通話のみ利用できる老人向け携帯の選び方

最近の携帯電話は機能が多過ぎて、老人が使用するにはちょっと複雑ですよね。しかし、いわゆるガラケー用の3GサービスはKDDIもソフドバンクもすでに終了していて、残るNTTドコモも2026年3月末でサービスが終了しますので、スマホへ移行するのは避けられませんが、多機能なスマホでは使いこなせないと言うのが実情だと思います

実際、「使い方がわからない。通話のみできれば良い。」と、スマホを敬遠する高齢者も多くいらっしゃいます。

しかし2023年に行われた総務省による調べによると、日本のスマートフォンやガラケーを含めた携帯電話の保有率は8割以上となっており、今や「持っていて当たり前」の時代。

特にiPhoneやandroidといったスマホやiPad等のタブレット端末の普及は急速に拡大し、PCの代わりにインターネットを利用するモバイル端末として一家に一台、あるいは複数台所有している世帯が多く見られます。

携帯電話はどこにいても連絡の取れる方法であるため、拒否されつつも「安全確認のためにも親に持ってほしい」と言う家族からの声が多いのも事実。

そこで今回の記事では、お年寄りでも簡単に操作が可能な通話のみの携帯プランや機種、老人向けの便利なサービスについて解説いたします。

どうぞ最後までご覧いただき、ケータイを持つ際の参考にしていただければと思います。

これから携帯を持つ場合は通話のみでもスマホ・ガラホを選択

携帯電話の種類は大きく分けて「ガラケー」と「スマホ」に分けられますが、見た目の違いではなく、正確には3G回線を利用して通信を行う携帯のことをガラケーと呼びます。

そして3G回線はサービスの終了が決定しており、大手キャリアの状況としてauは既に終了、ソフトバンクは2024年1月で終了、ドコモは2026年3月に終了を予定しています。

そのためこれから新規でガラケーの契約を行うことは出来ません。

老人は古いものの方が安心でき、新しいものは触る前から「分からない、難しい」と決めつけて敬遠する傾向にあり、携帯に関しても同様です。

実際はスマホの方がディスプレイが大きく文字が見やすい、そしてタッチパネルで見たままに必要なものをタッチするだけで簡単に操作できるため実は老人向けと言えるかも知れません。

とはいえ見慣れないため取っつきにくいと感じている人には、「ガラホ」と呼ばれる見た目はガラケーで4G LTE回線を利用して通信を行うガラケーとスマホを混ぜ合わせたような機種も増えているためおすすめです。

老人向けおすすめ携帯

それでは以下、2024年3月時点でキャリアやサブブランド別に高齢者でも使いやすいおすすめの機種を紹介してまいります。

DoCoMo(ドコモ)

ドコモには「らくらくスマートフォン(らくらくホン・あんしんスマホ)」というシニア向けのシリーズがあり、高齢者や小さなお子様に人気となっています。

ボタンが一つのみと非常にシンプルで、初めてでも使いやすいのが特徴。また、ドコモショップではスマホ教室など使い方を教えてくれるイベントを開催しているので、使い方に困っている方やスマホへの乗換えが不安な方でも安心して挑戦することが出来ます。

ahamo(アハモ)

ahamoはドコモの格安プランであるブランドです。

その中でおすすめは「Galaxy A23 」。理由は「かんたんモード」に対応しているからです。

かんたんモードに設定すると画面の下に3か所の連絡先を登録でき、電話をかけたい時にワンタッチで発信することが可能になります。

通話のみできれば良いと考える高齢者の方にはピッタリの機能でしょう。

また、本体には防水や防塵といった機能も備わっており落下にも強いのが嬉しいポイントです。

KDDI・au

auでシニア向けに展開しているスマホは「BASIO」シリーズです。

アイコンが大きくて見やすく、ahamoと同じようにホーム画面の下に連絡先を3件まで登録することが可能です。

また、auで「BASIO」を購入し契約すると、毎日最初にスマホを操作した際に登録した相手へ「元気だよ」のメールを自動送信してくれるサービスがついてくるため、家族と離れて暮らしている高齢者に大変おすすめです。

POVO

auのオンライン専用ブランドであるPOVOは、機種というよりもプランに特徴があり何と基本料が0円。必要な分だけオプションをつければ良いので他の会社と比べ料金を安く抑えることが可能なのです。

通話のみ必要であれば「通話かけ放題」のプランをつけることで月額1,650円、5分以内の通話かけ放題であれば月々550円で利用できます。

また、他社からの乗り換えや契約に関する手数料も無料なため、初期費用が一切かからないというメリットもあります。

手続きはすべてオンラインで完結し、解約であっても契約者のメールアドレスのみ分かればOK。

もし利用者が亡くなってしまっても簡単に解約が可能です。

UQモバイル

UQモバイルはauの中の格安SIMブランドで、シニア向けとしては「AQUOS sense7」という機種があります。

防水、防塵、耐衝撃、更に劣化しにくい大容量のバッテリーを搭載していることから、壊れにくく長く使い続けられるという特徴があります。

マスクをしたまま顔認証でロックを解除できる点も非常に便利です。

また、60歳以上の方は24時間かけ放題を880円で利用できるため、POVOと比較して割安です。

SoftBank(ソフトバンク)

ソフトバンクではSHARPの「シンプルシリーズ」がシニア向けの機種となります。

大画面でアイコンや文字が大きく表示されるため高齢の方でも見やすく、電話やメールに関しても使いやすいよう配慮されている設計です。

また、ボタンを押すだけでサポートしてくれるオペレーターに相談することが出来るため、操作で分からないことがあった時にも安心です。

ワイモバイル

ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドで、「かんたんスマホ」が発売されています。

こちらも操作が簡単なのはもちろん、高齢者の方にとって嬉しい歩数計の機能がついていたり、LINEやPayPay等、今や欠かすことのできないサービスも購入してすぐに利用可能です。

また、世界で初めて抗菌、抗ウイルス認証も獲得しており、アルコール消毒やハンドソープでの洗浄にも対応しているため、清潔に安心して利用したい方にもおすすめです。

楽天モバイル

楽天モバイルでは、シニア向けと謳っている機種の販売はしていませんが、初心者向けにシンプルな使いやすい機種の取り扱いがあります。

「AQUOS wish4」には「かんたんモード」が設定でき、シンプルなホーム画面に変更することが出来るのですがアイコンの大きさは小さめ。

また、通話内容を自動で録音してくれる機能があるため、大事な話の内容や聞き取りにくかった話を後から聞き返すことが出来ます。

見るからにシニア向けと分かるものではなくおしゃれでシンプルに使いたいという方にはおすすめです。

老人向け携帯を選ぶ時のポイント

高齢者の方が携帯電話を選ぶ時にチェックしておきたいポイントをまとめました。

画面がシンプル

ホーム画面に色々なアイコンが並んでいると、一体どれが何なのかわからずお年寄りは混乱してしまいます。

そのため、画面がシンプルで必要なアプリだけが並ぶ、またはボタンのあるものを選びましょう。 

画面が大きい

画面やアイコン、文字の小さいものはお年寄りには見にくいため、画面はできるだけ大きくアイコンや文字が大きく表示されるものを選ぶことは重要です。

また、明るさを調整を簡単に出来る事も見やすさのポイントとなります。

操作が簡単

電源や通話、スピーカーの音量調整等、よく使うボタンが押しやすく操作するボタンが大きいと安心して使えます。

スマホの場合、ほとんどの機能はボタンをタップすれば使えるものが多いですが、それでも機能が増えるとその分複雑になってきますので実際に店舗で自分で触ってみて選ぶと良いでしょう。

充電がしやすい

意外と盲点となりがちですが、携帯の充電ケーブルの差し込み口が小さいと高齢者にとって充電の度に大変な作業が強いられます。

そのため、差し込み口が大きかったり置くだけで充電できるモデルがおすすめです。

音声入力に対応している

スマホに機種変更した場合、最初につまずくのが文字入力の方法でしょう。

慣れるまではハードルが高く苦手と感じる高齢者の方はかなり多いです。

そこで音声入力を行えるものを選ぶと、上手く文字を入力でき無い時も簡単に長い文章を作成することが可能です。

迷惑電話防止機能

迷惑電話のブロックや着信拒否といった機能が利用できることも大切です。

キャリアや機種によってそれぞれサービスの利用方法が異なりますので、家族やカスタマーサポートスタッフに設定してもらうようにしましょう。

緊急時のサポート機能

最近のスマホには、救急車などへの通報や現在の居場所を表示するGPSが備わっているものが多いため、高齢者の方やそのご家族にぜひ活用していただきたい機能です。

また、上記で説明したようにシニア向け携帯にはよく使う連絡先をホーム画面に登録することが出来る機種が多いため、緊急時、何かあった時にすぐ連絡できるものを選ぶことも大切です。

老人が携帯利用をする際の注意点と対策

高齢者の方が携帯を利用する際に注意したい点とその対策について紹介します。

アプリへの課金

スマホは無料で使えるサービスがたくさんありますが、使用する中で広告が表示されたり、これ以上の期間またはサービスを利用する場合は有料になる、というケースも非常に多く、よく分からずクリックてしまい知らない内に課金されるようになってしまった、というご相談はとても多いのです。

中には高額請求を行うために偽サイトに誘導する広告やメッセージが届く問題もあるため、分からないものはクリックしないよう注意することが重要です。

こまめにスリープ状態にする

多くのスマホは電源ボタンを押すと画面が暗くなりスリープ状態にすることが出来ます。

スリープにすることで、その後画面に誤って触れてしまっても誤操作を防ぐことが出来るのです。

使わないまま一定の時間が経てばスリープ状態になりますが、その間に誤操作してしまうことも考えられるため、操作が終わったらスリープにすることを習慣化するよう、最初は意識して行うようにしましょう。

通話後は必ず切る

通話をした後に切り忘れて高い通話料を請求されてしまった、ということにならないよう、最後に必ず通話を終了するボタンを押すように気を付けましょう。相手から切った場合は操作は不要ですが、お互い忘れてしまった場合は大変です。

LINEのように通話料が無料のアプリも多くありますので、そのようなサービスを使って通話することもおすすめです。

データ通信に気を付ける

基本的にスマホでインターネットを使用し通話やメッセージ、カメラで撮影した写真のやりとり、動画の視聴等を行うとデータ通信料がかかります。

通話のみ利用する場合はあまり問題になることはないかと思いますが、契約しているプランによって一定の通信を行うと速度制限がかかったり、代金の支払いが高くなる場合があるため注意が必要です。

