デイサービスで頭脳レクが行われる理由と効果は?注意点やおすすめの頭脳レクも紹介!

デイサービスで頭脳レクが行われる理由

デイサービスや老人ホーム等の高齢者が利用する介護施設のイベントで多く用いられている頭脳レク。脳のトレーニングとなることから、「脳トレ」とも呼ばれ多くの年齢の方から親しまれていますよね。

この頭脳レクはただ楽しいから行われている訳ではなく、しっかりと目的を持って実施されているのをご存知ですか?

デイサービスを利用する目的の一つに「認知症の予防」があります。認知機能の低下にはさまざまな要因が考えられますが、その中の一つとして脳の血流の悪化というものがあります。

そこで頭脳レクを行うことにより、脳を刺激して脳内の血流を促進。認知機能の衰えを防ぎ脳を鍛える効果が期待できるのです。

特に脳の中の前頭前野という部位は記憶や学習、感情をコントロールする大切な役割を担っており、この前頭前野を活性化させる頭脳レクは認知症や脳の老化を遅くさせることが出来ると言われています。

そのような理由から、デイサービスではこの頭脳レク(脳トレ)がレクリエーションの一貫として楽しく活用されているんですね。最近、記憶力が落ちてきたな・・・と感じた方もぜひ実践してみて下さい。

デイサービスの頭脳レクで得られる効果

デイサービスでの頭脳レクでは難易度の高い問題を解かせる必要はありません。

むしろ簡単なクイズや計算などを繰り返しながら継続することがより脳に効果的であり重要だと考えられています。解けた時の達成感を得ることは、脳だけでなく精神的な自信にもつながりますよね。

また、楽しみながら行うということが大切なので、利用者がストレスなく挑戦できるようそれぞれの施設の職員やスタッフは趣向を凝らしながら実施していることと思います。

個人でできるゲームやクイズもありますが、できれば複数の利用者で一緒に行う(チームやグループを作る)ことができる形式だとより効果的です。

というのも、声を出すことは脳への刺激が強まります。普段、家族以外の人と接する機会が少なくなった高齢者にとっては特に、利用者同士で会話をしたり笑い合ったり、一緒に考えることで自然とコミュニケーションが生まれ、新しい人間関係を築いたり、レクが終わった後もデイサービスに通う楽しみができ、孤独を感じやすい高齢者の方にとって生きがいを見つけたり、自分の価値を再認識できる機会にもなるのです。

デイサービスにおけるおすすめ頭脳レク7選!

デイサービスでおすすめの頭脳レク。どのように内容を決めたらよいか困っている職員も少なくありません。以下は実際にデイサービスで人気の頭脳レクです。役立ちますと幸いです

計算

認知症を防ぐおすすめの計算は頭脳レクでもよく用いられています。

難しい計算ではなく、簡単な足し算や引き算を繰り返す方が脳を活性化させるために効果的です。ただし計算に苦手意識を持っている高齢者の方もも少なくないため、簡単な問題を時間をかけて取り組めるように配慮しましょう。

漢字クイズ

デイサービスの利用者に人気の漢字を使ったクイズもおすすめです。

魚や花の名前など、難しい漢字の読み・書きを考えてもらう問題は逆に解けない方が多くても盛り上がるお題。他にバラバラにした漢字を組み合わせ何の漢字になるのかを当てたり、

漢字で表したイラストから何の漢字か当てたり、四字熟語や百人一首などを題材にした問題もおすすめです。紙に文字を書くことも手先や頭を使うため更に脳の活性化が促されます。

参加する方の趣味や特技などに合わせて出題内容を考えてみましょう。

しりとり

小さな子どもから楽しめるしりとりは、デイサービスの頭脳レクではひと工夫して季節にちなんだものや食べ物、動物など、テーマを絞って行うとより頭を使い効果的です。

絵しりとりや禁止ワードの設定など、しりとりは様々な応用が可能な事もレクとして取り入れるのに良い点です。

なぞなぞ

なぞなぞは想像力を働かせる遊びですよね。イメージすることは脳への刺激となり、頭脳レクとしておすすめです。また正解した時の満足感や答えや意味が分かった時の充実感を味わうことも出来ます。なぞなぞは題材が多いので、お題を考える主催者側としても問題作りに困ることはないでしょう。

