デイサービスを含めた介護サービス、介護施設の違いと選び方

介護サービスや介護施設は種類が多く、何が違うのか、その選び方や探し方が難しいといった声は多いようです。

利用する本人や家庭の状況によっても求めるものは違いますし、何も知識がない状態から探すのは大変ですよね。

そこでこの記事では、主な介護サービスや介護施設をお探しの方に向け、簡単に概要をまとめたものをご紹介します。

気になるサービスがあれば各施設について検索し、詳細な解説をご確認いただければと思います。

ゼロから探されている方にとって参考になれば嬉しいです。

介護サービス、介護施設の種類

居宅サービス

■ホームヘルプ(訪問介護)

条件:居宅で生活する要介護認定を受けた方

※自宅以外に老人ホーム等の居室も含む。

内容:ホームヘルパーや介護福祉士が自宅に訪問し、食事や入浴、排泄の介護の他、調理や掃除、洗濯のサポート、外出や移動のサポート等、日常生活で必要なお世話を行います。

通所サービス

■デイサービス(通所介護)

条件:基本的には65歳以上の高齢者で、要介護認定(要介護度1以上)を受けた方

内容:施設の送迎により自宅からデイサービス施設に通って食事や入浴、排泄の介護の他、介護予防に必要な機能訓練を受けることもでき、日中、日帰りで利用することが出来ます。

また、レクリエーションも行われ楽しく過ごせるプログラムも提供されます。

リハビリを中心に行うリハビリ特化型デイサービスも増えてきており、デイケア(通所リハビリテーション)と呼ばれる施設もあります。

■ショートステイ(短期入所生活介護)

条件:基本的には65歳以上の要支援1~要介護認定を受けた方または40~64歳で特定疾病により「要介護」認定を受けた方

内容:一時的に施設に入居して食事や入浴、排泄の介護の他、機能訓練やリハビリを受けたり、レクリエーションを行ったりします。

居宅と通所の複合サービス

■小規模多機能型居宅介護

条件:65歳以上の高齢者で、施設と同一の市区町村に住み、要介護認定を受けた方

内容:ホームヘルプ、デイサービス、ショートステイのサービスを必要に応じて選べ、居宅介護支援と通いの両方のサービスを選ぶことができ、サービスごとに契約する手間もかからないというメリットがあります。

このサービスは月額定額制で利用することができます。

入居サービス~公的施設~

地方自治体や社会福祉法人、医療法人が主体となっている施設で、主に介護保険の施設になります。民間施設に比べて費用が抑えられ、低所得者に対する優遇処置がある等の特徴があります。

■特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)

条件:65歳以上で「要介護3以上」の認定を受けた方、40~64歳で特定疾病により「要介護3以上」の認定を受けた方、特例により入居が認められた「要介護1~2」の方

内容:施設によりますが、主に食事や入浴、排泄の介護、健康管理、リハビリ、各種生活支援、レクリエーション、緊急時の対応、看取りが行われます。

■老健(介護老人保健施設)

条件:65歳以上で要介護認定を受けた方

内容:身体機能や認知機能の維持、向上、改善を行って在宅で生活ができるように支援することが目的。医学的管理下において介護、機能訓練の他に看護や必要な医療も提供されます。

■介護療養型医療施設

条件:急性疾患からの回復期にある寝たきりの方

内容:食事や入浴、排泄の介助の他に医師による医療的ケアも行われる為、介護施設というより医療機関として位置づけられています。また、改善した場合は退所する必要があります。

■介護医療院

条件:基本的には65歳以上の要介護認定を受けた方、40~64歳で特別疾病により「要介護」認定を受けた方

内容:介護サービスの他に医療ケアも行われ、介護療養型医療施設と異なり長期療養や看取りも実施されます。

入居サービス~民間施設~

民間の企業が運営している為、運営会社や事業所の体制により内容は異なりますが、公的施設よりも費用は高く、その分サービスが充実している傾向にあります。

■介護付きホーム(介護付有料老人ホーム)

条件:介護専用型は要介護認定、自立型は自立生活を送れる方のみ、混合型はどちらも入居可能です。

内容:食事や入浴、排泄の介助や掃除、洗濯等身の回りのお世話を受けられ、24時間介護スタッフが常駐しています。寝たきりや重度の認知症の人も入居の相談が可能です。

■グループホーム

条件:基本的には65歳以上で「要支援2」または要介護認定を受けた方、40~64歳で特別疾病により「要介護」認定を受けた方、認知症の診断を受けた方、ホームと同じ市区町村に住民票がある方

内容:認知症のケアが手厚く、レクリエーションやリハビリが行われます。日々の生活に必要な介護や介助、買い物代行、看取りも実施。ただし医療ケアは原則行われないため注意が必要です。

■住宅型有料老人ホーム

条件:60歳または65歳以上で自立から要介護5まで施設により異なる。60歳以下を受け入れている施設もある。

内容:食事や入浴、排泄の介助や食事、掃除などの生活支援、見守り、レクリエーション、健康管理、生活相談等のサービスがあります。

また、施設はバリアフリー設計で高齢者が住みやすい形になっています。

■サービス付き高齢者向け住宅

条件:自立から要介護5まで

内容:安否の確認と生活相談サービスをベースに、利用者の介護度や希望に合わせて幅広いサービスの中から受ける内容を決めることが可能です。

■健康型有料老人ホーム

条件:名前の通り自立した生活を送ることが可能な状態で介護の必要がない高齢者が対象

内容:レクリエーションを通した入居者との交流やイベント活動等の娯楽が充実しており、生活相談、食事の提供などがありますが、介護が必要となった場合は退去する必要があります。また、他の介護施設と比べると費用が高い傾向にあります。

