デイサービスを契約する前に無料体験は必須!チェックポイントや注意点を解説

デイサービスを初めて利用する際、どんな施設なのか、どんな人たちがいるのか等、不安になる方は少なくありません。

そこで契約をする前にサービスの内容や雰囲気を1日体験してもらう為に、ほとんどの施設が無料体験を実施しています。

今回の記事では、そんなデイサービスの無料体験の必要性や当日チェックしたいポイント、申し込む際の注意点についてご紹介します。皆様の参考になれば幸いです。

デイサービスの契約前に必ず無料体験を行いましょう

デイサービス(通所介護)を利用したいと思ったら、契約を行う前に施設の見学や無料体験を必ず申し込みましょう。

1日無料体験を利用し実際に目で見て肌で感じることで、事業所のサイトや資料に掲載されている施設の概要やサービスの情報だけでは分からないことが見えてきますし、複数のデイサービス施設を比較する際にも役立ちます。

また、事前に体験をすることで利用を予定している高齢者の方のデイサービスに対する不安が軽減するというメリットもあります。

ほとんどの施設では、1日のスケジュールを無料で体験することが可能で、送迎や入浴、昼食やおやつ、レクリエーションももちろん料金がかからずにサービスを受けることができます。(施設によっては利用料がかかる場合もありますので必ず事前に確認をして下さい。)

デイサービスの無料体験でチェックするポイント

職員・スタッフの対応

デイサービスで介護や介助の対応を行う職員・スタッフの対応はどうでしょうか。

無料体験を受ける際は初対面でお互い気を使いますし丁寧に対応してもらえる場合がほとんどかと思いますが、ぜひチェックしていただきたいのは既に通われている他の利用者に対する対応です。

明るく笑顔で挨拶をしているか、優しい接し方をしてくれるか等はこれから通う上で大切なポイントでしょう。

人と人ですからフレンドリーな対応や言葉遣いが好きな人もいればそうでない人もいるように、相性というものもあります。利用されるご本人がどう感じるかを大切にしてみて下さい。

また入浴や食事などの介助の方法が本人にとって心地よいものかどうか、希望のサービスを受けることが出来るのかという点も重要です。

食事の内容

デイサービスで提供される食事は基本的に昼食とおやつになります。

食事は施設の中で調理している場合と外部の業者にお弁当を委託している場合があり、施設によって異なります。

食事の時間はデイサービスを利用する高齢者の皆さんにとって楽しみの時間の一つ。温かい食事か、味付けは口に合うか、利用者の介護度に合わせた食事が提供されているか等をチェックしましょう。

また、無料体験を利用した日のメニューがたまたま苦手なものである可能性もあります。その場合は一ヶ月の献立表なども見せてもらうことができると思いますので、他の日はどのような食事メニューなのか確認していただくと良いかと思います。

固さや味付けに関して特別に配慮が必要な場合は無料体験の時に職員にお伝えいただくと、利用を開始する前に施設側も準備することができますので遠慮せずにお申し出ください。

施設内の設備

デイサービスの案内の資料やホームページでは明るく綺麗な写真が使われているのに、実際に見てみると何だか違った。という声もたまに聞かれることがあります。

デイサービスの設備には一定の基準が設けられていますが、施設内は清潔に保たれているか、日差しが入って明るい雰囲気か、お風呂やトイレの設備は使いやすそうか等は見学や無料体験をしてみないと分からない部分です。

特に入浴設備に関しては一般浴、個浴、機械浴と施設によって異なるため、身体状況や好みに合っているか確認して選びましょう。要介護度が高い方は車椅子のまま入浴ができるリフト浴や、寝たまま入浴できる設備が整っている設備を選ぶことをおすすめします。

デイサービスの無料体験の申し込み方法や注意点は?

