介護の仕事をしている方の年齢は非常に幅広く、下は20歳未満から上は60代以上の方まで活躍しています。
在宅で介護をしている方が介護保険を使って受けられる代表的なサービスとしてデイサービスがありますが、その現場でも施設によって若年層が多い施設や少ない施設等環境は様々。
利用者の方が施設を探す際、職員の年齢をチェックし若い人が多く働いている施設を希望する高齢の方も意外といるそうです。
そこでこの記事では、若い職員が人気の理由やベテラン職員の良さ等、それぞれの特徴を解説しながらご紹介して参ります。介護を行う上での参考になれば嬉しいです。
目次
デイサービスの利用者から若い職員が人気な理由
利用者にとって孫のような存在に見える
「デイサービスで働く若い人を見ていると元気をもらえる。」という利用者の方の声をよく耳にします。
デイサービスは基本的に65歳以上の要介護の認定を受けた方や認知症の方が利用しています。するとちょうど孫くらいの年齢の職員がいたりして、元気に明るく一生懸命頑張っている姿を見て孫のように可愛がったり、孫と話をするように会話を楽しむ事が出来るからという理由があるそうです。
特に若い人の方が感情表現が豊かなので、会話をする中で心から楽しそうに笑ってくれたり、叱られて泣いてしまったりといった純粋な反応を初々しいと感じ、高齢者の方から見るとそんな姿が”可愛いな”と思われるのかも知れませんね。
利用者が若い職員を育てる存在になれる
デイサービスの若い職員は、やはりベテランの職員と比べると介護の仕事や人生における知識や経験値は低くなります。
失敗をして時には利用者から叱られることもありますが、実はこれが利用者の方にとっては嬉しい出来事だったりもするのです。
あまりに完璧に仕事をこなされるよりも、ちょっとたどたどしかったり、分からないことや知らないことを利用者の方が自分の経験から教えてあげる立場になれるといった関係の方が、気持ちよく気軽にコミュニケーションをとれる場合があるからです。
”若い職員は利用者の方に育てていただいている”といった気持ちで介護サービスを提供している施設もあります。
介護施設を運営する会社からも期待されている
施設や内容によっては体力勝負な面もあるのが介護職の現状。
入居ではなく通所介護であるデイサービスはまだそれほどではありませんが、訪問看護を行っている方や介護度が高い方がいる施設で働いている方にとってはかなり重要な問題ではないでしょうか。
その為40代や50代以上になると体がきつくなり辞めてしまったり、体への負担を軽減した事務等の裏方や送迎のドライバーといった仕事に従事する方が実際に増えてきます。
そういった面で、まだまだ体力のある若い職員は施設にとっても必要な存在です。
また、介護の業界は資格の取得や勤続年数を重ねることで給与が上がっていく傾向にあります。
そこでベテランの職員が多いと施設としては人件費も上がってしまう為、介護を始めたばかりの若い人を積極的に求人し雇用して育てていく、という方針の会社も多くあります。
ベテラン職員の良さ
もちろん若い人だけでなく、ベテラン職員にはベテランの職員の良さがあります。
利用者の方と年齢が近い職員なら共通の話題や同じ趣味などの話で盛り上がれますし、体の健康状態や生活についてもより理解してもらうことが出来ますし、介護スキルも高いプロですから食事や入浴など様々なケアや介助作業をスムーズに気持ち良く行ってもらえる為、安心して介護サービスを受けることが出来ます。
他にも、利用者の家族にとってもベテランの職員がいることで施設を利用している間は安心して任せられる、という気持ちがあるようです。
不安な事があるような状況の時に話を聞いて寄り添った対応をしてくれたり、相談ができる相手として頼もしい存在でもあります。
ただ、介護の技術や方法、内容、考え方は時代とともにどんどん新しくなっており、先の情報を集めて考える時間や勉強をする必要も出てきます。
積み上げた経験にプラスして次の新しいニーズに合わせることが可能かどうか、といった点は、年配の介護職員の課題となるかも知れません。
まとめ
若い職員とベテラン職員それぞれに良さがあり、何をもってどちらが良いかと言うのは難しいところですよね。
施設としてはその特徴や違いを活かしてバランスよく幅広い年齢の職員を施設に配置できることが一番の理想です。
利用する側にとっても、若い人とベテランの人がどちらも一緒に働いている活気ある施設を選ぶことがおすすめです。