介護サービスを選ぶ際のポイント

利用目的や希望条件に合っているか確認

自分が困っていること、介護サービスに求めること、やりたいこと等をわかる範囲で洗いだします。

その後担当のケアマネジャーに相談し、不明な点や料金についても質問しましょう。

ケアマネジャーから近くの行きやすい、合いそうな施設をいくつか教えてもらうと良いでしょう。また、それぞれの施設の情報を収集し、その上で再度検討します。

事前の見学をして問題がないかチェック

良さそうな施設があったら、必ず事前に見学に行くことをおすすめします。

資料やサイト、メールや電話だけでは判断できない実際の設備の清潔さや職員、利用者、入居者の雰囲気や表情が明るいか、楽しそうか等を感じながら、安心して過ごすことが出来るかどうかを確認することが大切です。

できれば複数の施設を見学し、比較できるとよいです。

また、家族だけでなく利用、入居する本人も可能な限り一緒に見学に行きましょう。

1日体験もあれば活用し、そこで過ごすことをイメージしながら合うかどうかを体験して判断します。そしてしっかりと説明を受け、理解した上で選択することも重要です。

デイサービスでの朗読が高齢者の方にもたらす効果について

デイサービスでは利用者に対し、施設のスタッフあるいは福祉のボランティアの方による支援で本や絵本の朗読会や読み聞かせのサービスをレクリエーションやイベントの一環として実施している施設は多いかと思います。

そこで今回の記事では、デイサービスで朗読を行う効果を読み聞かせと音読、それぞれに分けてご紹介していきたいと思います。

デイサービスで朗読を行う効果~読み聞かせ~

認知機能の向上

本の話の内容を聞いて空想や想像をしたり、自分の過去のことを回想したりしますよね。

これは回想法といって認知機能を向上させたり、認知症の予防につながる心理療法の一つなのです。

本の朗読や読み聞かせは、この回想法の効果が期待できます。

朗読後は感想や思い出した自分の体験を他の利用者や職員と語ることで、より高い効果を得ることが出来ます。

笑顔が増える

面白くて笑えるストーリーの本の読み聞かせをすると、利用者の方の笑い声をたくさん聞くことが出来ます。

笑うことは皆さんご存知の通り健康効果が抜群!

脳の活性化はもちろん、免疫力があがったりストレスが軽減したりとたくさんの効果があるのです。

なかなか笑う機会がない日々の中で、思い切り笑う時間を作ることはとても大切です。

コミュニケーションが増える

上記でご紹介したように、朗読を通して他の人と語り合ったり笑いあったりすることでコミュニケーションの機会が増えます。

楽しいコミュニケーションは生きることや生活をすることに対して前向きな気持ちを起こさせ、デイサービスに通うことが楽しみになります。

ぜひ朗読をきっかけとして人との交流の場を作っていただきたいと思います。

デイサービスで朗読を行う効果~音読~

口腔機能の改善

高齢者に限りませんが、日常生活の中で人と会話をすることが少なくなると、食べ物を噛む力、飲み込む力といった口腔機能の低下につながり、滑舌も悪くなっていきます。

音読は必然的に唇や舌をたくさん動かしますので、このような口腔機能を改善する効果が認められています。

機能が改善することによって滑舌も良くなり人と会話をすることも楽しめるようになりますし、咀嚼する力もついて食事を楽しく美味しく感じられるようになりますね。

脳の活性化

70歳以上の音読をを行った人と行わなかった人とでは、半年間で認知機能に大きな変化が出ているそうです。

音読は文字を読むだけでなく声に出し、更にその声を耳から聞くという処理を体(脳)が行っています。

音読をすると脳の血流が増え、記憶や学習、思考、感情を司る前頭前野が活性化されることも実験で分かっています。

ストレス解消

声を出す、更に普段の会話よりも大きな声を出すと気分がすっきりする感覚になったことはありませんか?

デイサービスで他の利用者に向けて朗読を行う場合、いつもより大きく声を出すことになります。

するとストレスホルモンが減少して気持ちが落ち着いたり、やる気が出てきたりといった精神面への大きな効果も期待できるのです。

デイサービスで朗読を行う際の注意点

本の選択はよく考えて

デイサービスで本の読み聞かせを行う際、作品によっては「子ども扱いをされている」と感じてしまう利用者の方もいらっしゃいます。

小さな子どもに読んであげるような本ではなく、大人や高齢者が楽しめる、興味を持てる作品選びを行いましょう。

利用者の方にどのようなお話の本が読みたいのか相談やヒアリングをしてみるのも良いかも知れません。

例えば民話(昔話)や神話、季節に合った話、最近では介護用に制作された紙芝居も作成されており、多くの高齢者の方に喜ばれています。

高齢者向けの本の情報を紹介しているサイトもありますので、本を選ぶ際の参考にされても良いかも知れません。

読み方にも工夫を

大型本や紙芝居であればしっかりと絵が見えるため、読み手の声だけでなく視覚の刺激からも利用者が楽しむことが出来るのですが、そうではない本の場合は参加者の聴覚のみを頼りにしなくてはなりません。

ですので、読み手の方はできるだけ大きな声ではっきりと読み、内容が伝わるように抑揚や感情をたっぷり込めて読むことが大切になります。

介護施設における新型コロナウイルスの感染対策。デイサービスの場合は?