デイサービスの無料体験の申し込みについては、基本的に施設のホームページや資料に案内が掲載されています。申し込みページのメールフォームや電話で受付ているところがほとんどですが、分からない場合は担当のケアマネジャーに相談すれば申し込みを行ってもらえますので気軽にお問合せ下さい。

また、無料体験を利用する日は今後通う可能性の高い曜日にすることをおすすめします。というのもデイサービスは曜日によって利用者が変わりますので、自分が通う曜日にどのような利用者の方が集まるのかを事前に把握できる為です。

利用者によっては静かな雰囲気になることもあれば、笑い声や話し声であふれる活発な雰囲気にもなります。通われる本人が好む雰囲気かどうかも注意して見てみると良いかと思います。

そしてもう一つ大事なことは、家族だけではなく出来る限り通われる本人も一緒に見学や無料体験に参加することです。実際に通うのは本人ですから、体験してみた時の感覚を大切に施設選びを行っていただければと思います。

デイサービスで頭脳レクが行われる理由と効果は?注意点やおすすめの頭脳レクも紹介!

デイサービスで頭脳レクが行われる理由

デイサービスや老人ホーム等の高齢者が利用する介護施設のイベントで多く用いられている頭脳レク。脳のトレーニングとなることから、「脳トレ」とも呼ばれ多くの年齢の方から親しまれていますよね。

この頭脳レクはただ楽しいから行われている訳ではなく、しっかりと目的を持って実施されているのをご存知ですか?

デイサービスを利用する目的の一つに「認知症の予防」があります。認知機能の低下にはさまざまな要因が考えられますが、その中の一つとして脳の血流の悪化というものがあります。

そこで頭脳レクを行うことにより、脳を刺激して脳内の血流を促進。認知機能の衰えを防ぎ脳を鍛える効果が期待できるのです。

特に脳の中の前頭前野という部位は記憶や学習、感情をコントロールする大切な役割を担っており、この前頭前野を活性化させる頭脳レクは認知症や脳の老化を遅くさせることが出来ると言われています。

そのような理由から、デイサービスではこの頭脳レク(脳トレ)がレクリエーションの一貫として楽しく活用されているんですね。最近、記憶力が落ちてきたな・・・と感じた方もぜひ実践してみて下さい。

デイサービスの頭脳レクで得られる効果

デイサービスでの頭脳レクでは難易度の高い問題を解かせる必要はありません。

むしろ簡単なクイズや計算などを繰り返しながら継続することがより脳に効果的であり重要だと考えられています。解けた時の達成感を得ることは、脳だけでなく精神的な自信にもつながりますよね。

また、楽しみながら行うということが大切なので、利用者がストレスなく挑戦できるようそれぞれの施設の職員やスタッフは趣向を凝らしながら実施していることと思います。

個人でできるゲームやクイズもありますが、できれば複数の利用者で一緒に行う(チームやグループを作る)ことができる形式だとより効果的です。

というのも、声を出すことは脳への刺激が強まります。普段、家族以外の人と接する機会が少なくなった高齢者にとっては特に、利用者同士で会話をしたり笑い合ったり、一緒に考えることで自然とコミュニケーションが生まれ、新しい人間関係を築いたり、レクが終わった後もデイサービスに通う楽しみができ、孤独を感じやすい高齢者の方にとって生きがいを見つけたり、自分の価値を再認識できる機会にもなるのです。

デイサービスにおけるおすすめ頭脳レク7選!

デイサービスでおすすめの頭脳レク。どのように内容を決めたらよいか困っている職員も少なくありません。以下は実際にデイサービスで人気の頭脳レクです。役立ちますと幸いです

計算

認知症を防ぐおすすめの計算は頭脳レクでもよく用いられています。

難しい計算ではなく、簡単な足し算や引き算を繰り返す方が脳を活性化させるために効果的です。ただし計算に苦手意識を持っている高齢者の方もも少なくないため、簡単な問題を時間をかけて取り組めるように配慮しましょう。

漢字クイズ

デイサービスの利用者に人気の漢字を使ったクイズもおすすめです。

魚や花の名前など、難しい漢字の読み・書きを考えてもらう問題は逆に解けない方が多くても盛り上がるお題。他にバラバラにした漢字を組み合わせ何の漢字になるのかを当てたり、