また、本体のデータ容量を最大まで使ってしまうと新たなデータの保存が出来なくなったり通信速度が遅くなることもあります。

そのため、自宅にWi-Fiが接続できる環境にある場合は、ネットを使用する前に必ず設定を済ませておくようにしましょう。

また、データを多く使う予定がある場合は、最初からデータ容量を無制限に利用できるプランを契約すると良いかと思います。

サービス対象のエリアかどうかを確認する

契約するキャリアがお住まいのエリアをサービスの対象となっているか、音声の品質はどうか、申し込みをする前に念のため確認しておきましょう。

対象エリアであっても建物の位置によっては電波が入りずらくなっていることもあります。

老人向けのおトクな割引サービス、キャンペーン

携帯各社では「シニア割」等、60歳以上の方に対して基本料や通話料などの割引やキャンペーンを実施し、通常よりも安い料金で契約できることがよくあります。

また、新規契約や機種変更、他社からの乗り換えなど条件によって適用される割引、家族で使用すると適用される「家族割」等もあります。

どのスマホにするか迷った時は、費用を抑えお得に利用できるプランを持った会社を選んでみるのもおすすめです。

まとめ

最近の携帯はスペックが高く便利になった反面、高齢者にとっては操作が難しくなりました。

しかし、シニア向けの端末やサービスもありますので、高齢者の方が携帯を持つ時は今回ご紹介したようなものを選ぶと快適に使用できるかと思います。

また、新機種や新機能も常に発売されていますので、最新の情報や価格、詳細につきましては各会社に確認して検討するようにして下さい。

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老人が喜ぶプレゼントはどんなもの?

お年寄りへのプレゼント選び。どんなものなら喜んでもらえるか悩みの種ですよね。

そこで今回の記事では、老人へのプレゼントとして人気上位の商品や祖父、祖母それぞれにおすすめのプレゼントのアイディアをご紹介します。

最後までチェックしていただき、プレゼントを探す際の選び方の参考にしていただければと思います。

老人へプレゼントを渡す日

老人へ日頃の感謝を伝えるためのプレゼント。何でもない日に贈るのももちろん素敵ですが、せっかくなら記念日に合わせて渡してみてはいかがでしょうか?

プレゼントを贈るのに最適な記念日を以下に紹介します。

・誕生日

・敬老の日

・父の日/母の日

・両親/祖父母の結婚記念日(金婚式・銀婚式など)

・長寿祝い(還暦・古希・喜寿・傘寿・米寿・卒寿など)

・退院のお祝い

・クリスマス

この他にも、まだ現役で働いている方なら昇進祝いや、入院などをしている方へのお見舞い等、贈り物をするシーンは意外と多くありそうです。

老人が喜ぶプレゼントの予算は?

プレゼントの予算はプレゼント選びにおいて悩むポイントの1つ。関係性や贈る側の年齢、お祝いの内容によっても異なりますが、自分にとって負担になり過ぎず無理のない、相手に気を使わせない価格におさめることが大切です。

相場としては1,000円~5,000円の間が良いでしょう。

高齢者の方にとってプレゼントの品物以上に、気持ちのやりとりの方がよりうれしいと感じられるかと思います。

老人が喜ぶプレゼント トップ10

老人へのプレゼントを贈る日として最も多い敬老の日のプレゼントにおいて、ギフトモールの売上データをもとにギフトのプロの方がランキングを発表しておりましたので、そのランキングを参考に高齢者の方がもらって嬉しいプレゼント、トップ10に入った商品の一覧を紹介します。

 

・和菓子

老人の方への食べ物のプレゼントとして人気の和菓子は、豊富な種類の中からお好みに合わせて選ぶことができること、見た目が美しいこと、そして予算内で選べるものが多くおすすめです。

普段、甘い物を食べないという方にはフルーツが入った大福や甘さ控えめのヘルシーなお菓子を選ぶとよいでしょう。和菓子は洋菓子と比べて賞味期限が長いものが多いという点も選ばれるポイントです。

 

・食器

毎日の食事に使う器も年配の方に喜ばれるプレゼントです。

名前やメッセージを入れるサービスを行っている会社やお店もありますので記念になりますし、健康の要である食事をする度に大切な家族や知人からもらった器を目にすることで、幸せを感じ食事もより美味しく楽しむことが出来るのではないでしょうか。

 

・グルメ

普段はなかなか食べられない肉や魚介類等のグルメギフトも喜ばれます。

高級レストランで食べるようなメニューを自宅でゆっくり味わえるのも良いですよね。

北海道の海鮮ギフトやうなぎ、和牛等が人気です。

 

・雑貨

実用的な日用雑貨のプレゼントは、気軽に受け取ってもらえるものもたくさんあるのでちょっとした贈り物におすすめです。

老眼鏡を入れるメガネケースやタオル、ハンカチ、扇子等に名入れを施してもらえば日用品に特別感が出ます。

 

・マグカップ、タンブラー

お茶やコーヒー、紅茶、スープ、お酒など、プレゼントを贈る方が好きなドリンクに合わせたコップもおすすめです。

最近は真空断熱で冷たい飲み物は冷たく、熱いものは熱く保冷保温効果のあるタンブラーも人気で喜ばれます。

デザインもさまざまなので、選ぶ楽しさもありますね。

 

・健康グッズ

老人へのプレゼントならではの健康グッズも人気の高いプレゼントです。

肩こりや首こり、腰痛向けのマッサージ器や低周波治療器、血圧計もおすすめです。昔ながらの「孫の手」も、実はいまだに人気の高い商品です。

 

・寝具

健康で長生きするためには、睡眠環境を整えることが大切です。

そんな願いを込め、その人にフィットする枕やシルク等の肌触りの良い素材のパジャマ、シーツ等のプレゼントはいかがでしょうか?

快適に寝るサポートにおすすめです。

 

・生活家電

生活家電は本当に便利なものが増えましたね。

高齢者の方にとって、家事の負担が軽くなる家電はQOLが上がり日々の生活をサポートしてくれる力強い助っ人となってくれます。一人暮らしをしている方にもおすすめです。

中でも人気なのは布団乾燥機や空気清浄機、お掃除ロボットやコードレス掃除機です。

 

・椅子

座っていることの多いシニアの方には座椅子も喜ばれます。

リクライニング機能や回転するもの等、好みやライフスタイルに合わせて選びましょう。

 

・洋菓子

和菓子よりも洋菓子派の方には、少し華やかでおしゃれなスイーツがおすすめ。

老人が喜ぶ抹茶味のケーキやプリン、彩り綺麗な季節の果物のゼリー、アイスクリームの詰め合わせセット等、洋菓子は歯が悪い高齢者でもソフトで美味しく食べられるものが多いの魅力です。

おばあちゃんが喜ぶプレゼント

それでは次に”おばあちゃん”が喜ぶプレゼントに絞って紹介します。

 

・花

贈り物の定番として女性に人気のフラワーギフトはおばあちゃんにも人気のプレゼント。

花束やミニブーケ、長持ちするブリザードフラワー等、花といってもさまざまな種類があります。

ぬいぐるみ付きやバルーン付などかわいい凝ったアレンジや包装もありインテリアのアクセントにもなります。

目に入るたびにやさしい気持ちや明るい気分にさせてくれるお花のプレゼントはいつでも嬉しいものですね。

 

・ファッション小物

おしゃれなおばあちゃんにはファッション系のプレゼントもおすすめです。

大人の女性に似合う上質な生地のものや冬の防寒、夏の日除けに役立つもの等も人気です。

UVカット機能付きの帽子、上品なカシミヤのストール等はいかがですか。

また、国産にこだわり、日本製の服や小物を選んであげると高齢者の世代の方に喜ばれます。

 

・キッチン用品

お料理好きのおばあちゃんにはキッチン用品もおすすめです。

有名なブランドのルクルーゼの鍋や野菜を簡単に細かく刻めるチョッパー、食材と調味料を入れるだけで料理が完成するワンダーシェフや圧力鍋など、使いやすくて便利なグッズがたくさんあります。

 

・バッグ

外出する機会の多いおばあちゃんには軽量でおしゃれなバッグはいかがですか?

出来れば両手のあくショルダータイプのバッグや、旅行や買い物に使用できるカートタイプのものもおすすめです。

お出かけが楽しみになるようなバッグをぜひ贈りたいですよね。

 

・コスメ

どんな年代になっても、女性は綺麗になると嬉しいもの。

あまりお化粧をする機会がなくなったというおばあちゃんでも、コスメをプレゼントしてお化粧をしたらウキウキしてくるはず。

肌への刺激が少ない優しい自然素材の成分で作られたコスメは特にお年寄りにおすすめです。

おじいちゃんが喜ぶプレゼント

それでは次におじいちゃんに喜ばれる主なプレゼントを紹介します。

 

・趣味のグッズ

シニア世代の男性はゴルフや将棋、庭仕事、釣り等、趣味に打ち込む人が多く、それぞれに役立つアイテムをプレゼントすると喜ばれます。

いつも使っているものとは違うオリジナルなデザインのものを探してみましょう。

HOWTO物のDVDなんかもおすすめです。

 

・靴

ちょっとした贈り物であれば本革の高級な靴よりも健康のためのウォーキングや趣味のお散歩に、歩きやすいシューズもおすすめです。

しかし靴はその人の足に合ったものを選ぶことが重要なので、出来れば一緒にお店に行って試してみてもらってから購入すると良いでしょう。

 

・お酒

お酒が好きなおじいちゃんには少し良いお酒や、お酒を入れる素敵なグラスをプレゼントするのはいかがでしょうか。

色の美しい琉球ガラスや切子グラスがおすすめです。

老人が喜ぶその他のプレゼント

以上でご紹介したプレゼントの他にも、環境や状況に合わせてさまざまなプレゼントが考えられます。

例えば、ペットを飼っているのであればペット用品、動物好きの方ならねこや犬をモチーフとした商品、車好きならカーグッズ、スマホ、アート、文房具、温泉のチケットや陶芸の体験etc…

また、好きなものを本人に選んでもらえるカタログギフトという手もあります。

そしてわざわざ販売されている商品を購入しなくても、手作りのプレゼントというのもとても喜ばれるでしょう。

例えば子どもが描いた似顔絵や家族みんなで書いた寄せ書き、素敵なフォトフレームに入れたみんなで撮った写真など、きっと喜ばれるはずです。

老人が喜ぶプレゼント、どこで探す?

