「老人になっても恋愛するの?」
そんな疑問を持たれたことはありますか?
人はたとえ高齢になっても、誰かを好きになったり恋愛感情を持つことはあります!
そこで今回の記事では、高齢者が恋愛をすることのメリット、そして気を付けたい注意点について解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
介護施設では高齢者の恋愛が起こりやすい
高齢者の恋愛と聞いてまず思い浮かべるのは「施設内恋愛」。デイサービスや老人ホーム等、高齢者が集まる介護施設はやはり出会いがある分、恋が生まれやすい環境であると言えます。
利用者同士の恋愛はもちろん、施設で働くかなり年齢がかなり下の職員やスタッフに恋をしたという声も少なくありません。
結婚歴がなかったり、夫や妻と死別している高齢者の場合、自分のお世話をし優しく接してくれる介護者を好きになってしまう気持ちはよく分かります。
中には両想いとなって恋愛関係に発展し、実際にお付き合いされたり結婚するカップルもいらっしゃいます。
高齢者の恋愛が良いと言われる理由
高齢者が恋愛をすることでさまざまなメリットがあります。主なものを以下に紹介していきましょう。
生きがいができる
高齢者の中には、家族と死別や別居をして孤独を感じていたり、仕事を退職して趣味もなく家に引きこもりがちになったりする方も多くいらっしゃいます。
そんな中、気になる人や好きな人が出来ると相手のことを思ってその人に会いたい、話したい、大切にしたいという気持ちが芽生え、その人の存在が大きな生きがいとなり強い生命力をもたらすでしょう。
幸せを感じられる
人は恋愛をしたり大切な人、動物とスキンシップすると「オキシトシン」という物質が分泌されます。
オキシトシンとは通称「幸せホルモン」と呼ばれ、ストレスを緩和して穏やかな気持ちにする効果のある物質です。
これにより人と積極的に関わろうとする気持ちが生まれ社交的になる等、精神的に良い変化
が見られるでしょう。
また、オキシトシンは心臓などの身体機能をあげたり、免疫を高めるといった健康への効果も期待できます。
そのため、高齢者の方にも恋愛は大きなメリットがあると言えます。
アンチエイジング
恋愛では上記のオキシトシンの他に「ドーパミン」という物質も分泌されます。
好きな人ができると、学生時代などは隣の席になっただけでドキドキした経験があるかと思います。この時、ドーパミンが分泌されています。
ドーパミンというと興奮状態のようなイメージをされるかと思いますが、心の快楽の他に実は外見にも影響がもたらします。
具体的には肌が綺麗に、髪や爪にツヤが出るといった若々しい見た目になるということです。
女性でも男性でも見た目が若々しくなることで気持ちも前向きに明るくなり、結果として外見に気を使ったり人と会うことが楽しみになるといった効果にもつながります。
また、女性ホルモンである「エストロゲン」も分泌されるため男性は穏やかに、女性は更に綺麗になり、自律神経を整える効果も得られます。
「老人の恋愛」の注意点と対策
以上のように身体的にも精神的にもメリットの多い恋愛ですが、若い頃とは違い高齢者の恋愛を語る上で避けられない注意したい点もいくつかあります。
周囲からの反対
高齢者の恋愛でまず一番心配になるのが、子どもや親族、友人、近所の人なども含め周りから理解されず反対されたり、「良い歳をして恥ずかしい」「父(母)のことを忘れたのか」「私たちのことは考えないのか」等、嫌な反応をされる可能性があることです。
特に配偶者はいなくても子どもがいる場合、親が恋愛をするという状況に抵抗がある人もいます。
しかし、残りの人生をまた好きな人と過ごしたいという気持ちはまったく悪いことではありません。
周りの人も大切ですが、一番大切なのは本人の気持ち。残りの人生をどのように過ごすかは自分で決めても良いのではないでしょうか。
以前と比べて笑顔で元気で過ごす様子や生き生きと生活する姿を見たら、きっと周囲の人も応援する気持ちになると思います。
人間関係、男女関係のトラブル
高齢者に限ったお話ではありませんが、恋愛にめり込み過ぎてしまったり相手の気持ち
を誤解しストーカー化してしまうという例もあります。
同じ施設に入居している場合、相手の部屋に勝手に入ってしまったり、相手にはその気がないのに恋人のように振舞ってしまう等が心配されます。
また、好きな人が人気のある方の場合、その人をめぐって他の人と対立したり、三角関係になってしまったりすることも実は意外とよくある問題なのです。
「恋愛は人を狂わせる」という言葉もあるように、高齢者とはいえ穏やかな恋愛ばかりではなく、このようなトラブルもあることを頭に入れ、周囲はサポートしていく必要があります。
お金のトラブル
恋愛中、相手にプレゼントをしたりデートでお金を使う機会が増えるでしょう。
また、再婚となった場合は相続の問題も出てきます。
これまで相続されるはずだった人が、再婚によって相続できなくなったり金額が減るといったことが起こった時、トラブルを防ぐためにも前もって話し合いをしておくことも重要です。
また、配偶者がいて離婚となった場合の慰謝料や財産分与について考えなくてはなりませんし、施設で一緒に暮らしている場合には退所したいというケースも出てきます。
いずれも簡単に決められない問題ですので、当人同士で決めず信頼できる人や施設の職員、ソーシャルワーカー等に相談し、間に入ってもらうことをおすすめします。
まとめ
日本でも今は多様性のある考え方が広まり、昔とは違いさまざまな恋愛のスタイルが受け入れられる時代になってきています。
男女の性別はもちろん、中高年や高齢者といった年齢の垣根も超え、誰を好きになるかというよりも恋愛するというその気持ちや行為自体に目が向けられ始めています。
恋愛は人に多くのメリットをもたらしますが、それは高齢者も同じ。
もし家族や周囲に恋愛を楽しむ高齢者の方がいたら、トラブルにならないようサポートしながら見守っていきたいですね。
この他にも当ブログには高齢者や介護に関連した様々な情報を発信しています。是非合わせてご覧ください。