漢字で表したイラストから何の漢字か当てたり、四字熟語や百人一首などを題材にした問題もおすすめです。紙に文字を書くことも手先や頭を使うため更に脳の活性化が促されます。

参加する方の趣味や特技などに合わせて出題内容を考えてみましょう。

しりとり

小さな子どもから楽しめるしりとりは、デイサービスの頭脳レクではひと工夫して季節にちなんだものや食べ物、動物など、テーマを絞って行うとより頭を使い効果的です。

絵しりとりや禁止ワードの設定など、しりとりは様々な応用が可能な事もレクとして取り入れるのに良い点です。

なぞなぞ

なぞなぞは想像力を働かせる遊びですよね。イメージすることは脳への刺激となり、頭脳レクとしておすすめです。また正解した時の満足感や答えや意味が分かった時の充実感を味わうことも出来ます。なぞなぞは題材が多いので、お題を考える主催者側としても問題作りに困ることはないでしょう。

想像を刺激するゲームとしては、そのほかに連想ゲームもおすすめです。

都道府県当てクイズ

各都道府県の名物や名所、人物など関連するヒントを出しながらどこの都道府県か当てるクイズです。自分の故郷や昔旅行をした場所、子どもの頃の思い出などを思い出し、自分の過去の経験へ想いを巡らすこともあるでしょう。(回想法と言います。)

同時に、ほかの利用者やスタッフの故郷の話を聞いて土地の新たな魅力を発見したり、話が盛り上がり笑顔が溢れる場面もよく見られます。

歌を使ったクイズ

ホワイトボードに歌詞の一部や単語をいくつか書いて何の曲かタイトルを当てていくゲームです。意外と忘れてしまう曲名を必死で思い出す作業は脳を活性化させます。もし職員やスタッフに演奏できる人がいれば、少し生演奏しながら進行したり、最後に全員で歌って楽しむこともおすすめです。

誰もになじみがあり、知っている歌(童謡など)を選択することがポイントです。

指の体操

他のものと違いクイズやゲームではありませんが、指先の体操はデイサービスに限らず高齢者が集まる場所や介護の現場でリハビリとしても多く行われています。

指は第2の脳と言われ、脳につながる神経が多くある箇所です。指先を動かすことは脳に直接刺激が伝わり活動を活発にします。体を動かすことが難しかったり車椅子で足の動作が困難な方でも、椅子に座ったまま手や腕の部分だけを動かしますので取り組みやすく、実施する側も準備や用意する道具もほとんどなく、その上、料金もかかりませんのでとても取り入れやすいレクでしょう。

内容としては親指から順番に折り曲げ、次に小指から伸ばしていくといった体操になります。人によって動きが難しい場合もありますが、難しいほど脳には良い刺激になりメリットが大きくなります。ゆっくり行っていきましょう。

頭脳レクの内容を探す方法

デイサービスでどんな頭脳レクを選ぶとよいのか・・・という企画の悩みを抱えるスタッフの皆様は、以上の他にもデイサービス向けの頭脳レクのアイディアはインターネットで探してみるとたくさんの数の具体的な例や種類の頭脳レクを一覧で掲載しているサイトが多数あり、無料で情報を探すことが可能です。介護福祉士や理学療法士などの資格を持った先生が監修しているものもあります。参加者に合わせてアレンジを加えながら問題を作ってみるのもおすすめです。

それらを参考に、数字を使った計算やパズル、塗り絵、運動、音楽などを取り入れたクイズやゲームを、参加者が飽きてしまわないようバリエーション豊かに何個も揃えて実践してみましょう。

デイサービスで頭脳レクを行う際の注意点とコツ

デイサービスでの頭脳レクは、レクを通して自信を取り戻したり楽しむことも目的にあります。そのため、頭脳レクで参加者の自信を失わせてしまうようなことは絶対に避けなければなりません。