新型コロナウイルス感染拡大のニュースは、ワクチン接種が完了してもなお、残念ながら続いています。(2022年現在)

特に高齢者の多い介護や医療、福祉の業界では感染対策により力を入れ引き続き継続していかなくてはなりません。

また自宅に訪問する訪問介護や訪問看護、施設に通所するデイサービス等、その形態によって対応方法も異なります。

そこでこの記事では、デイサービスでの対応を中心とした新型コロナウイルスの対策についてご紹介して参ります。

デイサービスの職員の対応

手洗い、消毒、咳エチケットの徹底

まずは何と言っても施設に入る前の消毒、入ってからすぐに手洗いを徹底し、適切なマスクの着用ややむを得ず咳が出る場合には腕の内側で鼻と口を覆って咳エチケットを守りましょう。

マスクをせずに手でおさえるだけでは咳エチケットとは言えません。

また、大きめ、小さめなどサイズの違うマスクが販売されていますので、自分に合ったものを装着するようにしましょう。

出勤時の体温計測

出勤する前に自宅で必ず体温を計測し、発熱している場合には施設の管理者に報告して休みます。

発熱がなくても風邪の症状やだるさがある場合には無理して出勤せず、管理者に相談の上症状が改善するまで出勤は避けることがおすすめです。

面会等の制限、来訪者の記録

「感染経路の遮断」は、新型コロナウイルスの感染予防や新たな感染を防止するために重要な対策の一つです。

特に体調不良のある面会者はお断りし、Web上での面会や安全に面会ができる環境や方法を整えて実施する等の方針が示されています。

また、面会者や来訪者は玄関で体温の測定と手指の消毒、2週間以内に発熱がなかったか等の確認を行い、新型コロナウイルスの感染が発生した時のために、来訪日時や氏名、連絡先を記録するようにします。

公共交通機関の利用を避ける

不特定多数の人が乗る公共交通機関はどうしても感染の可能性が高まります。

通勤する上で公共交通機関の利用が必要でなければ、できるだけ自家用車や徒歩、自転車などで出勤するようにします。

デイサービスの利用者の対応

レクリエーション、リハビリ等の密集を避ける

デイサービスで行われるレクリエーションやリハビリ、機能訓練は、どうしても職員と利用者あるいは利用者同士の距離が近くなってしまう内容のものもあります。

必要に応じて可能な限り実施する時間をずらしたり、ソーシャルディスタンスを充分にとったり、大きく声を出すことは控えて実施します。

「1ケア1手洗い」

業務の中で複数の利用者に触れる機会の多い職員は感染を広げてしまう恐れがあるため、1回のケアを行うごとに手を洗う「1ケア1手洗い」を常に意識して実践します。

石鹸での手洗いと消毒を繰り返すことで皮膚に炎症を起こす恐れもありますので、必ずハンドクリーム等で保湿も一緒に行うようにしましょう。

送迎前の検温、換気、消毒

デイサービスでは車での送迎があります。

送迎前に利用者の方の検温をしていただくこと、送迎車の窓を開けて換気をすること、車内の座席や手すり等は送迎前と送迎後に消毒を行うことを徹底します。

感染かも?と思った時の対応

気を付ける症状

・発熱(37.5度以上の熱が2日以上続く)

・強いだるさ、息苦しさがある

・咳が出る

・風邪の症状が続く

症状が出たら自宅待機、連絡を忘れずに

上記のような症状があらわれ感染が疑われる場合には速やかに医療機関や相談センター、保健所へ連絡し、デイサービスの事業者にも報告を入れます。

その後各機関からの指示に従い、PCR検査や自宅待機、健康観察、入院などとなりますが、感染者が出た施設側も保健所からの指示に従って家族を含めた濃厚接触者の調査や施設内の消毒などを改めて行います。

現場職員に対する支援について

各種研修の実施

介護施設や事業所の職員や管理者および感染対策担当者を対象とし、幅広く学べる研修を動画で配信するサイトがあり受けることができます。

その他、「感染管理認定看護師」を養成する教育機関を受講する費用の助成や実地研修といった事業も行われています。

メンタルサポート

介護の現場で働く介護職員は、医療関係者同様大きなストレスがかかっています。

そこでカウンセラーや産業医によるメンタル、ストレス相談に応じるサービスが全国老施協より「ここメン(こころメンテナンス)」という名称で提供されています。

LINE、メール、電話で対応している為、気になることや悩みがある際にはぜひ気軽に活用してみて下さい。相談料は無料で秘密も厳守されます。

支援金、補助金の支給

新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、様々な支援金や補助金、保険が支給されます。

・介護施設等見舞金、現場支援者派遣施設補助金(全国老施協)

・職場内感染の際の労災保険給付(厚生労働省)

・感染防止、発生時対応に対する各種支援制度(厚生労働省)

・職員が休業する場合の雇用調整助成金等(厚生労働省)

・新型コロナウイルス感染症対応休業支援金、給付金の支給(厚生労働省)

・要員不足施設の応援派遣の補助金支給(全国老施協)

新型コロナウイルス関連については様々な情報や憶測が飛び交っている状況です。

全国老人福祉施設協議会では、デイサービスを含めた介護施設等における新型コロナ感染対策や各種事業、蔓延防止の配慮といった総合した案内や情報を提供しています。

事業の概要や詳細については変更や終了する予定もありますので、下記のサイトで必要な情報を検索しご確認ください。

■公益社団法人 全国老人福祉施設協議会

消費税は課税される?医療費控除の対象は?デイサービスの税金について

デイサービスを利用している中で、提供される介護サービスにかかる費用は消費税が課税される対象なのか、それとも非課税なのか気になったことはありませんか?そこでこの記事では、介護サービスの消費税についてと、あわせて気になる医療費控除についてご紹介します。所得税の負担を軽減する情報もありますので、どうぞ最後までご覧ください。

デイサービスは消費税が課税されるのか

消費税が課税される介護サービス

支援や介護を必要とするデイサービスのような介護保険を利用した介護サービスは、原則として消費税は非課税だと判断されています。

しかし消費税法で規定されているものに含まれない福祉用具の貸与や販売、住宅の改修にかかる費用や、特別な居室や食事、事業の実施地域外の地域に居住する利用者の送迎にかかる交通費等、利用者の選定によって受ける介護保険外のサービスに関するものは課税の対象となりますので注意しましょう。

デイサービス(通所介護)やデイケア(通所リハビリテーション)で言いますと、通っているデイサービスの事業所のサービス地域外に居住している場合の送迎費用があてはまりますね。