プレゼントを買いに行く場所はデパート等のショッピング施設ももちろん良いですが、取り扱っている商品の種類やカラー、サイズが限られていてぴったりのプレゼントを探すことが出来ないこともあるでしょう。

そのため、やはりおすすめなのはネットショッピングです。

お店を探し回る手間が不要で、家にいながらたくさんの商品の中から厳選してプレゼントを選び注文することが可能ですし、無料でラッピングやメッセージカードに対応してくれるショップも多くあり、希望の住所に指定した日付や時間に届けてもらえるため非常に便利です。

加えて一定の金額以上の購入で送料が無料になるケースも多いですよね。

まとめ

いかがでしたか?

老人が喜ぶプレゼントにはどんなものが良いのか分からない、という人は多いですが、こうしてみると意外とたくさんの候補がありますよね。

また、本人と日常でコミュニケーションを取る中で、どんなものを欲しいと思っているのかリサーチしておくと良いでしょう。

しかしプレゼントで大切なのは「ありがとう」という気持ちをしっかり伝えることであり、その気持ちが一番喜ばれることでしょう。

本サイトでは他にも高齢者や介護に関連した情報をたくさん発信しておりますので、ぜひあわせてご覧ください。

老人向け介護施設の種類と選び方の基準

介護施設や老人ホームは種類が非常に多く名称も似ているため、何がどんな施設なのか、違いや特徴を把握することはとても難しいものです。

そのため自分自身や家族の状況や目的に合った条件に該当する施設を絞り探した方が効率的でしょう。

そこで今回の記事では、高齢者の状態によって向いている施設を分類し、それぞれの大まかな費用や条件についての概要をまとめ一覧で紹介します。

また、施設選びについてのポイントも合わせて解説しますので、どうぞ最後までご覧いただき参考にしていただければと思います。

老人向け介護施設の種類

介護施設、老人ホームの中で主なものを以下に紹介します。費用についてはあくまで目安です。詳細はご希望の施設にお問合せください。

 

・特別養護老人ホーム(特養)

初期費用:0円

月額:6~15万円

入居条件:要介護度3以上

 

・介護付き有料老人ホーム

初期費用:0~数千万円

月額:15~35万円

入居条件:要介護度1以上

 

・住居型有料老人ホーム

初期費用:0~数千万円

月額:15~35万円

入居条件:自立から可能

 

・グループホーム

初期費用:0~数百万円

月額:15~30万円

入居条件:要支援2以上

 

・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

初期費用:0~数十万円

月額:10~30万円

入居条件:自立から可能

 

・介護老人保健施設(老健)

初期費用:0円

月額:9~20万円

入居条件:要介護度1以上

 

・介護医療院(介護療養型医療施設)

初期費用:0円

月額:10~20万円

入居条件:要介護度1以上

 

・ケアハウス(軽費老人ホームC型)

初期費用:0~数百万円

月額:7~20万円

入居条件:自立から可能

 

・シニア向け分譲マンション

初期費用:数千万円~数億円

月額:数十万円

入居条件:自立から要支援2まで

老人向け介護施設を選ぶ基準

上記の施設の概要を見ていただいても分かるように、介護施設は初期費用で選ぶか、毎月かかる料金で選ぶか、入居条件で選ぶか、といったことが選択する上で大きな要件になるかと思います。

この他にも認知症でも入居や利用が可能か、終身(看取り)が可能かといったことも状況によって入ってくるでしょう。

そこで次は介護施設の種類をそれぞれの各要素ごとに分類していきましょう。

費用

介護施設や老人ホームには、入居する時に支払う必要がある入居一時金と、月々支払う月額料金があります。

特に入居一時金は0円の施設から数億円までと非常に幅広く、探す施設を絞る際の参考となるでしょう。

負担する費用は運営が国の介護保険の制度や自治体などの公的な機関の場合は安く、民間の場合は高い傾向にありますが、民間は公的と比較してサービスの内容や設備が充実しています。

ちなみに入居一時金が0円の施設はその分、月額の費用が高くなる傾向にあるためしっかりと確認しましょう。

それでは相場から見て費用が安い→高い順に記載していきます。

<安>

特別養護老人ホーム

介護付き有料老人ホーム

住宅型有料老人ホーム

グループホーム

サービス付き高齢者向け住宅

介護老人保健施設

介護医療院

ケアハウス

シニア向け分譲マンション

<高>

要介護度

介護施設は入居できる状態として介護度を設けているところがほとんどです。要介護認定を受けて認定を受けることで入所が可能となる施設がある一方で、健康で自立している方が対象で介護が必要な状態になると利用が不可となり退去しなければならない施設もあるため注意が必要です。

また、外部の介護サービスと契約が可能か、配置される職種や医療機関との連携の有無をチェックすることも大切です。

<自立向け>

住宅型有料老人ホーム

サービス付き高齢者向け住宅

ケアハウス

シニア向け分譲マンション

<要支援以上>

特別養護老人ホーム

介護付き有料老人ホーム

グループホーム

介護老人保健施設

介護医療院

認知症の有無

認知症の患者に対しては、介護施設に適切な対応ができる専門の知識を持った職員やスタッフが常駐している必要があります。

中でもグループホームは認知症と診断された高齢者を対象とした専用の施設で、家庭的な環境の中でほかの入居者と一緒に共同生活を送ることが出来ますが、一方で医療ケアが必要な場合は入居できないケースもあります。

以下に紹介する介護施設はそのすべてが認知症の受け入れをしているというわけではなく、一部の施設では対応していないこともありますので必ず事前に確認して下さい。

・グループホーム

・特別養護老人ホーム

・介護付き有料老人ホーム

・住宅型有料老人ホーム

・介護老人保健施設

・介護医療院

看取りの有無

看取りに関しても施設によって対応が可能か異なりますし、その種類は限定されていて数としては少ないと言えます。

その中で介護医療院はすべての施設で看取りが可能となっています。

以下の施設に関しては、認知症と同様に施設によっては対応出来ないところもありますので、あらかじめ確認して下さい。

・介護医療院

・特別養護老人ホーム

・介護付き有料老人ホーム

・住宅型有料老人ホーム

・介護老人保健施設

・グループホーム

特定施設

行政に運営の届出をし、介護保険法によって定められた基準を満たし、更に都道府県知事または市区町村から事業指定を受けた施設を「特定施設」と呼びます。

行政からのお墨付きがあるということで、介護施設に対し不安のある方には大きな選択肢となるでしょう。

入居者はケアマネジャーにケアプランを作成してもらい、それを基に介助やリハビリ等を行います。

特定施設の対象となるのは、

・有料老人ホーム

・サービス付き高齢者向け住宅(一部)

・ケアハウス

・養護老人ホーム

であり、特定施設の指定を受けている有料老人ホームはパンフレットやホームページ等に「介護付」と名乗ることが可能となります。

老人向けの在宅介護サービスの種類

以上のような入居するタイプの介護施設の他に、居宅(居室)で在宅しながら利用できる介護サービスもあります。

必要なサービスを身体の状態に合わせた方法で受けられるので、自宅で暮らすことを希望される方におすすめです。

訪問介護(ホームヘルプサービス)

訪問介護はヘルパーが自宅に訪問し、買い物や掃除、入浴、洗濯、排泄、衣服の着脱等、日常生活に必要な生活支援を行ってくれるサービスです。

基本は要介護1~5に認定された方が対象のサービスですが、要支援認定を受けた場合は「介護予防訪問介護」という形のサービスを利用することが可能です。

夜間対応型の訪問介護と併用することで24時間体制で介護や介助を受けることも出来ます。

訪問看護

訪問看護は看護師や理学療法士などの専門家が自宅に訪問し、担当の医師の指示に基づいた医療的な処置、補助、健康の管理、食事の指導、口腔ケア、膀胱カテーテルといったその人の健康状態に合わせた医療サービスを提供します。

要支援1から要介護5まで幅広い方が利用可となっていて、訪問介護よりも医療に力を入れている点が大きな違いとなっています。

訪問入浴介護

その名の通り自宅での入浴をサポートとしてもらえるサービスで、看護師や介護士が訪問します。

要支援1から要介護5までの自宅の浴槽での入浴が困難な人が利用できます。

また、入浴だけでなく身体を拭くサービスも可能です。

訪問リハビリテーション

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が自宅に訪問し、離床、寝返り、起き上がり、歩行など、身体や言葉などの機能を回復するための訓練やリハビリを通して自立に向けた支援を行ってくれるサービスです。

要支援1から要介護5までの人が利用可能です。

居宅療養管理指導

他の訪問サービスと違い、こちらは医師が直接自宅に訪問し栄養管理や指導を行ってくれるサービスです。

生活習慣病の持病のある人、入院や入所の判断が必要な要支援1から要介護5までの人が対象となっています。

通所介護(デイサービス)

通所介護は一般的にデイサービスと呼ばれ、多くの高齢者に利用されている人気の介護保険施設です。

事業所の車で自宅から施設まで送迎があり、機能訓練やレクリエーション、食事や入浴等の介助を受けることが出来ます。

介護というよりは日常生活の向上を目指したサービスで、定期的に外出することで気分転換やストレス、運動不足の解消となったり、普段介護を行う同居の家族が休息できる時間を作る役割もあります。

基本的に65歳以上の要介護1~5の方が対象となっています。

通所介護の中には地域密着型通所介護という名の定員が18人以下の少人数、小規模な施設があったり、認知症のケアに特化した認知症対応型通所介護というサービスもあります。

通所リハビリテーション(デイケア)

通称デイケアと呼ばれるサービスで、主治医が決めた施設に通いながらリハビリを受ける施設です。

デイサービスよりも医療的ケアが中心となっていて、要支援1から要介護5の方が対象です。

短期入所生活介護(ショートステイ)

ショートステイは介護施設に短期的に入所して利用できる施設で、1日から利用可能です。

デイサービスで行われるようなサポートを宿泊しながら受けられるため、家族が外出しなくてはならなかったり休息が必要な場合などさまざまな理由や緊急時に高齢の家族を一人で家に残すことなく安心して見てもらうことが出来ます。

ショートステイには医療型もあり、医療的なサポートをしてくれる施設もありますので健康状態に不安な方はこちらを利用できるか相談してみると良いでしょう。

小規模多機能型居宅介護

訪問、通所、宿泊の3つの中から利用者の希望に応じ、サービスを提供してもらえます。

内容は生活支援や機能訓練、介護となり、要支援1から要介護5までの方が対象です。

ちなみにこちらのサービスを利用している間は訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、福祉用具以外のサービスを併用して受けることが出来ないため、注意しましょう。