回答を間違えてしまってもOKなこと、周りの人がそのことを笑ったり非難するような言葉を言ってしまわないように十分に配慮を行いましょう。

高齢者によっては些細な事で自信を無くしてしまう可能性があり、その後デイサービスに通うこと自体をやめてしまう方もいらっしゃいますので注意が必要です。参加者の状態や様子をチェックし、必要があればサポートやケアの対応を行ってください。

また、ルールも1つや2つだけの簡単なものにすると多くの方が理解しやすく、スタッフも説明が減り進めやすくなります。みんなが気軽に楽しめる雰囲気を作りましょう。

まとめ

今回の記事では、デイサービスでおすすめの頭脳レクについて解説しました。

頭脳レクは、身体とは別にデイサービスを利用する高齢者の方の認知を司る機能の維持や向上を目的に楽しんで行えるレクリエーションです。

レクの選び方としては、毎日の生活の中で利用者とコミュニケーションを取り、好きなもの、興味のあるもの、持っている知識などを教えてもらい、個々の個人情報として把握しておくと役立つでしょう。また、参加に際し無理に参加させず自由に選んでも良いこと、気軽に相談や質問ができる関係を作っておくことも大切です。

頭脳レクは費用をかけずに脳トレやストレスの解消、QOL(生活の質)を上げ心身に大きな効果をもたらします。難しい内容ではなく、参加者も主催者も負担をかけずに長く続けることを目指しましょう。

外出支援サービスとは?デイサービスでも利用できる?

外出支援とは?

「外出支援」とは、歩行ができなかったり体が不自由など、本人が1人で(または家族だけで)公共交通機関の利用できず、外出が困難な高齢者や障害をお持ちの方に対し、車椅子のまま乗り降りができる介護用のリフト付き車両を使って外出を支援するサービスです。

自治体や社会福祉法人が実施している事業から民間の事業者が実施しているものまであり、外出が難しい高齢者にとって非常に心強いサービスです。

高齢者の方にとって外で出るということは心身のリフレッシュや身体機能の維持や向上、介護予防や認知症の予防など、様々な健康への効果が期待できる大切な行為です。そのため、外出が困難な方も是非外出支援サービスを活用していただき、生活の中で少しでも外へ出る機会を確保していただきたいと思います。

外出支援を利用できる対象者は?

外出支援のサービスを受けることができる対象者は、基本的に以下の条件を満たしていることが必要になります。

・65歳以上の要介護者

・身体機能や認知機能の低下や居住地により公共交通機関の利用が困難な人

・自治体が提供しているサービスの場合はその地域に居住していること

その他、家族などが付き添える人、要介護3以上、住民税非課税世帯・・・等、様々な内容の条件が付いている場合があります。

民間企業が提供しているサービスの場合は、医師やケアマネジャーによる外出の許可が得られてさえいれば、基準や条件が設けられていないところがほとんどで様々な人が利用することが可能です。

外出支援は介護保険の適用外?

外出支援サービスは基本的に介護保険の制度が適用されません。

ただしケアマネジャーによるケアプランに組み込まれている場合は、ヘルパーによる乗降介助も頼める介護タクシーを介護保険で利用することができます。

また、車いすを常用し自走が困難な全身性障害者(上肢と下肢または上肢と体幹に障害がある身体障害者手帳 1 級、2 級の者)は、地域支援事業の移動支援サービスを利用することが可能です。

また、訪問介護を受けている場合は通院や日用品の買い物、デイサービスなどの施設見学、選挙や官公署への届出などの”外出介助”を介護保険を使って利用することができます。

外出支援サービスの利用料金は?