ちなみに、訪問看護や訪問リハビリテーションの場合もデイサービスと同様の事業の実施地域外の居宅におけるサービス提供に要した交通費が課税の対象となっています。

消費税が非課税となる介護サービス

一方でデイサービスを含めた居宅介護サービスの消費税の非課税範囲は、先述した課税範囲を除く以下となっています。

1.訪問介護

・訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導

2.通所介護

・通所介護、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、短期入所療養介護

3.特定施設入居

・有料老人ホーム(介護保険認定を受けた施設)、ケアハウス等

※介護保険の給付額を超えた介護サービスを利用した場合は、その全額が利用者の方の自己負担となります。

自己負担の場合でも、上記に該当する介護サービスに関しては消費税は非課税となります。

デイサービスの医療費控除の対象と条件

医療に近い介護サービスとの併用

デイサービスを利用しながら、医療に近い介護サービス(訪問看護、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション、居宅療養管理指導、短期入所療養介護)と併用する場合には、デイサービスの利用料も医療費控除の対象となります。

※訪問介護やショートステイは併用しても医療費控除の対象とはなりません。

自己負担額

デイサービスの利用において医療費控除の対象となるのは、”介護保険給付の対象となるものにかかる自己負担額(利用料やサービス加算)”に対してです。

デイサービスの請求書を見ていただくとお分かりになる通り、デイサービスでの日常生活に必要な食費や日用品の料金等に関してはそもそも介護保険適用外となりますので、医療費控除の対象に含まれません。

家族の分もまとめて申告することが可能

医療費控除の確定申告は、「生計を一つにしている者」であればまとめて行うことが可能です。

医療費控除は医療費が10万円を超えた分が所得額から引かれて税金が安くなる制度ですので、まとめて申告する際は家族の中で一番所得の高い人が全員分の医療費控除を申告することでより税金の負担を軽減することが出来ます。

また、生計が一つであれば同居である必要はありません。家族と離れている子どもや両親であっても問題ありません。

まとめ

デイサービスを含めた介護サービスでの消費税については、おおざっぱな基準ではありますが、基本的なサービスを受けている場合は非課税、利用者の選定で特別なサービスを受ける場合には課税される、と覚えておくと良いでしょう。

とはいえ先述した以外にも施設や運営している介護事業ごとに内容が異なる場合や一部の例外があることもありますので、不明な点は施設の対応する窓口や担当のケアマネージャーに質問や相談をし、詳細を確認してみて下さい。

医療費控除は確定申告で申請をすることが必要ですので、その際に必要となるデイサービスの領収書は捨てずにすべて保管するよう気を付けて下さい。

また、以下の国税庁のサイトにも消費税の様々な事例や概要の一覧がありますので、「介護」で検索しご覧いただくと良いかと思います。

国税庁消費税目次一覧

デイサービスを複数利用することは可能?

デイサービスに通っている方の中には、現在の施設だけでは目的や目標が達成できないと感じていらっしゃる人もいます。

お住まいの地域でデイサービスを探すと複数ある場合、それぞれの特色や実施しているサービス内容にも違いがあり、曜日によって通う施設を選択できたらなぁ、という声も聞かれました。

そこでこの記事では、複数箇所の利用を希望される方に向け、併用の可否や実際に認められたケースについてご紹介して参ります。

デイサービスは複数の事業所を併用できるのか

複数箇所の利用は可能

デイサービスは基本的に食事や入浴等日常生活における動作のサポートや、個別や集団の機能訓練や介護予防の運動、レクリエーションといったサービスと、自宅と施設間の送迎を受けることが出来ます。

また、デイに行っている間は家族の方の介護の負担を軽減させるという目的もあります。

利用する時間や回数は要介護度によっても異なります。

本来は1か所に1本化することが望ましいとされていますが、通っているデイサービスの施設だけでは必要な支援を満たすことや目標を達成することが難しい等、理由によっては複数箇所のデイサービスに通うことが認められています。

デイケアの場合

介護保険の制度では一箇所の事業所でリハビリを受けることを前提として考えられていますが、原則、デイケア(通所リハビリ)の複数の事業所を併用することは、デイサービスと同様禁止されておらず、問題にはなりません。

というのも、デイケア施設ではそれぞれの事業所によって実施しているリハビリの内容に違いがありますので、利用者の方の状態によって複数の事業所でリハビリが必要であるとお住まいのエリアの市区町村が認めた場合には併用が可能となります。

ただし、お住まいの市区町村によってこれを認める基準が異なる場合がある為、注意しましょう。

デイサービスを複数箇所利用できるケース

利用目的の違いが明確であること

先述した通り、複数の事業所でデイサービスを受けたい場合は理由によって可能となりますが、その対象となるには”それぞれの施設を利用する目的の違いを明確に説明できること”が必要です。

例えば、普段は週に1回、半日デイサービスを受けていて、他の1日型のデイサービス施設で入浴や食事がしたいという希望や、機能訓練を目的にした施設と休息を目的とした施設を併用したい場合等です。

複数の事業所で同じ内容の介護サービスを受けることは原則として認められません。

要介護1~5の方であること

デイサービスを利用するには、基本的に要介護認定を受け認定された65歳以上の方であることが必要です。

要介護度の段階は、要支援1~2、要介護1~5の全部で7段階に分けられ、このうち要支援1~2の方においてはデイサービスの事業所1か所で介護サービスの提供を受けることが可能です。

そして要介護1~5に関しては、理由によって複数箇所の事業所でデイサービスを受けることが出来ます。

介護保険の自己負担額

デイサービスは介護保険サービスとなり、利用者が負担する費用は介護サービスにかかる費用の1割となっています。(一定以上の所得者は2割~3割)。

ちなみに75歳の方の訪問看護も自己負担1割(一定以上の所得者は2割~3割)、訪問介護や施設に入居する介護老人保健施設、介護療養型医療施設、短期入所療養介護の場合は内容によって異なります。

決められた自己負担額の上限を超えた場合には、高額介護サービス費として限度を超えた分を介護保険から支払われる制度や介護目的の住宅のリフォーム費用を負担してくれる制度もあります。

1回ごとや月額の利用料、請求の流れ、申請の方法など不明な点は自治体の対応する窓口やケアマネージャーに質問し、ご確認下さい。

複数箇所を希望する場合はケアマネージャーに相談を!

