老人の安全のために導入したい見守りサービスの特徴と選び方

高齢者の両親や家族と離れて暮らしていたり、同居していても用事で外出し一人で留守番をお願いする際、「急に体調が悪くなったりケガをしたらどうしよう」「ちゃんと食事はできるだろうか」こんな心配をする人が多いと思います。

一人にさせるのが心配な老人がいる場合、同居したり老人ホーム等の施設へ入居させる等の解決方法はありますが、住んでいる環境を変えるというのは本人にとって大きな負担となるでしょう。

そこで活用したいのが「見守りサービス」です。

見守りサービスは暮らしはそのままに、本人や家族が安心して生活を送るための心強いサポートです。

そこで今回の記事では、数ある老人向けの見守りサービスの主な内容や、その中から選ぶ時のポイントについて解説します。

どうぞ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。

老人向け見守りサービスの種類と特徴

老人向けの見守りサービスにはさまざまな種類がありますが、主なものとして訪問型、センサー型、カメラ型、アプリ型、宅配型、オート電話・オートメール型があります。

各種サービスの特徴を以下、説明してまいります。

訪問型の見守りサービス

訪問型はその名の通り、スタッフが定期的に自宅に訪れ、直接安否確認を行うサービスです。

訪問時には高齢者の方とお話をして食事の状況や健康状態の確認をしたり、何か悩みや心配事があれば相談にのってもらえます。

訪問ごとに記録がとられ、内容は家族に報告されます。

訪問型のみまもりサービスは主に水道、電気、ガスなどの会社や郵便局が実施しており、ある程度固定されたスタッフが担当する地域の巡回をしているため防犯対策にもつながります。

費用の相場は月に1回30分の訪問の場合は月額1,980円、60分で月額2,480円程度となっています。

他に厚生労働大臣から委託された相談員(民生委員)が担当している地域の中で介護や子育てに関する支援を行っており、高齢者に対して定期的に安否確認や声掛けといった活動、取り組みも行っています。

こちらは無料で利用が可能なため、心強い存在となるでしょう。

利用を希望する場合は、お住まいの自治体の窓口にお問合せ下さい。

センサー型の見守りサービス

センサー型は高齢者の自宅に専用の機器を設置し、センサーが感知して安否確認を行うことが可能です。

センサーが非常時と判断すると自宅までスタッフが駆けつけ、家族のスマートフォン等にも自動で通知がいくようになっています。

また、異常を感知するだけでなく長い時間「感知しない」状態も病気や転倒、転落によるケガで動けなくなっている可能性があるためチェックする必要があります。

機器を置く場所は一か所だけでなく、トイレや浴室などにも設置すると安心です。

費用の相場は契約料が約15,000円、月額の利用料が3,000円、機器代金が50,000円~となっており、訪問型と比べて初期費用が高い点がデメリットです。

その他にも火災やガス漏れ等のオプションサービスを提供している会社もありますので、予算や必要に応じて契約しましょう。

カメラ型の見守りサービス

センサーではなくカメラを自宅に設置して24時間・365日監視を行う見守りサービスです。

カメラ型のメリットは、カメラを通して遠方の家族がいつでも高齢者の状態を把握し、見守ることができる点です。

また、緊急時の呼びかけにも対応しています。

主に使用されているカメラは簡単に設置ができる簡易なタイプで、工事などは特に必要ありません。

多くの場合、録画機能も搭載されているので、リアルタイムに確認できない時や何か起こった際に家族側で過去の映像で確認することも可能です。

映像はスマートフォンだけでなくPCやタブレット等のデバイスにも対応しています。

セキュリティ会社が主体となってサービスを提供しているため、何かあった時に迅速に駆けつけてくれるという安心感もあります。

費用はセンサー型と同様に契約料と月額利用料、カメラの設置代等がかかり、契約料が50,000円前後、月額利用料が8,000円以上とセンサー型より更に高額な傾向にあります。

