デイサービスに通っている方の中には、現在の施設だけでは目的や目標が達成できないと感じていらっしゃる人もいます。
お住まいの地域でデイサービスを探すと複数ある場合、それぞれの特色や実施しているサービス内容にも違いがあり、曜日によって通う施設を選択できたらなぁ、という声も聞かれました。
そこでこの記事では、複数箇所の利用を希望される方に向け、併用の可否や実際に認められたケースについてご紹介して参ります。
目次
デイサービスは複数の事業所を併用できるのか
複数箇所の利用は可能
デイサービスは基本的に食事や入浴等日常生活における動作のサポートや、個別や集団の機能訓練や介護予防の運動、レクリエーションといったサービスと、自宅と施設間の送迎を受けることが出来ます。
また、デイに行っている間は家族の方の介護の負担を軽減させるという目的もあります。
利用する時間や回数は要介護度によっても異なります。
本来は1か所に1本化することが望ましいとされていますが、通っているデイサービスの施設だけでは必要な支援を満たすことや目標を達成することが難しい等、理由によっては複数箇所のデイサービスに通うことが認められています。
デイケアの場合
介護保険の制度では一箇所の事業所でリハビリを受けることを前提として考えられていますが、原則、デイケア(通所リハビリ)の複数の事業所を併用することは、デイサービスと同様禁止されておらず、問題にはなりません。
というのも、デイケア施設ではそれぞれの事業所によって実施しているリハビリの内容に違いがありますので、利用者の方の状態によって複数の事業所でリハビリが必要であるとお住まいのエリアの市区町村が認めた場合には併用が可能となります。
ただし、お住まいの市区町村によってこれを認める基準が異なる場合がある為、注意しましょう。
デイサービスを複数箇所利用できるケース
利用目的の違いが明確であること
先述した通り、複数の事業所でデイサービスを受けたい場合は理由によって可能となりますが、その対象となるには”それぞれの施設を利用する目的の違いを明確に説明できること”が必要です。
例えば、普段は週に1回、半日デイサービスを受けていて、他の1日型のデイサービス施設で入浴や食事がしたいという希望や、機能訓練を目的にした施設と休息を目的とした施設を併用したい場合等です。
複数の事業所で同じ内容の介護サービスを受けることは原則として認められません。
要介護1~5の方であること
デイサービスを利用するには、基本的に要介護認定を受け認定された65歳以上の方であることが必要です。
要介護度の段階は、要支援1~2、要介護1~5の全部で7段階に分けられ、このうち要支援1~2の方においてはデイサービスの事業所1か所で介護サービスの提供を受けることが可能です。
そして要介護1~5に関しては、理由によって複数箇所の事業所でデイサービスを受けることが出来ます。
介護保険の自己負担額
デイサービスは介護保険サービスとなり、利用者が負担する費用は介護サービスにかかる費用の1割となっています。(一定以上の所得者は2割~3割)。
ちなみに75歳の方の訪問看護も自己負担1割(一定以上の所得者は2割~3割)、訪問介護や施設に入居する介護老人保健施設、介護療養型医療施設、短期入所療養介護の場合は内容によって異なります。
決められた自己負担額の上限を超えた場合には、高額介護サービス費として限度を超えた分を介護保険から支払われる制度や介護目的の住宅のリフォーム費用を負担してくれる制度もあります。
1回ごとや月額の利用料、請求の流れ、申請の方法など不明な点は自治体の対応する窓口やケアマネージャーに質問し、ご確認下さい。
複数箇所を希望する場合はケアマネージャーに相談を!
複数のデイサービスの利用を希望する際はケアプランの変更を行う必要があります。
その為、担当のケアマネージャーに必ず相談し、目的や目標の設定を確認して計画しながら進めていきましょう。
デイサービスを含めた介護保険制度や事業の概要や関連した詳しい情報については以下のサイトに一覧で掲載されてます。介護保険法の改正内容も更新されていますので、必要な情報を探し活用して下さい。