複数のデイサービスの利用を希望する際はケアプランの変更を行う必要があります。

その為、担当のケアマネージャーに必ず相談し、目的や目標の設定を確認して計画しながら進めていきましょう。

デイサービスを含めた介護保険制度や事業の概要や関連した詳しい情報については以下のサイトに一覧で掲載されてます。介護保険法の改正内容も更新されていますので、必要な情報を探し活用して下さい。

厚生労働省 介護保険制度の概要

【介護の現場】デイサービスで働くのは若い人の方が良い?

介護の仕事をしている方の年齢は非常に幅広く、下は20歳未満から上は60代以上の方まで活躍しています。

在宅で介護をしている方が介護保険を使って受けられる代表的なサービスとしてデイサービスがありますが、その現場でも施設によって若年層が多い施設や少ない施設等環境は様々。

利用者の方が施設を探す際、職員の年齢をチェックし若い人が多く働いている施設を希望する高齢の方も意外といるそうです。

そこでこの記事では、若い職員が人気の理由やベテラン職員の良さ等、それぞれの特徴を解説しながらご紹介して参ります。介護を行う上での参考になれば嬉しいです。

デイサービスの利用者から若い職員が人気な理由

利用者にとって孫のような存在に見える

「デイサービスで働く若い人を見ていると元気をもらえる。」という利用者の方の声をよく耳にします。

デイサービスは基本的に65歳以上の要介護の認定を受けた方や認知症の方が利用しています。するとちょうど孫くらいの年齢の職員がいたりして、元気に明るく一生懸命頑張っている姿を見て孫のように可愛がったり、孫と話をするように会話を楽しむ事が出来るからという理由があるそうです。

特に若い人の方が感情表現が豊かなので、会話をする中で心から楽しそうに笑ってくれたり、叱られて泣いてしまったりといった純粋な反応を初々しいと感じ、高齢者の方から見るとそんな姿が”可愛いな”と思われるのかも知れませんね。

利用者が若い職員を育てる存在になれる

デイサービスの若い職員は、やはりベテランの職員と比べると介護の仕事や人生における知識や経験値は低くなります。

失敗をして時には利用者から叱られることもありますが、実はこれが利用者の方にとっては嬉しい出来事だったりもするのです。

あまりに完璧に仕事をこなされるよりも、ちょっとたどたどしかったり、分からないことや知らないことを利用者の方が自分の経験から教えてあげる立場になれるといった関係の方が、気持ちよく気軽にコミュニケーションをとれる場合があるからです。

”若い職員は利用者の方に育てていただいている”といった気持ちで介護サービスを提供している施設もあります。

介護施設を運営する会社からも期待されている

施設や内容によっては体力勝負な面もあるのが介護職の現状。

入居ではなく通所介護であるデイサービスはまだそれほどではありませんが、訪問看護を行っている方や介護度が高い方がいる施設で働いている方にとってはかなり重要な問題ではないでしょうか。

その為40代や50代以上になると体がきつくなり辞めてしまったり、体への負担を軽減した事務等の裏方や送迎のドライバーといった仕事に従事する方が実際に増えてきます。

そういった面で、まだまだ体力のある若い職員は施設にとっても必要な存在です。

また、介護の業界は資格の取得や勤続年数を重ねることで給与が上がっていく傾向にあります。

そこでベテランの職員が多いと施設としては人件費も上がってしまう為、介護を始めたばかりの若い人を積極的に求人し雇用して育てていく、という方針の会社も多くあります。

ベテラン職員の良さ

もちろん若い人だけでなく、ベテラン職員にはベテランの職員の良さがあります。

利用者の方と年齢が近い職員なら共通の話題や同じ趣味などの話で盛り上がれますし、体の健康状態や生活についてもより理解してもらうことが出来ますし、介護スキルも高いプロですから食事や入浴など様々なケアや介助作業をスムーズに気持ち良く行ってもらえる為、安心して介護サービスを受けることが出来ます。

他にも、利用者の家族にとってもベテランの職員がいることで施設を利用している間は安心して任せられる、という気持ちがあるようです。

不安な事があるような状況の時に話を聞いて寄り添った対応をしてくれたり、相談ができる相手として頼もしい存在でもあります。

ただ、介護の技術や方法、内容、考え方は時代とともにどんどん新しくなっており、先の情報を集めて考える時間や勉強をする必要も出てきます。

積み上げた経験にプラスして次の新しいニーズに合わせることが可能かどうか、といった点は、年配の介護職員の課題となるかも知れません。

まとめ

若い職員とベテラン職員それぞれに良さがあり、何をもってどちらが良いかと言うのは難しいところですよね。

施設としてはその特徴や違いを活かしてバランスよく幅広い年齢の職員を施設に配置できることが一番の理想です。

利用する側にとっても、若い人とベテランの人がどちらも一緒に働いている活気ある施設を選ぶことがおすすめです。

無料体験を利用してデイサービスの一日の流れを入所前に体験しましょう

デイサービスの利用を考えている方が安心して利用を開始できるように、多くの事業所で無料体験を実施しています。事前に体験することで疑問や不安を解消し、安心して利用を開始することが出来るので是非参加して頂きたいサービスです。

そこでこの記事では、デイサービスの無料体験についてご紹介させて頂きます。是非最後までご覧下さい。

デイサービスで無料体験をおすすめする理由

利用者や職員の雰囲気がわかる

デイサービスの無料体験をおすすめする理由ひとつめは、その施設の利用者や働く職員、スタッフ、施設自体の雰囲気を見ることができるためです。

館内が不衛生ではないか、利用者は生き生きとしているか、介護職員やスタッフは笑顔で優しく声をかけているか、困った事があったらケアをしてくれるか等、実際は入所してみないと細かなことは分かりませんが、全体的に明るい雰囲気のある事業所であることは、これからデイサービスに通うにあたりとても重要になります。

