デイサービスのデメリットとは?利用と仕事の両方の視点で解説

デイサービス(通所介護)を利用するデメリット

費用

デイサービスを利用することで得られるメリットは多くありますが、その中で考えるデメリットとしては費用の負担です。

家庭の中で家族から受ける介護とは違い、デイサービスでは介護のプロからサービスを提供されます。そのため、当然ですが費用が発生します。

介護保険で1割(所得が高い人は2割)が自己負担となります。

デイサービスを利用するには要支援や要介護認定を受けることが必要ですが、この度合いが高い人は低い人よりも費用が高く設定されます。また、利用する回数に応じても料金が異なります。

それらを踏まえ、利用者の希望の内容と家族の負担を担当のケアマネジャーとしっかり相談して決めて行きましょう。

送迎できる範囲が決まっている

訪問介護や訪問看護とは違い、通所系のサービスでデイサービスでは送迎もサービスの一つです。(送迎にかかる費用はデイサービスの利用料金としてまとめて請求されます。)しかしどこでも送迎できる訳ではなく、事業所により異なりますが基本は車で片道30~40分の範囲内を基準としているところが多いようです。

お住まいの地域でこの範囲内のデイサービスの施設がない場合には、家族による送迎や介護タクシー等を利用することになります。

ただ条件が厳しく決められている訳ではないので、運営会社によっては対応してくれる可能性もあります。範囲外であっても一度相談してみることもオススメです。

また、送迎は居宅と事業所となり、利用者の方の都合で別の場所や通りの途中で乗降することは出来ません。移動が難しい状況の方は介護タクシー等を利用してみましょう。

居宅は自宅の他にもサービス付き高齢者向け住宅や日常生活を送っている家族の家等でも構いませんが、グループホーム等は外部のデイサービスと契約することは出来ませんので注意しましょう。

ストレスになることも

デイサービスに通うことで外に出たり人と交流する機会が生まれ得られるメリットについて別の記事でご紹介させていただきましたが、逆にストレスになってしまう高齢者の方もいます。

高齢でなくても、新しい環境や慣れない場所に心配を感じる方は少なくありませんし、外に出ることやデイサービスでの身体の機能訓練、レクリエーションへの参加が面倒臭いという方、入浴が嫌だったり食事が口に合わない、人と接したくない、自宅にいたい、送迎の車が恥ずかしい等、利用者それぞれ、様々な理由からデイサービスに行きたくないと感じながら家族や介護者には言えずに我慢しているという方もいらっしゃいます。認知症の方は特に新しい環境を嫌がる傾向にあります。

そこで、契約する前にできるだけ本人に見学をさせてあげるようにしましょう。雰囲気やスケジュールが分かっているだけでも不安が軽減されますし、事前にスタッフへ状態や注意して欲しい点をシェアすることで、入所をする前に改善できることを確認したり朝は何をする等対策を準備しておくことも出来ます。

利用者の方が少しでも楽しみに通い、不安を減らして安心できるようケアマネジャーや事業所の職員に相談をしてケアの方法を考えることも重要です。

デイサービスで働くデメリット

介護のスキルが高めづらい

次に、利用者ではなく働く側のデメリットも考えてみたいと思います。

まず、デイサービスでの仕事は介護の技術や知識を深めたいという方にはあまり向いていないということです。というのもデイサービスは認知症や要介護の度合が高い方もいますが、主なサービス提供の目的は健康の維持や自立の支援、介護予防であり、身体介護を行うケースは少ない傾向にあるためです。また、専門のドライバーがいる施設もありますが、多くの場合は施設内の介護に加え送迎も行います。

その分、初めて介護の仕事をする方や介護職へ転職する方、基礎を身に着けたい方には人気が高い職場でもあります。サポートや介助、コミュニケーションといったスキルを向上させることは可能です。

同じデイサービスでもリハビリに特化していたり認知症の方に向けている所など、施設ごとに対象やサービス内容が異なる特徴ある施設もあるので、自分の希望に合わせて探してみると良いかも知れません。

利用者との人間関係

デメリットととして挙げるのは少しズレてしまいますが、デイサービスの利用者の方は高齢でもしっかりしている方が多いです。介護施設の仕事というとたまに高齢者の方を子どものように扱うスタッフがいますが、それを失礼だと感じる方も多いことを頭に入れておきましょう。

高齢者の方は人生の先輩です。接し方には配慮と尊敬を持つことが必要な大きなポイントです。利用者の心身に寄り添い配慮することが大切ですが、時には逆に悩みを聞いてもらったり教えてもらえることもあり、気を付けなくてはならない分、人間関係を築く楽しみもあります。

給与が低い

高い給与を求めている方にとって、デイサービスはデメリットかも知れません。

デイサービスは日中、日帰りで利用される施設です。よって、24時間体制の入居型の老人ホームといった施設と比べると夜勤手当もありません。体力的にもきつくないので、介護の業界の中でデイサービスの給与の額は低い方と言えます。

しかしながらそれにより当然メリットもあり、体力面で不安がある方や家庭との両立や生活や趣味を充実させたいという方には適した職場であると言えます。

また、仕事以外の時間を活用してヘルパーや介護福祉士の資格を取得する等することで給与を上げることもおすすめです。

まとめ

今回の記事ではデイサービスの利用と働く際に考えられるデメリットをご紹介しました。利用する方も働く方も、事前に以上のことをチェックした上で施設を選ぶことが大切です。

また、施設を探す時には利用する際も働く際もサイトで概要や情報を検索するだけではなく、実際に複数の施設に訪問して比べ、見つけることが大事です。デイサービスでは見学や一日体験を実施していますので是非連絡をしてみて下さい。

施設によって事業の方針や種類は様々ですし、浴室などの使われている設備を直接確認することも大切です。

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