老人向け介護施設の中で気を付けたいポイント

介護施設の中には特別な条件が必要な施設もあります。

例えば認知症の方を対象とし、5~9人を一つのユニットとして共同で生活を行うグループホームは、施設のある市区町村に住民票を持っていることが必要です。また、一つの事業所に設置できるのは3ユニット(最大27人)までと決まっています。

また、入居費用が安く人気の特別養護老人ホームには、部屋のタイプがユニット型個室の新型と、従来型個室、多床室の旧型があり費用は異なること、そして地域によっては申し込んでも待機が多く長期に及ぶケースもあります。

介護老人保健施設は病院と自宅の中間となり、退院をした後、すぐに在宅での生活が難しい要介護1以上の方が入居し、在宅への復帰を目指す施設であるため、原則、入居できる期間は3~6ヶ月とされています。

サービス付き高齢者向け住宅については60歳から入居が可能なバリアフリー構造の賃貸住宅になります。安否の確認や生活に関連するさまざまな相談が出来るといったメリットがあり、普通のマンションと変わらないような自由な生活を送ることができ、一人暮らしはもちろん、夫婦での入居も可能です。

しかし一般的なサ高住では介護度や認知症が進んで場合、暮らし続けることは出来ません。

その際は特定施設の指定を受けた介護型のサ高住に住み替えを検討されることをおすすめします。

老人が体操で得られる効果と注意点は?基本の体操も紹介します。

デイサービス等の介護施設では、自立への支援やケアを行う中で機能訓練やレクリエーションの一貫として「体操」を取り入れている施設が多くあります。

老人が体操を行うことには多くのメリットがあり、ぜひ習慣として取り組んでいただきたいところ。

そこで今回の記事では、高齢者が体操を行うことで得られる効果や実施する際の注意点について解説いたします。

どうぞ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。

老人が体操で得られる効果

老人が体操を行うことで得られると言われている効果には以下のようなものがあります。

・身体機能の維持、向上、改善

・運動不足の解消

・認知症の予防

・QOL(生活の質)の向上

・介護予防

・孤立感の解消

等。体操は身体的な効果だけでなく、参加している他の利用者や仲間たちと一緒に行うことによって精神面にも良い影響をもたらします。

また、機能低下を予防することで同居する家族の介護による負担を軽減させることにもつながります。

運動やトレーニング、リハビリをやるとなると億劫に感じてしまう方でも、体操なら気軽に始められそうですよね。

体操のメリット

なぜ、老人に体操を良いと言われているのでしょうか。その理由は上記のさまざまな効果の他にもいくつかあります。

まず、特別な道具を用意しなくても気軽に、そして簡単な方法で実施できる体操がたくさんあること。

もちろんタオルやボールなどの道具を使った体操や椅子や床に座ったまま出来る体操、寝ながら出来る体操もありますので、その人の状態や希望に合わせて強度を変えたりさまざまなバリエーションの中からメニューを組むことが可能な点も大きなメリットと言えます。

老人が体操を行う際の3つの注意点

高齢者の方が楽しく、安全に体操を行えるよういくつか注意したい点を紹介します。

体操の前に健康状態をチェックする

体操は体に良いものの、体調が悪い時に行うと症状を悪化させてしまう恐れがありますので注意が必要です。

そのため、体操を行う前には毎回必ず血圧や体温等、健康状態のチェック(バイタルチェック)を行いましょう。

体操中の変化もチェックする

体操をする前は問題がなくても、始まってから体調を崩したり痛みが出るケースもあります。

そのため体操を行っている間も状態を常に確認し、声かけも行いながら必要に応じて体操の内容を変更したり、場合によっては中止する等の対応を行いましょう。

体操の目的を決める

体操の効果をより高めるためには、それぞれの人の状態や目標に合わせたメニューを組むことが大切です。

体を柔軟にしたい、上半身を鍛えたい、体幹を鍛えたい、下半身を強化したい等、最初に目的を決めることで具体的にどんな体操をするべきか内容を決めやすくなります。

老人におすすめの基本的な体操

それではすぐに始められる高齢者向けの主な基本の体操をいくつか紹介します。ぜひお試しくださいね。

首の体操

椅子に姿勢良く座り手を軽く膝に置く、または立った状態で腰に手をあて、首をゆっくりと前、後ろ、右、左に倒します。

それぞれ10回程度を目安に行いましょう。首を倒す際は、ゆっくり息を吐きながら倒すとよりストレッチ効果が得られます。

首の柔軟性を高めることは肩こりや首こりの解消の他、咀嚼や嚥下機能を改善させる効果が期待できます。

肩の体操

椅子に姿勢良く座り手を軽く膝に置く、または立つ場合は腰に手をあてた状態で息を吸いながら両方の肩を力を込めて上へ上げます。次に息を吐きながら両肩の力を抜いて下にストンと落としましょう。

それぞれ5回程度繰り返します。

肩の体操は上半身の柔軟性を高め、衣服の着脱や風呂で頭や体を洗う動作をスムーズにさせる等の効果が期待できます。

脚の体操

椅子に腰をかけて片足を前に伸ばします。そのまま体を前にゆっくり倒していき、前に出した方の足首、ふくらはぎ、膝裏、太ももの裏の伸びを感じましょう。

心地よく伸ばしたら反対側の脚も同様に行います。

慣れてきたら前に出す足のつま先を天井に向けてみましょう。

この体操は腰痛の予防や姿勢の改善にも効果がありおすすめです。

口腔体操

まずは口を閉じ、そこから「パッ」と声を出して大きく口を開きます。次に舌を上あごにつけ「タッ」と声を出します。次は「カッ」と声を出してのどの動きを感じ、最後に舌を巻いて前歯の裏につけて「ラッ」と言いましょう。

「パタカラ体操」と呼ばれるもので、食べ物を食べる時に必要な筋肉を鍛えたり、表情筋を鍛えることが出来ます。

足指の体操

椅子や床に座って足の指をギュッと丸めグーの状態にします。次に足の親指を上に上げてチョキにします。そして最後は全部の指を思い切り開いてパーにします。

これを5回程繰り返しましょう。

足指の体操はしっかりと歩くために必要な足裏のアーチを保ち、外反母趾や偏平足を防ぎます。

老人向け体操の探し方

高齢者向けの体操は、雑誌やインターネットサイトの他に、Youtubeなどでも多くのコンテンツが紹介されています。新しいものも随時更新されますし、動画だと動きが分かりやすくて良いですよね。

体の仕組みを理解している作業療法士や理学療法士、介護士など専門の知識を持った人がクリエイターや監修を行っているチャンネルを参考にすることをおすすめします。

老人の食事で注意すべきこと。介助のポイントも解説します

老人が健康で長生きするために「食事」は非常に大切な要素になります。

何を食べるのか、どのように食べるのか。

高齢者ならではの食事で注意したいこと、気にかけなければならないことは多いため、介護をされている方にとっては悩みの種だったりしますよね。

そこで今回の記事では、高齢者の食事に関して意識したいポイントや注意点を解説します。

どうぞ最後までご覧いただき、皆様に役立ちますと幸いです。

老人の食事はなぜ注意が必要なのか

高齢者の食事に気を付けなければならないのはなぜなのでしょうか。その理由として主なものを以下に紹介します。

身体機能の低下

高齢になるにつれて腰や膝など身体の機能が低下していきますが、実は「食べる」という行為に必要な機能も低くなるのです。

まず、歯が減ってしまったり、顎の筋力が低下して咀嚼、つまり食べ物を噛む力が弱くなります。

そのため硬い繊維のある肉などが噛み切れなくなったり、硬い食べ物が噛めなくなって軟らかいものばかり食べることで更に噛む力が衰えてしまいます。

また、唾液の分泌量が減って噛んだ食べ物をうまく飲み込めず誤嚥を起こしやすくなるため、水やお茶等の水分を飲んだだけでむせてしまう老人を多く見かけます。餅などを食べる際は注意が必要です。

更に舌や口の中にある味蕾(みらい)という味覚を感知する部位が加齢により減少し、味覚が鈍くなるという現象も生じてきます。

そのためしっかり味がついているのに薄いと感じ濃い味を好み、健康に悪い影響を及ぼしたり、味がわからなくなることで「おいしい」という感覚が減り、食欲や食事の量が減ってしまうこともあります。

栄養バランスの偏り

一人暮らしや、同居している家族が仕事などで外出していて日中を一人で過ごしている老人の中には、食事の支度が面倒でつい手軽に食べられるパンやカップ麺、お茶漬け等で済ませ食生活が乱れてしまう人が多くいます。

好きなもの、食べやすいものだけを食べるという人もいるでしょう。

すると結果として、必然的に栄養バランスが偏り、不足する栄養素が増えていきます。

中でもビタミンやミネラル、たんぱく質や食物繊維といった高齢者に特に必要とされる栄養素が不足がちになってしまうのです。

老人の食事に必要なこと

食事で十分な栄養が摂取できなくなると、病院で点滴を打ったりサプリメントで補う方法がありますが、やはり一番重要なのは「口から食べられるようになること」です。

というのも、食べるという行為は味覚だけでなく視覚や臭覚も使い、顎や喉など体の力も使うため、脳への刺激になり認知症や老化の予防につながります。

他にも口の中で噛むことで唾液が分泌され口内環境を改善したり、胃や腸等の消化器官を働かせることも出来ます。

口から食べることの重要性を頭に入れ、具体的に高齢者に必要な食事の量や栄養素についても説明します。

老人に必要な食事量(カロリー)

1日に必要な摂取カロリーは年齢と性別によって異なります。

65歳~74歳:男性2050~2400kcal、女性1550~1850kcal

75歳以上:男性1800~2100kcal、女性1400~1650kcal

体格や活動する量よっても必要な量は変化しますが、大まかに上記の数値を目安に摂取することが推奨されています。

老人に必要な栄養素

加齢により骨が弱ったり骨密度が減っていく傾向にありますので、骨を形成するためのカルシウムはとても大切です。

また、筋肉を作るために必要なたんぱく質も必要で、不足すると疲れが取れなかったり太りやすくなるといったことが起こります。

最近、高齢者だけでなく日本人全体に不足が指摘されているビタミンDも、カルシウムを吸収を促進するため大切な栄養素です。

ビタミンDは日光を浴びることで体内に生成されるのですが、特に高齢者は外に出る機会が減って家の中に引きこもりがちになり、不足しやすくなる傾向にあるのです。

一方、摂り過ぎに注意しなければならない栄養素もあります。

まずは塩分です。

先に述べたように味覚が鈍り濃い味を好むようになったり、カップ麺等のインスタント食品やコンビニ弁当などを食べる頻度が増えると塩分は簡単に過剰摂取な状態になってしまいます。