利用者の表情がなんとなく暗かったり、入浴などの介助を受ける際に痛がったり嫌がっている声が聞こえる場合は入所を慎重に考えた方が良いかも知れません。

気持ち良く安心して通える雰囲気のデイサービスを選びましょう。

必要なサービスが受けられるかわかる

これから利用予定の方にとって適切な介護や介助を受けられるのかを事前に確認できることも、無料体験をおすすめするポイントです。

食事に不安のある方も、味付けや食材の固さなどを体験してみて、もし希望があれば対応してもらえるのかどうかを確認しておきましょう。

事前に体験することで安心できる

初めてデイサービスの利用を考えている場合、どんな場所なのか、どんな人がいるのか、どんなことが行われているのか不安で一歩踏み出せないという方も少なくありません。

その場合にも無料体験に参加して事前に一日の流れや施設の雰囲気を知っておくことで実際に通った時のことをイメージしやすくなり、「ここに通いたいな」と思うきっかけにもなる可能性があります。

また、いざ通うことになった際にも一度体験したことである程度想像が出来るので、安心して利用を開始することが出来ます。

デイサービスで無料体験できる主な一日の流れ

デイサービスで行われる一般的な無料体験の1日をご紹介します。あくまでひとつの例ですので、詳細な概要や情報は利用予定の施設の案内にてご確認下さい。無料体験は電話で申し込みを受け付けているところが多いので、実施する時間など合わせてご確認下さいね。

朝からお昼まで

無料体験であっても送迎がつきます。朝はご自宅までデイサービスのスタッフが車でお迎えに伺うのでご安心下さい。車いすの場合は事前にお知らせ頂ければ、車いす対応の送迎車でお迎えします。

施設に到着したら、看護師による健康チェックが行われます。体温や血圧、脈拍等を測定し、サービスを受けるにあたってしっかりと体調管理が行われます。

その後はみんなで体操や脳トレなどを行って楽しく体を動かし、口腔体操を行ったら楽しみな昼食の時間です。

昼食では管理栄養士が栄養や利用者の嗜好、状況を考えたメニューを提供します。必要な方はスタッフによる介助を受けながら、美味しく食事を楽しみましょう。

午後からお帰りまで

お昼が終わって少し休憩をしたら、入浴の体験です。

座ったままの入浴や、寝たまま入浴ができる機械浴を導入しているところ等、施設によって入浴の設備は様々です。状態を見ながら利用者の方に合った入浴介助を行いますが、ご自身に合っているか、介助方法は快適かどうか無料体験で確認しましょう。

要望があれば気軽にスタッフに伝えて下さいね。

ご自宅のお風呂ではなかなか安心して入浴できないという方も、デイサービスでは安心してお風呂の時間を楽しんでいただきたいです。

入浴後はさっぱりとした気持ちで他の利用者や職員とレクリエーションを行います。施設やその日によって実施内容は異なりますが、体を動かしたりゲームをしたり創作したりと皆さんが楽しめるイベントが準備されています。

楽しく交流を図ったところで次は午後のお楽しみのおやつタイムです。施設によっては手作りのデザートが提供されます。お茶やコーヒーと一緒におしゃべりしながら楽しく過ごします。

そしてお帰りの時間。朝と同様、スタッフがご自宅まで安全にお送りします。

納得してから利用のお申込みへ

施設の方針もよりますが、無料体験は基本的にご家族や付き添いの方も一緒に見学いただくことが可能です。(食事やおやつに関しては有料で提供されることが多いようです。)

ご家族はもちろんですが一番は利用者であるご本人の気持ちが納得できた上で、担当のケアマネージャーにご相談いただき、デイサービスの利用の申し込みを行って下さいね。

在宅介護サービスの種類【通所型】と【訪問型】サービスの特徴について

介護サービスには老人ホームやグループホームに入所して受ける「施設サービス」と、自宅に居ながら受けられる「在宅介護サービス」があります。(施設に入っている場合でも、居宅と見なされることがあります。)

この記事では、「在宅介護サービス」にスポットをあて、サービスの種類やそれぞれの特徴についてご紹介します。概要や詳細、申し込みの方法や流れにつきましては、お住まいの地域の窓口や施設の案内でご確認下さい。

主な在宅介護サービスの種類と特徴~通所型サービス~

通所型サービスとは?

通所型サービスとは、介護保険によるサービスの利用者が自身の居宅とは別の施設を訪れて介護サービスを受けることを言います。

利用するには要介護認定、要支援認定を受ける必要があり、その後ケアマネジャーにケアプランを作成してもらってから利用を開始します。(居宅介護支援と呼ばれます。)各サービスによって対象となる度合いや利用できる時間が異なることがあります。

通所介護(デイサービス)

利用者が日帰りでデイサービスセンターやデイサービスの事業所に通い、食事や入浴といった日常生活の補助や、生活機能の維持や向上を目的とした機能訓練を受けるサービスです。

レクリエーションも行われるので、自宅に引きこもりがちな高齢者の方にとって他の利用者やスタッフ、職員との交流を通して気分転換もでき、身体だけではなく精神面でも意欲の向上等の効果が期待できます。

また、通所介護に通うことで普段介護を行っている家族の負担を軽減させる目的もあります。

居宅から施設までは施設の車による送迎がありますので、交通手段のない方や車椅子の方でも安心して通いサポートを受けることが出来ます。

通所リハビリテーション(デイケア)

デイサービスよりも機能訓練が強化され、リハビリテーションをメインに行うサービスです。医師により利用が認められた対象者が施設に日帰りで通います。

施設には医師や看護職員、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士といった専門の職員が配置され、利用者に応じて個別訓練や集団訓練を行います。

主な在宅介護サービスの種類と特徴~訪問型サービス~

訪問型サービスとは?

