症状になる方も少なくありません。

そこで脳トレを通して他者と交流することが増え、人とのつながりを感じ安心したり、日々の楽しみを見つけたりと精神的な充足感が高まる効果が期待できます。

ストレス発散

精神的な不安や心配の他に、体や脳の衰えを感じたり、持病や健康上の問題、家族や人間関係などでストレスを抱えている高齢者は意外と多く、その気持ちを発散できる場所というのはなかなかありません。

そこで脳トレを継続していくことで、集中できる時間、楽しめる時間を日常生活の中で作ることができ、ストレスを溜め込む前にこまめに気分のリフレッシュやストレス発散することが精神的・身体的に健康につながるのです。

老人が脳トレを行う際のコツと注意すること

以上のように脳トレにはたくさんの効果がありますが、介護施設などで高齢者を対象とした脳トレを実施する際、いくつかの点を気を付けないと逆にストレスが溜まってしまったり自信を無くしたり、介護サービスの施設へ通うことも嫌になってしまうといった逆効果になってしまうことがあります。

例えば、一つも当てられない、やり遂げられないような難しい問題ばかりでは達成感も得られませんし自信を失ってしまう可能性があります。

逆に簡単すぎる問題ばかりだと馬鹿にされていると感じ、プライドが傷つく方もいるでしょう。

そのため、参加者の能力や状態を把握し、さまざまな難易度の問題やゲームを用意したり、職員やスタッフの声かけの言葉や態度も気を付けて対応しましょう。

また、脳トレは正解すること、クリアすることが目的ではありません。過程の中で考えることが大切ですので、勝敗をつけるようなゲームや勝敗を強調するような進行は避けた方がよいでしょう。

答えを焦らせるのも禁物です。時間にゆとりを持って進行するよう注意して下さい。

老人におすすめの脳トレ7選

それでは次に、高齢者の方が楽しめる脳トレをいくつかご紹介します。

なぞなぞ

なぞなぞは誰もが知っている、子どもの頃に一度はやったことがある遊びであり、難しいルールもなく頭をいっぱい使うため、脳トレとして非常に人気です。

特に過去の記憶をたどったり、何かを思い出そうとイメージする行為は脳にたくさんの刺激を与え脳が活性化されます。

また、なぞなぞが自分の力で解けた時や分からなくても正解を聞いて「ああ!そうだった!」と納得した時の満足感は気持ちが良く、ストレスの解消にもつながります。

計算問題

計算も頭を非常に使うため、認知症の防止としてよく用いられます。

計算問題の脳トレを行う時は参加者の個人の能力により難易度を変える必要があるということに注意しましょう。

基本は九九や小学校低学年くらいの時に習うような簡単な問題にすると良いでしょう。

「3+〇=15」等、数字の穴埋めも良いですね。

ホワイトボードに書かれた問題を解くよりは、紙とえんぴつを渡し一人ひとり自分でじっくりと解いていくことで自分のペースで進められ、指先を動かすことも出来るためおすすめです。

漢字問題

漢字は得意とする高齢者の方が多い分野なのでおすすめです。

普段はカタカナで書くような魚や鳥、花の漢字の書き方、または読み方のクイズや、四字熟語の穴あき問題などはいかがでしょうか。

記憶力だけでなく想像力も使いながら楽しむことができるでしょう。

歌詞の穴埋めクイズ

高齢者の皆さんが子どもの頃や青春時代に流行った歌の歌詞の穴埋めクイズも盛り上がります。

皆さん歌いながら思い出そうとしますし、正解が発表された後にみんなで歌ってみるのも楽しいですよね。

参加者の方の好きな曲などを事前にリサーチしておくと、コミュニケーションにもなりますし曲選びにも困りません。

クロスワードパズル

クロスワードパズルは雑誌も販売されており、実際に趣味として挑戦している方も多い脳トレです。

同じクロスワードでもテーマはさまざまで、数字を探すだけでなく熟語の連想や文字などの穴埋めの物もありますので、好みのものを選ぶと良いでしょう。すべて解くことで何かの絵が完成するといったものもあります。

最初は簡単なものから始め、慣れてきたら徐々に難易度を上げて挑戦していきましょう。

間違い探し

間違い探しはその名の通り、2つのイラストや写真を見比べて複数の間違いを探すゲームです。

間違い探しの本やインターネットで検索すると無料で利用できる間違い探しのサイトやイラストがたくさん出てきますので、そのような使えるものをうまく活用すると準備も簡単です。

大きく拡大してみんなで当てるという方法もおすすめです。

間違い探しは一つの問題の中にさまざまな難易度の間違いを入れ込むことが出来ますので、幅広い方を対象に実施することが出来ます。

体操

計算やクイズだけでなく、体や手を使った体操や軽い運動も脳トレになります。

例えば親指から小指まで1本ずつ曲げ、次は逆から曲げていく体操や指まわし、後出しじゃんけん(勝つように、負けるように出す)、足踏み等、頭を使いながら簡単に動けるような内容や座ったままできる体操を中心に実施しましょう。

参加者の状態をよく見極め、くれぐれもケガのないよう気を付けて行いましょう。

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