塩分を摂りすぎると高血圧や腎臓などの病気を引き起こす原因となりますので、特に注意しなければなりません。

老人が食べやすい食事、調理法

以上のように高齢者の方は必要な栄養素を含むバランスの取れた食事をとることが大切ですが、無理に食べると喉に詰まらせてしまったり、食事がストレスになってしまうリスクにつながりかねません。

そのため、食べやすくなるよう食材の特徴や種類ごとに調理を工夫することをおすすめします。

例えば、食材を一口サイズにカットする。肉は叩いて薄く延ばしたり、噛み切りにくい脂は取り除くか切り目を入れて噛みやすくします。

野菜は皮をむき長めに茹でて軟らかくします。繊維のある根菜は、繊維に対し垂直に切ると噛みやすくなります。すり身にして他の食材と混ぜ、つみれのようにするのもおすすめです。

また、飲み込みやすくするために食材をミキサーにかけて細かくしたり、料理に片栗粉などを使ってとろみをつけたりゲル剤でゼリー状にすることもおすすめです。

老人が食べやすい食品、食べにくい食品の内容

高齢者が食べやすいメニューを考える上で、食べやすい食品と食べにくい食品の情報を知っておくと良いかと思います。

<食べやすい食品>

おかゆ、パンがゆ、カレー、シチュー、スープ、肉団子、つくね、豆腐、ヨーグルト、ゼリー、アイス

<食べにくい食品>

キャベツ、レタス、ふき、ごぼう、タケノコ、はんぺん、こんにゃく、かまぼこ、ハム、海苔、酸味のある果物

老人の食事を介助する時のポイント

本来、食事は毎日の生活の中の大きな楽しみの一つです。

高齢者の方が安心して安全に、おいしく楽しく食事ができるようサポートを行うために、以下の項目を確認して食事を提供するよう心がけましょう。

意識の状態は問題ないか

食事の時にぼーっとしていると誤嚥などが起こりやすく危険です。声掛けなどをして目を覚ましてから食事にするか、日頃から生活リズムを整え決まった時間に食事をとるようにしましょう。

姿勢が曲がっていないか

正しい姿勢で食べないと誤嚥の危険や食事に集中できないといったリスクが生じやすくなります。

顎を軽く引いて少し前屈みになる姿勢が食べやすい姿勢です。テーブルの高さは腕を載せた際に肘が90度に曲がる程度がよいです。

ベッドで寝た状態で食事をする場合は、頭の下にタオルやクッションを入れて調整しましょう。

環境を整える

テレビやラジオがついたまま食事をすると集中できません。また、部屋が暗いと手元がよく見えず料理の見た目を楽しんだり、箸やスプーン等を使って自分で上手に掴むことが出来なくなります。

会話を楽しんだり適度な明るさを保ち、食事をする環境を整えましょう。

口内環境を清潔に

歯磨きはもちろん、不具合がある場合は歯医者さんで治療をして口の中をケアすることも大切です。

歯がなかったり歯周病、歯肉炎で歯茎が弱って思うように食べられないことが原因で食欲が減るケースもあります。

いつも清潔で健康的な口腔環境でいられるよう口の中を定期的にメンテナンスする習慣を付けましょう。

好みの味付けにする

高齢者は濃い味が好みになる傾向にありますが、薬味や出汁を使う等、塩分が高くなりにくくなるよう工夫をしたり、自宅での介護でレシピに悩んだり食事の用意が難しい時にはレトルトで売られている介護食を活用してみることもよいでしょう。

さまざまな種類が豊富にあり、コンビニやスーパーで取り扱っている店舗も多いためすぐに探すことができおすすめですし、希望の味付けやメニューを聞くとコミュニケーションのきっかけにもなります。

まとめ

以上のように、高齢者の食事には栄養の偏りが起こりやすく心身の健康に影響するため、調理法を工夫したり環境や口内の状況に合わせ適切な対策を行い、必要な栄養素を摂取し食事を楽しめるようにしなければなりません。

もし自宅での介護で高齢者の食事に関して不安や悩み、質問がある場合には、自治体の窓口や地域包括支援センター等で相談をしてみましょう。専門の知識をもったスタッフが必要な情報やアドバイスをくれるはずです。

また、要介護認定を受けている場合にはデイサービスを利用し、栄養バランス等を考えた食事の提供や必要な介護サービスを受けることもおすすめです。

老人の一人暮らしを楽しむために必要なこと

老人の一人暮らしのことを「独居老人」と呼ぶことがありますが、そこには少しネガティブなイメージがありますよね。

おじいちゃん、おばあちゃんから孫まで、家族みんなで暮らしていた頃と時代は変わり、現代の日本では親と子の世帯が別々に住む核家族化や少子高齢化、更には独身率も増加傾向にあることから、結果、一人暮らしをする高齢者が増えているのが現状で、今後も多くなっていくことが予測されています。

老人の一人暮らしには心配や不安な面も多いため、さまざまな周囲の協力と対策が必要ですが、一人暮らしを楽しみ、生き生きと暮らしている高齢者の方もたくさんいらっしゃることも事実。

今回の記事では、老人が安全に、そして本人も周りも安心して一人暮らしを行えるような生活や考え方のポイント、取るべき対策、注意点等を解説してまいります。

どうぞ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。

老人が一人暮らしを楽しむために必要なこと

老人が一人暮らしをする理由には、同居する家族がいない、家族はいるが同居はしたくない、家族が遠方におり住み慣れた家、地域から出たくない等、さまざまな状況があります。

老人が一人暮らしと聞くと何となく可哀想と思ってしまいがちですが、自らの希望で一人暮らしをしている方も実は少なくありません。

現在、65歳以上の単独世帯は769万世帯であり、女性が男性よりも2倍以上多い割合となっています。実際、女性の方が長生きであるためでしょう。内閣府が行った「令和3年版高齢社会白書」の一人暮らしの高齢者に対するアンケート調査によれば、「今のまま一人暮らしでよい」と回答した方が約7割強ととても多いのです。

とはいえ体調を崩してしまったり一人で健康的な生活が送れないのであれば、一人暮らしを続けることは難しいですよね。

そこで必要となるのが「QOL」です。

最近は医療や看護、介護の現場だけでなく、一般的にも広まっている言葉で「クオリティオブライフ」つまり「生活の質」という意味があります。

老人が一人暮らしを楽しむためには、このQOLを高めることが重要なのです。

それではQOLにはどのようなことが影響するのか、以下に一覧で主なものをまとめてみました。

<老人の一人暮らしを支えるQOL>

・健康状態(体力、認知機能、日常生活の動作の向上など)

・経済状況(所得、貯蓄、就労など)

・社会とのつながり(地域の活動、習い事など)

・生活環境(身近に頼れる知人がいる、安定して暮らせる住まいがあるなど)

以上の要素が高まることで、一人暮らしはもちろん人生が充実し、幸福感が得られると言われています。

食事が適当になってしまったり、自宅に引きこもって体を動かさなかったり、ストレスを抱えていたりするとQOLは下がっていき、一人暮らしを続けたくても続けられない状況を招いてしまうことになります。

老人の一人暮らしで抱える問題

高齢者の方が一人暮らしを希望していたり楽しく生活を送っている場合でも、やはり高齢であることで抱える問題や不安は出てきます。

前もってそれらの知識を得ておくことは必要な対策を知ることにもなります。

<病気、孤独死>

誰しも加齢とともに病気やケガをしやすくなるものです。

誰かと同居している場合は、助けてもらったり介助してもらうことが可能ですが、一人暮らしの場合、病気をしたりケガをしてしまうとそうもいかず、普段なら出来ることも対応できない事が出てきます。

また、最悪の事態として孤独死の恐れもあります。

<介護>

今は身体や心に問題がなく元気に過ごすことが出来ていても、今後いつ体が動かなくなるか分かりません。認知症が発症する可能性だってあります。

介護が必要になった時、しっかりと支援を受けられるように介護費用の負担についてもあらかじめ考えておくことが重要です。

心身に不安があると外で人とコミュニケーションをとる機会も減り、生きがいがなくなったりと症状が悪化してしまうケースもあるのです。

<災害、犯罪>

日本は地震など災害が多い国。一人暮らしの場合、災害時は非常に不安かと思います。

そんな時に備え、普段から地域の住民や自治体、行政とつながることがとても大事です。

災害の他にも、高齢者を狙った振り込め詐欺や悪徳商法などの犯罪は年々増加していることにも注意しなくてはいけません。

<お金>

会社をリタイアし年金だけで生活していく老後。やはり経済的な面に不安を抱える高齢者は多いです。

健康で自立して生活出来るならばまだしも、ケガや病気をして治療や入院をしなければならなくなったり、介護が必要になった場合、その分の費用もかかるようになります。

お金の計画や金銭管理についてもどうしていくのかを考えておきましょう。

老人の一人暮らしを支える対策

高齢者の皆様が安心、安全に生活するためには、さまざまな支援やサービスを活用していくことが大切です。

<介護サービス>

老人ホーム等に入居をしなくても、訪問介護や訪問リハビリ等、自宅で暮らしながら専門のサポートを受けることが出来ます。

また、通所介護(デイサービス)を利用すれば外に出る機会ができ、他の入所者や施設のスタッフと交流することが良い刺激になります。仲の良い人ができたり趣味や生きがいが見つかると、生活する上で楽しみが増えるでしょう。

これらは介護保険制度のサービスになりますので、要介護認定を受け、要介護の認定をされることが必要となります。地域包括支援センターや自治体の窓口に相談をしてみて下さいね。

<見守り・安否確認サービス>

自治体などによる公的機関や民間企業が実施している見守り、安否確認サービスを利用することも安心につながります。

センサーを設置して室内を監視するシステムや、電気、水道の検針員が訪問する際に声かけを行ったり、お弁当や日用品の配達と合わせて確認を行う等さまざまな形のものがあります。