想像を刺激するゲームとしては、そのほかに連想ゲームもおすすめです。

都道府県当てクイズ

各都道府県の名物や名所、人物など関連するヒントを出しながらどこの都道府県か当てるクイズです。自分の故郷や昔旅行をした場所、子どもの頃の思い出などを思い出し、自分の過去の経験へ想いを巡らすこともあるでしょう。(回想法と言います。)

同時に、ほかの利用者やスタッフの故郷の話を聞いて土地の新たな魅力を発見したり、話が盛り上がり笑顔が溢れる場面もよく見られます。

歌を使ったクイズ

ホワイトボードに歌詞の一部や単語をいくつか書いて何の曲かタイトルを当てていくゲームです。意外と忘れてしまう曲名を必死で思い出す作業は脳を活性化させます。もし職員やスタッフに演奏できる人がいれば、少し生演奏しながら進行したり、最後に全員で歌って楽しむこともおすすめです。

誰もになじみがあり、知っている歌(童謡など)を選択することがポイントです。

指の体操

他のものと違いクイズやゲームではありませんが、指先の体操はデイサービスに限らず高齢者が集まる場所や介護の現場でリハビリとしても多く行われています。

指は第2の脳と言われ、脳につながる神経が多くある箇所です。指先を動かすことは脳に直接刺激が伝わり活動を活発にします。体を動かすことが難しかったり車椅子で足の動作が困難な方でも、椅子に座ったまま手や腕の部分だけを動かしますので取り組みやすく、実施する側も準備や用意する道具もほとんどなく、その上、料金もかかりませんのでとても取り入れやすいレクでしょう。

内容としては親指から順番に折り曲げ、次に小指から伸ばしていくといった体操になります。人によって動きが難しい場合もありますが、難しいほど脳には良い刺激になりメリットが大きくなります。ゆっくり行っていきましょう。

頭脳レクの内容を探す方法

デイサービスでどんな頭脳レクを選ぶとよいのか・・・という企画の悩みを抱えるスタッフの皆様は、以上の他にもデイサービス向けの頭脳レクのアイディアはインターネットで探してみるとたくさんの数の具体的な例や種類の頭脳レクを一覧で掲載しているサイトが多数あり、無料で情報を探すことが可能です。介護福祉士や理学療法士などの資格を持った先生が監修しているものもあります。参加者に合わせてアレンジを加えながら問題を作ってみるのもおすすめです。

それらを参考に、数字を使った計算やパズル、塗り絵、運動、音楽などを取り入れたクイズやゲームを、参加者が飽きてしまわないようバリエーション豊かに何個も揃えて実践してみましょう。

デイサービスで頭脳レクを行う際の注意点とコツ

デイサービスでの頭脳レクは、レクを通して自信を取り戻したり楽しむことも目的にあります。そのため、頭脳レクで参加者の自信を失わせてしまうようなことは絶対に避けなければなりません。

回答を間違えてしまってもOKなこと、周りの人がそのことを笑ったり非難するような言葉を言ってしまわないように十分に配慮を行いましょう。

高齢者によっては些細な事で自信を無くしてしまう可能性があり、その後デイサービスに通うこと自体をやめてしまう方もいらっしゃいますので注意が必要です。参加者の状態や様子をチェックし、必要があればサポートやケアの対応を行ってください。

また、ルールも1つや2つだけの簡単なものにすると多くの方が理解しやすく、スタッフも説明が減り進めやすくなります。みんなが気軽に楽しめる雰囲気を作りましょう。

まとめ

今回の記事では、デイサービスでおすすめの頭脳レクについて解説しました。

頭脳レクは、身体とは別にデイサービスを利用する高齢者の方の認知を司る機能の維持や向上を目的に楽しんで行えるレクリエーションです。

レクの選び方としては、毎日の生活の中で利用者とコミュニケーションを取り、好きなもの、興味のあるもの、持っている知識などを教えてもらい、個々の個人情報として把握しておくと役立つでしょう。また、参加に際し無理に参加させず自由に選んでも良いこと、気軽に相談や質問ができる関係を作っておくことも大切です。

頭脳レクは費用をかけずに脳トレやストレスの解消、QOL(生活の質)を上げ心身に大きな効果をもたらします。難しい内容ではなく、参加者も主催者も負担をかけずに長く続けることを目指しましょう。

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