外出支援サービスが介護保険適用外となると、気になるのは料金ですよね。介護保険が適用される介護タクシーとそれ以外では料金にかなり違いがあります。

介護タクシーの場合、かかる費用は1時間あたり数百円、ガソリン代の実費のみなどかなり低価格で負担しやすい金額が設定されています。

しかし介護タクシー以外の自治体による外出支援サービスでは、家族など介助のための付き添い人が求められることがあったり、他にも移動範囲や場所、利用できる回数、曜日、時間帯、上限金額などが様々な条件が決まっているケースがほとんどなのがネックな点です。

(詳しくは各自治体の窓口や社会福祉協議会にお問い合わせください。)

民間企業による外出支援サービスでは条件があまり無くサービスの範囲はかなり広くなります。”トラベルヘルパー”と呼ばれる外出支援専門員による日帰りや宿泊を伴う外出支援サービスを提供している事業者もあります。

その代わり費用はやはり高くなり、例としては実費の運賃にプラスして介助料金が1時間5,000円程度必要であったり、1日2~3万円と設定されていたりします。また、更にヘルパーさんの交通費や旅行保険料が別途追加される為、全体でかなり高額になります。

デイサービス(通所介護)では外出支援を受けられるのか?

デイサービスでは介護保険サービスとして、利用者の方は施設の介護用車両を使って自宅と施設間を送迎してもらうことができます。もちろん職員やスタッフにより乗降介助も受けられます。また、あらかじめケアプランに位置付けられ、効果的に機能訓練等のサービス提供ができると判断された場合においては事業所の屋外でサービスを提供することも可能となります。

しかしこれらはあくまでも「デイサービスを利用する」という目的がある場合において提供されるサービスです。

デイサービスとは介護保険法において、”当該施設”において入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの及び機能訓練やリハビリを行うこと(認知症対応型通所介護に該当するものを除く。)と定められています。

施設内でサポートを受けるものですので、例えば日帰り旅行など外出サービスのみを利用するという場合には、機能訓練等と関係のない「行事」としての外出という扱いとなり、原則として介護保険が適用されませんので注意が必要です。

外出サービスの利用を検討される際にはその可否においても自治体や事業所により異なりますので、各自治体の窓口やケアマネジャー、施設にご確認、相談をいただき、情報の案内を受けて下さい。

デイサービスで朗読が行われる理由とその効果は?

デイサービスでの朗読で得られるさまざまな効果

デイサービス等の介護の現場ではレクリエーションの一つとして朗読を取り入れている施設が多くあります。

多くの方にとって子ども頃、お母さんや大人の人から絵本を読んでもらった経験があるかと思います。その小さな頃に読んでいた(読んでもらった)昔話や童話などの絵本に大人になってから触れることで、昔に戻るような懐かしい思い出が蘇りますよね。歌も同様です。

これは「回想法」という効果が期待できるもので、幼い頃に大切にしてもらった記憶を思い出すことで自分の存在意義や価値を再認識できたり、自信を取り戻すことができたり、頭の中で思い浮かべることで脳の血流が増え認知症の予防となったり、気持ちが穏やかになり孤独感を解消したり、他の利用者や職員、スタッフと思い出話を語らうことでコミュニケーションが生まれ人間関係が改善したり・・・と様々な効果を得ることが出来ます。

そのため、高齢者の方にとって朗読をすること、してもらうことというのは認知機能を向上させたり精神的に良い影響があるということで、デイサービスで行われることが多いのです。

デイサービスで朗読を行うポイントと注意点

デイサービスで職員が読み聞かせを行う場合、職員が絵本を持って複数の利用者に向け実施することになるかと思います。

全体に絵を見せるのはなかなか難しいですので、大きな声ではっきりと聞こえるように、そして感情をたっぷり込めて読むことを意識しましょう。

ただ読むだけでは音読です。感情を込めて読むことを朗読を言います。

また、高齢者の中には絵本の朗読をされることに対して「子ども扱いされている」と感じる方もいらっしゃいます。そのため、絵本の内容や絵柄の選択は慎重に行い選ぶ必要があります。