特に食事を届けてくれるサービスはおすすめで、高齢者の一人暮らしは食生活が乱れ栄養不足になってしまうケースが少なくありません。

食事の用意をする手間や火を使うリスクを抑え、栄養のバランスの取れた食事が取れるというメリットもあります。

他にセキュリティ会社による緊急時の駆けつけや緊急通報を行うサービスもあります。

老人が一人暮らしをする時の物件選び

高齢になって一人暮らしをする場合、元々一人暮らしをしていた方、子どもが独立して家を出た、夫婦で住んでいたが配偶者が亡くなった等、さまざまな状況があります。

持ち家がありそのままそこで暮らすのであれば問題点はあまりありませんが、例えば広すぎて移動や掃除が大変なので自宅を売却するケースや、賃貸でもファミリータイプからシングルタイプに引っ越す方もいるでしょう。

そこで高齢者が賃貸物件を探す際、若い人とは違う重視したいポイントを紹介します。

<家賃の支払い>

多くの高齢者の場合、家賃や生活費は預貯金と年金から支払っていくことになります。

長い目で見て支払いに問題がないかを考え、無理のない範囲内で物件を探しましょう。

体が元気であれば高齢者の方を募集しているアルバイト等もありますので収入を得ることも出来ますが、ケガや体調不良で休んだりいつまで続けられるかは不確定な要素ですので、収入がなくなっても住めそうな家賃の物件を選ぶ方が安心です。

<バリアフリー>

加齢により自分が思っているより足が上がらなくなったり、体力が低下していくことを考え、生活しやすい間取りや造りであるかも大切な要素です。

段差が多かったり、部屋までの階段が多かったり、お風呂が入りづらかったりすると転倒の恐れやQOLの低下にもつながってしまいます。完全なバリアフリーである必要はありませんが、動きにくいな、生活しにくそうだなと感じる部屋は避けた方が良いでしょう。

<周辺環境>

近くに家族や親族、友人など誰か気軽に頼れる人が住んでいる、相談できる行政機関の窓口がある、買い物に必要なお店や病院があるかどうかも、物件選びの時に考える必要があります。

また、お出かけに必要な交通手段についても事前に確認しておきましょう。

最近は家が遠い方や移動が困難な方など、高齢者の方に対して商品を配送してくれるサービスを提供しているスーパーや訪問診療をしてくれる病院も多いため、便利なエリアから離れて暮らす場合はそのようなサービスやサポートについて調べておくことをおすすめします。

<高齢者向けの賃貸住宅>

賃貸物件の中には高齢者を対象にしたものもあります。

そのような物件はバリアフリーや高齢者に嬉しい設備、サポートが始めから整っていることがほとんどですので、一人暮らしに不安を感じる場合に特におすすめです。

ただ、公的に運営されている物件と民間企業が運営している物件があり、家賃やサービス内容はそれぞれ違いますのでよく調べて検討して下さい。

老人の一人暮らし、その後の選択肢

高齢者の方がさまざまな原因により一人暮らしに限界を感じたら、施設に入居するという選択もあります。

施設にもたくさんの種類があり、各施設によって入居できる条件は異なりますが、医療ケアや介護のサポートを受けられる施設が多く、個室を選べば一人暮らしのようにプライベートな空間を持ちながら他の人やサポートしてくれる人が常に近くにいてくれるという安心感も得られます。

気になった事業所があればぜひ積極的に無料の見学や体験に参加してみましょう。

日本は福祉のサービスが思っている以上に手厚いですから、ぜひご自身に合ったサービスを選択してみて下さい。

高齢者施設の種類や特徴は?各施設の条件や選び方のポイントも解説

たくさんの種類がある高齢者施設。名前も似ているしどれがどんな施設なのか、入居の条件や費用など分からないという人が多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、主な高齢者施設の種類ごとにその特徴を紹介し、選び方についても解説してまいります。

ぜひ最後までご覧いただき、施設選びの参考にしていただればと思います。

高齢者施設の種類

高齢者施設というとデイサービスや老人ホーム等、さまざまな施設があります。

そもそもこの「老人ホーム」と高齢者の介護やサポートを行う「介護施設」にはどのような違いがあるのでしょうか。

この二つに実は明確な定義があるわけではないのですが、一般的には老人ホームは条件が幅広くさまざまな高齢者が利用できる施設、住宅のことを指し、介護施設は介護サービスを受けることが出来る高齢者向けの施設や住宅を指しているケースが多いように思います。

また、高齢者施設には大きく分けて公的な施設と民間の施設があります。

公的施設は設置の主体が社会福祉法人や医療法人、地方自治体で、費用が抑えられるため人気が高く、その分、すぐに入居できず待機が発生していることも多いです。

民間施設は民間の企業が運営している施設ですが、公的施設と比べ費用が高い分、サービスが充実してもらえるというメリットがあります。

高齢者施設:老人ホームの種類・一覧

老人ホームに括られる高齢者施設は、基本的に介護サービスが必要なく自立できる方が対象者となっていることが多いことが特徴です。

<軽費老人ホーム:公的>

軽費老人ホームは身寄りがおらず自宅で生活することが困難な人に向けた施設で、自立型ケアハウスとも呼ばれます。

その名の通り安い料金で利用でき、施設はバリアフリーの仕様。要支援1以上の入居者には食事や生活相談といったサービスが提供されます。

<養護老人ホーム:公的>

養護老人ホームは、軽費老人ホームと同様に身寄りがない人、そして経済的、環境的な理由により自宅で生活することが難しい65歳以上の高齢者を対象としています。

社会復帰や自立した生活を送れるようになることを目的として必要な訓練や指導、相談等を行ってくれますが、要介護の状態になると退去しなくてはならない点に注意しましょう。

<有料老人ホーム:民間>

有料老人ホームは一般的に元気で自立した60歳以上の方が対象です。介護が必要となった場合は外部の事業所と契約して利用する必要がありますが、健康型の有料老人ホームの場合は要介護の状態になると退去しなくてはなりません。

<サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)>

サービス付き高齢者向け住宅は高齢者向けの賃貸住宅です。普通の賃貸住宅との違いとして、バリアフリーに対応しており、見守り・安否確認や生活相談などのサービスが付いています。

施設によっては食事や掃除、洗濯といった家事などの生活支援を提供してくれるところもあります。

高齢者施設:介護施設の種類・一覧

介護施設は要介護認定を受けた方が利用できる施設ですが、種類によって入所、入居できる条件(要介護度など)が細かく設けられています。

<介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム):公的>

老健、特養とも呼ばれている施設で、常に介護が必要な状態であり、居宅での介護が困難な高齢者が入所できます。

条件は要介護3以上となっており、非常に人気が高いため入居待ちの方が多くいます。

<介護老人保健施設:公的>

入院していた病院を退院した後、症状が安定しているがまだ自宅に帰ることに不安がある人に向け、在宅復帰を目指して介護や看護、リハビリ等の医療ケアおよび生活サービスを受けることが出来る施設です。

要介護1以上が条件ですが、入所できる期間が原則3ヶ月と短期であることが特徴です。

<介護医療院:公的>

医療と介護の両方に対応するために2018年4月に新しく設置された介護保険施設です。

要介護1以上の要介護者を対象に、介護はもちろん医学管理、看取りといった医療機能も備えられています。

介護医療院の中には療養が中心のⅠ型と機能訓練や医療が中心のⅡ型があります。

<介護療養型医療施設:公的>

病院での治療が終わってもまだ療養が長期で必要な人に向けて介護や機能訓練、医療を受けることが出来る施設で要介護1以上の条件がありますが、上記の介護医療院にその機能は変わり2024年3月末をもって廃止されます。

<軽費老人ホーム:公的>

老人ホームの方でも紹介していますが、軽費老人ホームには介護型ケアハウスという種類もあります。

自立型とは違い特定施設入居者生活介護の指定を受けていて、外部の介護サービスを受けることが可能となっています。

<認知症対応型共同生活介護(グループホーム):民間>

よく耳にするグループホームは、要支援2以上の認知症と医師に診断された高齢者を対象とし、ユニットに分け少人数のグループとなって家族のような雰囲気の中で共同生活を送ることができる施設です。

施設のある市区町村に住民票のあることも条件です。

介助も受けられますが、基本的にはそれぞれが出来る範囲で家事などの役割を分担して行い、認知症の進行を遅らせるようにしています。

民間施設ですので施設によって要件やサービスの内容、費用も異なりますので確認しましょう。

<介護付有料老人ホーム:民間>

民間施設ですが介護保険を利用した介護サービスを24時間受けることができるという特徴があります。

介護や看護スタッフが常駐しているため、重度の要介護状態でも受け入れが可能で、施設によって看取りも可となっています。

ただし、サービスが手厚いものになればその分費用も高額になりますので注意しましょう。

この他に医療法人が経営している医療対応型の介護付き有料老人ホームもあります。こちらは要支援1から利用することが出来ます。

居宅サービスの種類・一覧

高齢者施設には老人ホームや介護施設といった施設サービスの他に、居宅サービスと呼ばれる自宅に居ながら利用できる介護サービスもあります。

施設に入居し外部の介護サービスと契約が出来る場合、以下で紹介するようなサービスを利用することになります。

<訪問介護>

ホームヘルプサービスとも言われますが、居宅サービスの中で最も利用されているのがこの訪問介護でしょう。

介護福祉士やホームヘルパー等の訪問介護員が居宅に訪問し、必要な介護や介助を行います。

その内容は身体介護と生活援助があり、主に食事や排泄、入浴、衣類の着脱といった日常生活に必要な動作の介助、そして掃除や洗濯、買い物といった生活介助があります。

<訪問入浴介護>

看護師や介護職員が専用の巡回入浴車で居宅まで訪問し、入浴介助を行う介護サービスです。

自宅の浴室に入ることが難しい人や、デイサービス(通所介護)に通うことが難しい人が利用しています。

寝たきりであっても対応してもらえますし、入浴する前には体温や血圧、脈拍など体調もしっかり確認してもらえるため安心です。

<訪問看護>

看護師や保健師が居宅に訪問し、医師の指示の元、医療処置にかかる管理や援助、世話を行います。

注射や点滴、服薬の管理、検査の補助なども行われます。

<訪問リハビリテーション>

こちらも医師の指示の元、理学療法士、作業療法士などリハビリテーションの専門家が居宅に訪問し、筋力を増やしたり日常生活の動作がしやすくなるよう訓練を行います。

自宅の環境を整備するためのリフォームなども相談できます。

<通所介護(デイサービス>

デイサービスは要介護認定を受けた高齢者が自宅か施設に通い利用できる介護保険施設です。

ケアマネジャーにプランを立ててもらい、ランチとおやつが提供され、入浴の介助や生活相談、機能訓練、レクリエーション等が行われます。

また、普段介護を行っている家族などがリフレッシュや休養するためという目的もあります。

<通所リハビリテーション(デイケア)>

デイサービスとは異なり、リハビリテーションがサービスの中心となるのがデイケアです。

医療機関と連携し、医師が認めた要介護者に限り利用することができます。

<短期入所生活介護(ショートステイ)>

同居する家族など介護をする者が体調を崩したり、用事で家を空ける、リフレッシュするといった時に要介護者が数日~1週間施設に入所して、生活に必要な世話や機能訓練を受けることができます。