訪問型サービスとは、介護保険によるサービスの利用者の元に、介護士や看護師が訪れて介護サービスを提供することを言います。

通所型サービスと同様に、利用するには要介護認定、要支援認定を受ける必要があります。

訪問介護

よく耳にする”ホームヘルパー”と呼ばれる訪問介護員が利用者の居宅に訪問し介護サービスを提供する訪問介護。通称”ホームヘルプサービス”は、在宅サービスの中で最も利用されているサービスです。

主なサービス内容として、食事や入浴、排泄、衣類の着脱等の介助や、掃除、洗濯、買い物といった生活介助が行われます。

訪問入浴介護

介護職員や看護師が巡回入浴車や浴槽を持参して利用者の居宅へ訪問し、入浴介助を行うサービスです。(状態によって部分浴や清拭に変更することもあります。)

寝たきりの方や環境によって浴槽に入れない方、デイサービスに通えない方でも利用することが可能です。

訪問看護

医師の指示の元、看護師や保健師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が居宅へ訪問し、療養上の世話や管理、介助等を行います。

主なサービス一覧としては、病状の観察や脈拍・血圧の測定。食事や排泄の介助等です。利用者の状態に応じて注射や点滴、服薬管理、検査といった医療処置も行われます。

訪問リハビリテーション

医師の指示の元、理学療法士や作業療法士などの専門の職員が利用者の居宅を訪問し、リハビリを行うサービスです。

介護予防の為の機能回復訓練やマッサージ、歩行訓練などを利用者の状態に応じて行います。

生活がしやすいように、自宅の環境整備に対する助言や相談も行えます。

主な在宅介護サービスの種類と特徴~宿泊型サービス~

短期入所生活介護

利用者が数日~1週間といった短期間、施設に入所をして食事や入浴、排泄等の介助や機能訓練等のサービスを受けるものを一般的にショートステイと呼んでいます。

利用の目的としては、普段介護をしている家族が病気や用事、リフレッシュ等の為に利用されることが多いですが、利用者の長期入院後や介護施設から在宅に戻るきっかけとして利用されることもあります。

小規模多機能型居宅介護

地域密着型サービスとも呼ばれるこのサービスは、通所を中心に、訪問、ショートステイという3つのサービスを利用者のニーズに合わせて組み合わせ提供しています。

このサービスの利用中は訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、福祉用具以外のサービス以外のサービスや、他の事業所でのデイサービス、訪問介護を利用することはできませんので注意しましょう。

自費サービスもあります

介護サービスには介護保険が適用されないサービスもあり、要支援認定を受けずにチェックリストの判定のみで要支援となった方でも費用の一部を利用者が自己負担することにより生活援助やデイサービスを利用することが出来ます。市区町村による「介護予防・日常生活支援総合事業」として実施されています。

その他、家事支援や理美容といった独自のサービスを提供している介護サービス事業者もいますので、料金はかかりますが心身の健康の為に受けたいサービスをサイト等の情報から探すこともおすすめです。

高齢者以外に利用できるデイサービスはあるの?障害者デイサービスや若年層の方が利用できる施設について

デイサービスというと高齢者の方が介護サービスを提供されるイメージが強いかと思いますが、実は高齢者以外の若い人が利用できるデイサービスがあるのをご存じですか?この記事では、様々なデイサービスの事業ごとに対象となる利用者や施設で提供されるサービスについてご紹介します。

デイサービスの種類別利用者

一般的なデイサービス

一般的なデイサービスの利用は「要介護認定」を受けた65歳以上の高齢者の方が対象となっています。

介護認定はお住まいの市区町村の役所や地域包括支援センターに必要書類を揃えて提出し、自宅に調査員が訪問して面談が行われ、医師に意見書を作成してもらって介護度を決定します。

介護認定には要介護1から要介護5までがあり、数字が上がるほど重度となります。また、介護の必要はない要支援1、要支援2があり、それぞれの段階に応じて受けられるサービスが異なります。

主に自立支援を目的とした機能訓練やリハビリ、食事、入浴などの補助、レクリエーション、送迎が実施されます。

通所介護となりますので、短期で施設に入所するショートステイとは異なります。

40歳以上の特定疾病を罹患している方

65歳以上の高齢者ではなくても、40歳以上65歳未満の年齢層の方で加齢との関係が認められる罹患率や有病率が明確に定義できる特定疾病を罹患している方、要介護状態または要支援状態となる割合が3~6ヶ月以上継続する割合が高いと考えられる疾病を罹患している方もデイサービスを利用することが可能です。

以下がその特定疾病になります。

・ がん【がん末期】

(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る。)

・関節リウマチ

・筋萎縮性側索硬化症

・後縦靱帯骨化症

・骨折を伴う骨粗鬆症

・初老期における認知症

・進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病※パーキンソン病関連疾患

・脊髄小脳変性症

・脊柱管狭窄症

・早老症

・多系統萎縮症

・糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症

・脳血管疾患

・閉塞性動脈硬化症

・慢性閉塞性肺疾患

・両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

障害者デイサービス

若い利用者のいるデイサービスもあります。

満18歳~64歳までの障がい者区分2以上の方が入所の対象となっている障がい者デイサービスです。15歳~17歳の方でもお住まいの市区町村の認定を受けた方であれば利用可能です。

障がい者デイサービスでは、障害により就労や日常生活が困難な方に向けて、日常生活の生活介護だけでなく地域での生活や職業訓練も含めた支援を行います。

一般的なデイサービスと同様、通所型の事業所となります。利用者の方が送迎などを利用して自宅から通所をして、食事、入浴、排泄などの介護や家事や調理などの生活訓練、マナーやパソコンなどの社会適応訓練、絵画などの創作活動、健康促進のための運動などを行います。

また、支援を受けるだけでなくデイサービス施設に集まった他の利用者や地域の方、そして利用者のご家族とのコミュニケーションとり、仲間作りや情報交換、悩みの相談などの交流の場としての目的もあります。