アプリ型の見守りサービス

最近はセンサーやカメラよりも手軽に導入できるアプリ型の見守りサービスも人気です。

スマートフォンの機能を使うため、位置情報で居場所の特定や動きの感知、緊急事態が発生した時のメッセージ送信、外出時や帰宅時の通知などがあり便利ですが、中にはスマートフォンを持ちたくない、操作に慣れないと感じる高齢者の方もいらっしゃいます。

とはいえ無料でできるサービスも多く、まずは見守りサービスを試してみたいという方には非常におすすめです。

宅配型の見守りサービス

お弁当等の食事の宅配の際に、高齢者の安否確認を行うのが宅配型の見守りサービスです。

訪問型と似ていますね。

宅配される食事は高齢者向けに作られており、柔らかさや味付け、食材なども健康に配慮されたメニューがほとんどです。

一人暮らしや一人で留守番をする際の食事の心配も一緒に解消できるので、家族にとっても安心でしょう。

ただし、基本は宅配サービスの延長でスタッフに専門の知識があるとは限らないため、介護や栄養に関するサービスは求めずあくまで「食事の提供と日常生活の会話や安否確認が出来るサービス」として利用するのがおすすめです。

費用としては週5回、1日2食とした場合、月額で約20,000円程が目安です。

オート電話・オートメール型の見守りサービス

紹介した見守りサービスの中では最もリーズナブルな料金で利用できるサービスです。

毎日決められた時間にサービスの提供会社から電話またはメールが高齢者に配信され、電話であればプッシュボタンで質問に回答し、メールの場合もスマホのボタンを押すだけの簡単な操作でその日の健康状態を選択肢の中から選んで返信するだけのシンプルな流れです。

もちろん家族はそのメッセージ内容を確認することができます。

費用は紹介の契約料と月額利用料がかかることが多く、契約料は2,000円程度、月額利用料は800円~1,200円程度と安価なケースが多いです。

老人向け見守りサービスの選び方

上記で紹介したそれぞれのサービスの特徴を元に希望に合ったサービスを選んでみると良いですが、それ以外にも契約する前に確認しておきたいポイントがいくつかあります。

本人の意向

見守りサービスを利用する上で一番大切なのが、親の意向を確認して尊重するということです。

家族にとっては心配であれこれサービスを導入したいものですが、常に監視されることへの抵抗や知らない人の訪問に対応することで生活リズムが崩れると感じる人も少なくありません。

無理強いせず、まずはサービスの内容をしっかりと伝え、その上で本人がどう思うか、どうしたいかということを聞いて話し合い、双方が納得した上で利用を開始するようにしましょう。

目的

見守りサービスを利用する目的や状況を整理しましょう。

見守りが必要な頻度や時間、カメラが必要か通知だけでも良いのか等を整理することで、利用するサービスが選びやすくなります。

アプリ等の手軽に利用できるサービスから始めて、状況が変化すればその時に最適なものをまた選ぶと良いでしょう。

費用

見守りサービスによっては費用が高額なものもあり、特に24時間対応や緊急時に駆けつけるサービスがある場合には料金が高くなる傾向です。

目的に合わせて内容を選ぶのが一番ですが、長期的に無理せず利用できることが大切なので予算に見合うサービスを検討しましょう。

専門家に相談する

以上のことを踏まえたところ何を選べば良いのか分からないという時には、自治体の窓口や地域包括支援センター、ケアマネジャー等の専門家に相談するというのも手です。

自治体が事業として提供しているサービスの案内もしてもらえますので、迷った時には相談してみましょう。

まとめ

以上のように老人向けの見守りサービスにはさまざまなタイプがあります。

安心、安全の備えとしてお客様の目的や状況に応じて上手にサービスを使いましょう。

本サイトでは他にも高齢者の介護に関連するさまざまな情報を発信しておりますので、ぜひ合わせてご覧いただければ幸いです。

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