医療ケアに重きを置いた「短期入所療養介護」もあります。

<小規模多機能型居宅介護>

デイサービスや訪問介護、ショートステイ等を組み合わせ、在宅で生活を続けることが出来るように支援を行うサービスです。

地域密着型のサービスとして2006年4月に制定された比較的新しい介護サービスです。

高齢者施設を選ぶ時のポイント

以上のように高齢者施設の種類はたくさんの数があり、このように一覧でざっくりと見てもどこに該当するのかよく分からないかも知れません。

自治体の窓口や地域包括支援センターに相談し、担当者やケアマネジャーにアドバイスを受けたり、気になり施設に連絡をして無料の見学や体験に参加することがおすすめです。

また、人気の高い公的施設は入居待ちが多く、エリアによっては数か月や数年待ちがザラにあります。

そのため、入居を希望する場合は早めに申し込むこともポイントになります。

一人暮らしの老人の安否確認はどうする?民間と行政によるサービスを紹介

日本は現在、超高齢社会。家族の構成も随分前から核家族の形が一般的になりました。

そのため、子どもと離れ、配偶者と死別などさまざまな理由で一人暮らしをしている老人の世帯や、家族と同居している場合も日中は子ども夫婦が共働きにより家におらず、一人で過ごさなければならない過程というのも増加しています。

そんな時、やはり高齢となった親が無事に元気で暮らしているかどうかが心配になりますよね。

そこで今回の記事では、主に一人暮らしをしている老人、いわゆる「独居老人」の安否確認について解説してまいります。

どうぞ最後までご覧いただき参考にしていただければと思います。

老人の一人暮らしの安否確認の必要性

高齢者が一人暮らしをしている場合に最も不安になる事は、やはり孤独死でしょう。

一人で生活をしている中で体調が悪くなったり転倒などによるケガをしてしまい、自分で病院に行ったり連絡することが出来ず、誰にも気付かれないまま病気やケガの症状が悪化して発見が遅れ、最悪なケースに陥る可能性は少なくありません。

また、自宅に引きこもりがちになり人と会わなくなり、食事もままならず精神的にも身体的にも弱ってしまったり、認知症を引き起こしてしまう可能性もあります。

そこで健康の管理や孤独死の防止のため、家族や近所の人、自治体など、周りの人が定期的に連絡や訪問を行い、本人の様子に変化がないか確認をしたり見守ることがとても重要です。

近くに知り合いがいない場合には、安否確認のサービスを行っている会社を利用することもおすすめです。

一人暮らしの老人の安否確認サービス

一人暮らしの高齢者の方を対象として安否確認を行うサービスには、いくつかのタイプに分けれます。

まず、高齢者本人が電話やメール、アプリ、SNS等を使用して定期的に連絡を入れるもので、費用も安く利用できます。

基本的にボタンを押すだけで簡単に通話できたり通知できるようスマホ等に登録をしてくれますし、毎日の安否を確認することが出来るため最初に導入する方が多くいる印象です。

次に、部屋の中にカメラや動き、異常を感知するセンサー等、安否確認システムを設置し遠隔でモニターを行い様子の確認をするタイプ。玄関にセンサーをつけて、帰宅を知らせてくれる機能があるものもあります。夜間や早朝といった時間にも24時間対応できるメリットがありますが、専用の機器や装置が必要となるため費用はやや高額になる傾向にあります。

そして安否確認として一番思い浮かぶ定期的に高齢者の方が住む自宅へスタッフが訪問し、直接本人の様子を確認するサービスですが、実際に訪問頻度はそれほど多くありません。

最後に、警備会社などが緊急時に緊急通報を受け駆けつけてくれるタイプのサービスで、こちらは他と比べて料金が高いことが多いようです。

見守りや安否確認サービスとしてではなく、例えばお弁当の配膳サービスや食材や日用品の定期的な配送サービスを月額で契約することで直接姿を見たり会話をして健康状態などをチェックしたりと安否確認としての役割を担うこともあり活用されています。

老人の一人暮らしを支援する方法は他にもある

高齢者の一人暮らしをサポートする方法は、上記のような安否確認サービス以外にもさまざまなものが考えられます。

例えば行政サービス。全国の自治体では一人暮らしはもちろん高齢者が孤立しないよう見守るための対策に取り組んでおり、ゴミ出しを代わりに行ったり、日常生活で必要な援助を行う事業を実施している場所もあります。

また、上記で紹介したような訪問サービスや緊急の時に通報できるシステムを民間の企業と連携してサービスを提供していたり、利用する際に助成金を出すという自治体もあります。

他に高齢者の生活相談を行う窓口を担う地域包括支援センターでは、ケアマネジャーや社会福祉士、保健師など介護のプロに老人の一人暮らしに関するさまざまな悩みを無料で相談し、アドバイスや必要な情報を受けることが可能です。

まとめ

以上のように、一人暮らしをしている老人の安否確認は日本の福祉の世界ではますます重要視される問題です。

費用はかかりますが手厚くサポートしてくれる民間のものを利用したり、住んでいる地域で安否確認のサービスを提供しているようならその制度使うなど、安心して暮らすことができるよう環境や状況に応じて選択しましょう。

老人が寝てばかりなのは病気が原因?正しい対処法は?

老人は寝てばかり。そんなイメージを持っている人はいらっしゃいますか?

「高齢になった親がいつもウトウトしている。」「最近寝てばかりで日中もぼーっとしてしまう。」

寝てばかりいる高齢者の家族がいる方やご本人にとって、これは老化によるものなのかそれとも何かの病気なのか?と不安になることもあるかと思います。

そこで今回の記事では、現在、高齢者の家族をケアしている方や老人ホームやデイサービス等の施設で介護・介助を行っている方に向け、老人が寝てばかりになってしまう原因や関わり方のポイント、注意したい点などについて解説してまいります。

どうぞ最後までご覧いただき皆様に役立ちますと幸いです。

老人が寝てばかりいる「傾眠傾向」とは?

老人が寝てばかりいる状態は「傾眠傾向にある」とも言われます。

傾眠傾向とは意識障害の一種で、その特徴としては浅い眠りであること、呼びかけ等の軽い刺激によって意識を取り戻すこと、しかしそのまま放っておくと再度眠ってしまうといったことがあります。

老人が寝てばかりいる原因

老人が寝てばかりいるのは加齢によるものなのでしょうか?考えられる原因をいくつか紹介していきましょう。

寝てばかりなのは老化現象の一つ

寝てばかりいるという症状は、加齢によって表れる老化現象の一つです。

人は歳をとると脳や身体の機能や体力が衰えていき、元気に起きている時間というのは必然的に短くなっていきます。

いくら寝ても日中ウトウトしてしまったり、周囲の人に起こされてもすぐにぼーっとしてしまうことが増えていきます。

更にこの状態が進むと、うたた寝の時の眠りが深くなり周りが声をかけたり肩をたたく程度では起きないくらい眠ってしまったり、脳機能が低下することで幻覚が現れるケースも。

認知症の初期症状

認知症になると日中に眠り夜になるとはっきり覚醒するという昼夜逆転現象が起こりやすくなります。

夜しっかり眠れないため日中起きていられない。更に無気力になるという初期症状もあるため、周りから見ると「寝てばかり」という印象を持たれてしまうかも知れません。

過眠症

睡眠障害の一つに「過眠症」というものがあり、これは老人に限らずどの年齢の方でも起こる可能性があります。

過眠症になると夜しっかり睡眠をとっていても日中に猛烈な睡魔に襲われて眠り込んでしまうことがあります。

眠ってはいけないような場面でも発作のように強い眠気に襲われて突然入眠してしまう「ナルコレプシー」という病気もあるため、様子が気になったら早めに医療機関を受診しましょう。

慢性硬膜下血腫

脳疾患である「慢性硬膜下血腫」は、頭を打った時などに脳と硬膜の間に血種ができて脳を圧迫してしまう病気です。

この血種が大きくなると傾眠傾向の症状が現れ、気付かないまま放置すると時間の経過とともに頭痛や片側の麻痺、歩行障害等といった症状に進行していきます。

外科の手術が必要となるケースがほとんどなので早めの受診をしましょう。

パーキンソン病

パーキンソン病も睡眠に問題を起こしてしまう疾患です。

覚醒の維持に関係する神経伝達物質に異常な変化を起こし、夜に覚醒して不眠となり日中眠くなってしまったり、夜間の頻尿、薬の副作用なども原因となります。

内臓疾患

脳の他にも腎臓や肝臓といった体の代謝に関わる臓器に問題があると傾眠傾向などの意識障害を生じることがあり、適切な治療を受けることでおさまります。

眠くなるだけでなく発熱したり、時間が分からなくなったりといった症状が出る場合は一度内科を受診したり検査を受けてみることをおすすめします。

低血圧、低血糖

寝てばかり、というより食後のタイミングで眠気に襲われる場合は低血圧が原因である可能性があります。

食後は消化器系の器官に血流が集中するため、頭に血がまわらずフラフラとめまいがしたり、眠くなってしまうことがあります。その際はこまめに水分補給をして脱水を避け血圧が低下することを防ぎましょう。

また、食事によって急激に血糖値が上昇しインスリンが過剰に分泌されると、逆に血糖値が急降下して低血糖の状態となりだるさや眠気があらわれることがあります。その際は昼食を食べる量や食事の内容、特に糖質の量を見直しましょう。

治療として降圧剤を服薬していたり、糖尿病に罹患していて血糖値を下げる薬を服用している場合には医師に相談してみることも重要です。

薬の副作用

普段服用している薬の副作用として眠気を引き起こす場合も少なくありません。

脳細胞の興奮を抑える働きを持つ抗てんかん薬やアレルギーの際に飲む抗ヒスタミン薬は眠気の副作用を起こす成分が入っていることが多いため、使用している場合は調べてみましょう。