放課後等デイサービス

障がい者デイサービスよりも更に低年齢の6歳~18歳までの障がいや発達の特性のあるお子様が、その名の通り放課後や夏休みや冬休み等の長期休暇中に通所をして利用することができる福祉サービスが放課後等デイサービスです。

障害手帳や療育手帳(愛の手帳、みどりの手帳)、精神障碍者保健福祉手帳などの手帳を所持しているか、発達の特性について医師からの診断書があることが利用条件となります。

サービス内容は、厚生労働省が定める「放課後等デイサービスガイドライン」に沿って個別支援計画に基づき、自立支援、創作活動、地域との交流、余暇などが提供されます。

よく似た支援サービスとして「児童発達支援(療育)」がありますが、放課後等デイサービスとの違いは、児童発達支援が未就学児(とその保護者)を対象としていることです。

幼稚園等に通う代わりに児童発達支援センター(療育センター)に通ったり、幼稚園と併用して通うことも出来ます。

デイサービスや介護サービスに係る費用は医療費控除の対象になるの?

確定申告の時期が近づくと気になるのは、医療費控除などの税金控除ではないでしょうか?生活介護など生活に必要な補助や支援を目的に利用しているデイサービスは医療費控除の対象となるのかといった疑問を持たれている人も多いかと思います。

そこでこの記事では、医療費控除の概要やデイサービスなどの介護サービスが医療費控除の対象となるのか、そしてそれ以外の税金控除制度についても解説致します。

介護保険サービスは医療費控除の対象となるのか

医療費控除とは

医療費控除とは、1年間に多くの医療費がかかった場合に所得税が安くなる「所得控除制度」の一つになります。書類の作成を行う必要はありますが、節税になりますのでぜひ利用したい制度ですよね。

(現在は提出書類の簡略化のため、領収書の代わりに「医療費控除の明細書」を作成し提出する必要があります。)

一般的に医療費の支払いが1年間で10万円を超えた時に控除の対象となりますが、高額医療費の支給や生命保険等による入院給付金は医療費から差し引いた上で控除の計算が行われるので注意しましょう。

また、医療費控除は何でもかんでも申告できるわけではなく、控除の対象になるものとならないものがあります。

次に主な控除の対象と対象外のものをご紹介していきます。

主な医療費控除の対象一覧

医療控除の対象は幅広い項目が含まれます。以下は主な対象となるものを一覧でご紹介しますが、条件がついているものもありますので詳細が記載されている国税庁のサイトをご確認いただいたり、お住まいの地域の税務署等でご相談下さい。

<診療、治療、療養費>

・医師、歯科医師による診療、治療費用

・鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師による施術費用

・出産費用(妊婦健診や検査等)

・療養上必要な差額ベッド代

・レーシック手術費用

・不正咬合の歯列矯正費用

・人間ドッグ、健康診断費用

<交通費>

・通院に係る交通費(タクシー代含む)

<医療器具、医薬品>

・松葉づえ、義手、義足、義歯、補聴器等の費用

・治療、療養に必要な医薬品の費用(健康のためのサプリメント等は除く)

<その他>

・看護師、准看護師、保健師等による療養上に係る費用

・6ヶ月以上寝たきりの人のおむつ代(医師が発行する証明書が必要)

主な医療費控除の対象外一覧

自己都合や治療と直接関係のない場合の費用は控除対象外とみなされます。

<診療、治療、療養費>

・美容整形費用

・審美目的の歯列矯正費用

・疲労回復等、治療以外の施術費用

・疾病がなかった際の人間ドッグ、健康診断費用

・自己都合による差額ベッド代

<交通費>

・自家用車での通院によるガソリン代、駐車場代

・緊急性や公共交通機関が利用できない場合を除くタクシー代

・出産のための里帰りに係る費用

<医療器具、医薬品>

・治療の必要のない眼鏡や補聴器の購入費用

・疾病予防や健康増進のための医薬品費用

<その他>

・未払い医療費

・親族に支払う療養費用や謝礼

デイサービスと医療費控除

それではデイサービス等の介護サービスで負担している費用は控除の対象となるのでしょうか?

介護保険を使って提供を受ける介護サービスには大きく分けて「福祉系サービス」と「医療系サービス」の2種類があり、デイサービスは「福祉系サービス」にあたります。

上記で紹介した通り医療費控除の対象となるものは治療を目的として支払った費用となりますので、福祉系サービスであるデイサービスは基本的に医療費控除の対象にはなりません。

ただし、”医療系サービスと併用している場合”は控除の対象となります。

例えば、

・介護老人保健施設

・訪問看護

・訪問リハビリテーション

・居宅療養管理指導

・通所リハビリテーション(デイケア)

・短期入所療養介護(ショートステイ)

などです。

デイサービス(通所介護)や在宅で受ける訪問介護、訪問入浴介護、小規模多機能型居宅介護などの利用者はこれらの医療系サービスを併用して利用されている場合に控除対象となることを覚えておくと良いでしょう。

また、特別養護老人ホーム等の居住介護施設を利用されている方は医療費控除の対象になるものとならないものが分けられている為確認が必要です。

生活援助中心型の訪問介護やグループホーム等については医療費控除の対象外となりますので注意しましょう。

高齢者に関する医療費以外の税金控除

■公的年金控除

国民年金や厚生年金等の年金を受けている高齢者に対し、確定申告の時に1年間の所得金額から一定額が控除される制度です。

控除額は受け取っている年金額により変わります。

■老人扶養控除

70歳以上の高齢者を扶養している納税者が所得控除を受けられる制度です。同居に限らず、別居している高齢者の家族に仕送りをしていたり、入居している施設の費用を支払っている場合も対象となります。

老人扶養親族としての対象要件は以下となります。

・配偶者を除いた親族であること

・生計を一にしていること

・所得金額が38万円以下であること

・青色申告者、または白色申告者の”専従者”としての所得がないこと

このように医療費控除を含め、高齢者に関連した税金控除はいくつかありますので、対象となっているかどうかぜひ情報をご確認いただき申告してみて下さいね。