デイサービスを始めとした介護サービスや介護施設の利用を考えた時、「料金はどれくらいかかるのか?」という疑問を持たれる方が多いかと思います。
多くの場合、長い期間を利用を続けることになりますから、ちゃんと支払うことができるのかどうかを事前に確認することが重要です。
そこで今回の記事では、デイサービスにかかる費用を中心に、他の介護サービスや介護施設の費用についてもあわせて解説いたします。
どうぞ最後までご覧いただき、皆様の参考になれば幸いです。
目次
デイサービスとは?
デイサービスの料金について紹介する前に、まずはデイサービスとはどのような施設なのか簡単な概要を紹介したいと思います。
デイサービスは通所介護とも呼ばれ、原則、要介護認定を受けた65歳以上の高齢者の方を対象に、食事や入浴、排せつといった日常生活に必要な動作の介助、レクリエーションの実施や機能訓練により認知機能や身体の機能の改善、向上、維持を目指したサポート、栄養指導等の介護サービスを提供しています。
入居型ではなく自宅で生活しながら日帰りで施設に通って利用し、通所の方法は事業所の車で自宅と施設の間を送迎してもらえますから、車椅子の方でも安心してご利用いただけます。
また、利用者本人に対するメリットだけでなく普段介護を担っている家族の介護負担を軽減させる、ということもデイサービスの大きな目的のひとつとなっています。
デイサービスの利用方法
デイサービスの利用を希望する場合、住んでいる市区町村の窓口へ介護保険の申請を行い、介護認定を受ける必要があります。そして要介護1~5と認定された方はケアマネジャーと相談しながらデイサービスの利用を進めることが可能となります。
申請から認定が下りるまで1ヶ月前後の期間がかかりますので、利用を希望される場合は早めに申請を済ませておきましょう。
また、要介護認定で要支援1、2の判定を受けた方については、デイサービスではなく「介護予防通所介護」を利用することが出来ますので、地域包括支援センターで相談してみましょう。
デイサービスでかかる料金
デイサービスでかかる料金の目安は、1回の利用につき1,000~2,000円程となります。
デイサービスは介護保険を適用した介護保険施設となり、所得に応じて1~3割が自己負担額となりますが、食事やおやつ、施設のおむつや歯ブラシ等を使用した際にはその分の実費がかかり全額自己負担となります。
食事の料金は事業所によって異なりますが、1食500円~1,000円が一般的です。
また、介護度や利用時間、週に利用する回数、事業所の規模、サービスの内容、地域によっても金額は変わりますので、実際にかかる費用についいては市区町村やケアプラン(介護計画)を作成する担当のケアマネジャーに相談、確認をして下さい。
リハビリに特化したデイサービスの場合、午前か午後のみの短時間で昼食なしという施設もあります。その場合、時間も短く食事もないため必然的にかかる料金は安くおさまります。
デイサービス以外の介護サービス、介護施設の料金は?
デイサービスやデイケア(通所リハビリテーション)といった通所タイプや、寝たきりの方で自宅にヘルパーや看護師が訪問しサービス提供を行う訪問介護ではなく、入居タイプの介護施設にかかる料金はどれくらいなのでしょうか。
介護度が上がったり、介護者の負担の関係で家庭での介護が難しく、通うことが困難となるケースも少なくないため、以下に紹介してまいります。
民間施設と公営施設
介護施設には大きく分けて民間施設と公営施設に分けられます。
<民間施設の主な施設と月額料金の目安>
・介護付き有料老人ホーム 15~35万円
・住宅型有料老人ホーム 15~35万円
・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) 10~30万円
・グループホーム 15~30万円
<公営施設の主な施設と月額料金の目安>
・特別養護老人ホーム(特養) 15~35万円
・ケアハウス(軽費老人ホームC型) 15~30万円
一見、費用に大きな差は感じられませんが、公営の場合はおむつ等の料金も含まれている一方で民間では自己負担になったり、民間では入居一時金という所謂初期費用がかかる場合が多いといった違いが見られ、民間施設の方がトータルして高い費用がかかると言えるでしょう。
介護費を抑えたい、出来るだけ安い料金で利用したい場合には、公営施設から選ぶと良いかも知れません。
ただし料金の他に施設の設備やサービスの手厚さ、受け入れの条件、医療的ケアの有無、看取りの有無、認知症の対応の有無、職員の配置や体制・・・等、介護施設によって異なりますので、ケアマネジャーやケースワーカー、自治体の窓口など知識を持った専門家に相談し、よく比較・検討いただくことがおすすめです。
また、通所介護と入居介護の間のような一時的に宿泊できるショートステイ(短期入所生活介護、短期入所療養介護)もあり、こちらも介護保険が適用され自己負担が1割の場合は1日約500~1,000円が基本の金額となり、ここにデイサービスと同様、食費や日用品などの実費プラス諸々のサービスごとに決められた単位が加算されていく形となります。
自分に合ったデイサービスの探し方
デイサービスの料金がわかった所で、次にデイサービスを探す時のポイントを説明します。
良いデイサービスであるかどうかは、本人や家族の希望や状態に合っているかどうかで判断します。
そのため、資料やサイトの情報だけで契約を決めるのではなく、必ず直接施設へ見学や無料の一日体験に参加するようにしましょう。
事前に見ておくことで実際に通う際の不安や心配といった精神的な負担軽減にも繋がります。
見学の際にしっかりチェックするべき点を以下に一覧でまとめました。
<見学・体験のチェック項目>
・職員、スタッフの対応
・他の利用者の雰囲気
・施設や設備の清潔感
・事業所の送迎エリア
・食事内容(個別や介護食の対応)
これ等の中で違和感を感じたり、わからない点や合わないなと思う点があれば直接職員に質問し、可能な範囲で何か対策を考える姿勢が見られるかといったこともチェックしてみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
デイサービスの料金の目安は1回1,000円~2,000円ですが、介護度が低い場合は700円~800円で利用できる可能性も高いです。
とはいえ、支払いが続けられる額でないと経済的に負担となってしまいますので、利用を開始する前に費用についても確認を行ってから決めるようにしましょう。また、ケアマネジャーと金額の限度を決め、その範囲内で利用できるようプランにしてもらうよう相談することもおすすめです。