また、車の運転や危険を伴う作業を行う方、日中の眠気で日常の生活に支障をきたす心配がある方は医師や薬剤師に相談し、量の調整や眠くなる成分が入っていないあるいは少ない薬に変更してもらうと良いでしょう。

老人が寝てばかりいる時の注意点

日中に傾眠傾向があっても、一般的に「うたた寝」しているように見えるため最初は心配することも特になく放置してしまいがちです。

しかし寝ていて食事や水分をとらないことで栄養不足や脱水症状に陥ったり、動かないことで運動不足となり筋力や体力の低下を引き起こしたり、転倒や食事中の誤嚥などのリスクが考えられ注意が必要です。

老人が寝てばかりいる時の対処法

以上のように老人が寝てばかりいるのにはさまざまな理由が考えられます。

正しい対処法の知識を持ち適切な対応をすることで、改善や予防が出来る可能性が高くなるとともに、本人や家族が安心して過ごしやすくなります。

話しかける、出かける

周囲の人は日中、ウトウトしてしまう前に出来るだけ自分から話しかけて会話やコミュニケーションをとる機会を増やしてみましょう。

天気の良い日には外に連れ出してあげ、散歩や買い物に行って外で過ごすことも運動不足の解消やストレス発散にもなりおすすめです。

また、日中に活動をすることで夜ぐっすり眠ることができるようになるという効果も期待できます。

短時間の昼寝

次に、思い切って昼寝の時間を設けるということも一つの方法です。とはいっても、長く昼寝をしてしまうと結局夜の睡眠に影響が出てしまいます。

そのためしっかりと時間を決め、30分程度の短い時間におさめることが大切です。

医師に相談

傾眠傾向の原因を説明した通り、老人が寝てばかりの時には病気が隠れている可能性もあります。

早期発見、早期治療を行うことで回復も早くなりますから、出来るだけ早めに気付いてかかりつけの医師に相談することをおすすめします。薬の種類や副作用についても合わせて確認してみて下さい。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

寝てばかりの老人を見ていても、単に加齢によるものだけだと感じ、素人にはそれが病気によるものだと判断することは難しいでしょう。そのため、ある程度原因の可能性を知っておくことが大切です。

放置してしまうと初期の段階で病気を見逃したり、悪化してしまう恐れがあるため、気になった時には病院を受診し、医療の力を頼る必要があります。

また、日中は出来るだけ話しかけたり外へ出かけたりといった行動をすると夜の睡眠の質が良くなり、日中の眠気の改善に大きな効果が期待できます。

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老人向けレクリエーションの種類や目的は?実施の流れや注意点も解説

デイサービスや有料老人ホーム等の介護施設では老人向けのレクリエーションが実施されています。

レクリエーションには身体の機能の維持、向上、改善や心のケア等、心身に対しさまざまなメリットがあり目的を持って行われます。

そしてそれをいかに楽しく参加してもらえるかが実施する側の職員、スタッフにとっては重要な課題。

そこで今回の記事では、高齢者向けのレクリエーションの種類とその目的、実施への注意点について解説してまいります。

どうぞ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。

老人向けレクリエーションの種類と主な目的

介護施設などで実施されている高齢の人向けのレクリエーションはいくつかの種類に分けられます。

以下、主なレクリエーションの種類とそれぞれの目的について紹介します。

脳トレ

頭を使う脳トレ系のゲームは、その名前の通り脳の活性化、認知機能の維持、改善の目的があります。

具体的な人気のゲームは文字や数、漢字の穴埋めや計算、間違い探し、連想ゲーム、伝言ゲーム、しりとり、クイズ、パズル等があります。

運動

体を動かすゲームは筋トレや身体機能の維持や向上、リハビリの目的があります。

ラジオ体操や音楽に合わせたリズム体操、柔らかいボールや軽い玉を使った室内で出来るボーリング、風船バレー、新聞紙ちぎり等があります。

音楽

利用者の高齢者は音楽が好きな人が多く、みんなで歌を歌う、簡単な楽器を演奏する、音楽鑑賞する等が人気です。

音楽により感情が動き、精神の安定、癒しといった効果が期待できます。

手遊び

手指や手先を使うと認知症の予防になるとよく言われますよね。実際に手や指を動かすことは脳の活性や日常生活を送る上で必要な手指の機能の維持、向上に効果的で、座ったまま行えるため足や腰が弱い人でも安心して参加出来ます。

折り紙や塗り絵、お手玉、手芸、工作など趣味にもつながるような内容のものが多くあります。

創作

創作系のレクリエーションには、俳句や短歌、絵描き、料理等があります。手や指先を動かす他に想像したり考えながら行うため脳を刺激し活性される効果も期待できます。

回想

昔の記憶を思い出す、という行為は心身に非常に良い影響があると考えられています。

脳の活性化はもちろん、子どもの頃や若い頃の楽しかった思い出、好きな人、友人、家族、頑張ったこと等を思い出すことで不安や孤独感が和らいだり、今の自分に自信を持つことができ生き生きとしてくるでしょう。

写真や映像、音楽など、レクリエーションを通して昔のことを思い出し、それを他の参加者に話し会話することでより効果を高めることが可能です。

外出

普段は施設の中で行われるレクリエーションですが、たまに近隣へ外出し、外でレクリエーションが実施する施設もあります。(要介護度による)

景色や季節の移ろいを見ながら散歩することは運動不足の解消やストレス発散にもなりますし、買い物をすれば生活機能の訓練にもなります。

花見や温泉、コンサート、動物園、水族館に行ったり、近くの幼稚園や保育園、小学校など子どもたちと交流するイベントや、お祭りなど地域の行事に参加するといった例があります。

レクリエーションを実施する前の準備

介護施設でレクリエーションをスムーズに進行するためにはしっかりとした事前の準備が欠かせません。

1.参加者の情報集め

まず、安全にレクリエーションを実施するために、参加する方の健康の状態や介護度、筋力、体力、持病などを調べて把握することが大切です。

合わせてレクリエーションの内容を選ぶ時に役立つ参加者の趣味や得意なこと、好きなもの、過去の職業なども知っておくとよいでしょう。好みを取り入れ内容を決めることでレクリエーションに興味を持ってもらいやすくなったり、開催中に盛り上がる話題作りにもつながります。

他にレクリエーション中に体調不良となった際の対応方法や転倒、参加者同士のトラブルが起こらないよう防止する対策を考えることも重要です。

2.使用する道具の準備

老人向けのレクリエーションは紙やホワイトボード、ペンなど用意する物が少なく簡単なものが多いですが、その場で道具が無かったり足りないといった問題が発生すると盛り上がりに欠けてしまいます。

道具は人数分あるか、予備はあるか、衛生的か、ケガにつながらないかといったことも配慮して道具を確認し揃えておきましょう。

3.進行のシミュレーションと配置決め

実際にどのような流れで進めていくのか、一度スタッフみんなで一連の手順をシミュレーションを行いましょう。

その中で問題点が見つかることもあります。

ルールの説明は分かりやすいか、文字の大きさや見え方、声の大きさや聞こえ方は問題ないか、お題の順番などを確認し、スタッフと参加者の距離やテーブル、椅子の位置も決めておきます。

老人向けレクリエーションを実施する際のポイントと注意すること

1.積極的な声掛けを行う

レクリエーション中は、スタッフから参加者に積極的に声を掛けることを意識し、応援したり褒めていきましょう。

掛け声によりレクリエーションを楽しめますし、参加して良かったという気持ちになり盛り上がります。

また、その時は特定の人だけでなく全員に満遍なく声かけをすることが大切です。

2.接し方やお題に気を付ける

介護施設に限らず、たまに高齢者の方に対して小さな子どもを扱うような言葉使いで話されている方を見かけます。

本人に悪気はないのでしょうが、相手は年上の人生の先輩であり敬意に欠けますし、高齢者の中にはそのような扱いに傷つく方もいらっしゃいます。

また、レクリエーションのゲームやクイズの難易度も、気を遣うあまり易しすぎるものにしてしまうと「馬鹿にされている」と感じられる可能性もあります。

問題のレベルを落とすというよりも、ヒントの出し方を工夫することをおすすめします。

参加者の皆さんの尊厳を守ること、気持ち良くレクを楽しんでもらうように気を付けましょう。

3.開催者側も楽しむ

レクリエーションを盛り上げるコツは、スタッフも一緒に楽しむことです。

自分が楽しんでいなければその雰囲気が現場にいる参加者にも伝わり、結果的に楽しんでもらえない残念なレクになってしまいます。

笑顔を忘れず、声を明るく一緒に楽しんでいることが伝わるよう意識しましょう。

4.失敗しても良い雰囲気作り

参加する方の中には失敗することや人と競うことを嫌がる方も少なくありません。また、緊張している人もいるでしょう。

そこで最初にわざとスタッフが失敗してみせて笑える場を作ってみてはいかがでしょうか?

また、勝ち・負けを強調するようなレクではなく、グループやチームで協力したり、みんなが理解できるような内容、ゆっくり答えが出せるような進行、みんなが楽しめるテーマと雰囲気を提供しサポートすることが一番大切です。

5.無理強いしない

そもそも介護サービスのレクリエーションは強制ではなく任意での参加です。

そのため、多くの人に「参加したい」と思ってもらえる企画や普段のコミュニケーションで思ったことを素直に言ったり悩みを気軽に相談できるような良い関係を作ることが重要になってきます。

それでもレクが苦手な人はいますので、各個人の意思を尊重し、嫌がる利用者の方を無理に参加させることはやめましょう。

まとめ

以上のように、高齢者向けのレクリエーションには、脳、体、心を動かし加齢による機能の低下を防ぐ目的で行われていますが、同じように参加者が少し難しいと感じる程度の挑戦を楽しみながら行えることが大切です。

レクを成功させるためにはいくつか注意しなければならない点があり、参加者の背景や状況、状態、何が好きか等を聞いておき、計画を立てレクの内容を決めること。競い合うよりも出来るだけたくさんの人が飽きずに楽しいと思えるよう雰囲気を作り盛り上げること。難易度は参加者に合わせて適度なレベルで、やり方は簡単なもの。実施中は参加者それぞれの様子を観察し、安全に進行すること。参加者が傷ついたり自信をなくさないよう気を付けること等を意識しましょう。