最近は読み聞かせ用として大型の絵本も販売されています。少し高額になってしまいますが、多くの方に向けて朗読を行う際にはおすすめです。

デイサービスの朗読におすすめの絵本6選

デイサービスで朗読を行う作品を選ぶ時、絵柄が幼稚ではなく大人が楽しめるストーリーであることが大切です。特に落語から来ているお話は高齢者の方に人気なのでおすすめです。そこで以下にデイサービスの朗読におすすめの絵本を6つ、一覧でご紹介いたします。

じゅげむ

小さな子どもからお年寄りまで、幅広い世代に人気で有名な落語のお話ですね。暗記している方も少なくありません。読み手の方はその長~い名を一気に読み上げるのが疲れてしまい大変かと思いますが、ぜひ頑張ってみて下さい!

まんじゅうこわい

落語でも有名なお話なので、ご存知の高齢者の方も多いかも知れません。街の若者たちが集まって「嫌いな物、怖い物」について話すのですが、そのうちの1人が「まんじゅう」を挙げて・・・オチも面白く皆さんつい笑ってしまう楽しいお話です。

ときそば

こちらも落語で有名なお話です。蕎麦屋の支払いを上手く誤魔化した男を見た別の男が真似をしようとして失敗するというお話です。同じストーリーで「ときうどん」という話もあります。

泣いた赤おに

涙なしでは読めない赤鬼と青鬼の友情の物語。大人になってから読むと子どもの時とは違った感想を抱くかも知れません。何が正しかったのか・・・等、利用者の方それぞれの答えを思案し語らうのもおすすめです。

モチモチの木

学校の教科書で読んだ方も多いかと思います。弱虫な豆太が「モチモチの木」そして「じさま」を通して本当の勇気を得るお話です。利用者の皆さんは「じさま」の視点から物語を見ることができるかも知れませんね。

耳なし芳一

目が不自由なびわ奏者である芳一がある夜、ゆうれいにびわの演奏を依頼されて・・・少しホラー要素のある有名なお話ですね。夏の朗読にいかがでしょうか?

まとめ

ご紹介したのはほんの一部ですが、以上のように絵本といっても実は大人や高齢者の方でも楽しむことができる作品が意外と多くあります。

実際に最近は大人向けの絵本も人気で、情報を掲載し紹介しているサイトやブログの記事も多くあります。ぜひ検索してその様なサービスを利用して楽しく絵本を発掘してみて下さいね。

「絵本は子どもが読むもの」という先入観は捨て、大人になった今だからこそ分かること、考えさせられることがあるという面を伝え、利用者の皆さんだけでなく職員にとっても新鮮な体験となる朗読会を開催しましょう。

がん患者でもデイサービスは利用できる?在宅介護に必須の介護保険の適用について解説します

がん患者の方に対する介護保険の適用について

デイサービスを含めた介護保険サービスというと認知症や身体の機能が低下した寝たきりの高齢者が利用するというイメージが強く、「介護保険を使えるとは思わなかった。」とおっしゃられるがん患者とその家族が非常に多くいらっしゃいます。「知っていれば自宅で最期まで介護が出来たのに・・・」というケースも少なくありません。

とはいえがん患者の方が介護保険を利用できるようになった歴史はまだ浅く、2010年に厚生労働省の通達によって在宅療養をしているがん患者の方でも介護保険を利用できるようになりました。

対象となるのは65歳以上で介護が必要な状態になった高齢者はもちろん、40~64歳の方で医療保険に加入しており、がんの症状が進行した末期状態(余命が概ね6ヶ月程度と主治医から診断された状態)の方です。

がん患者の在宅介護は介護保険と医療保険の活用が必須

がんの末期状態になった時、「最期は自宅で迎えたい」と希望される方は多くいらっしゃいます。介護保険を使うメリットとして、この願いを叶える支援になるという点があります。住み慣れた環境で在宅しながら家族と一緒に最期まで穏やかに、そして自分らしく過ごすことができるのです。しかし、実際は病院や緩和ケアの施設で迎えられる方がほとんどであり、最期まで在宅での療養を全うすることは非常に難しいのが現状です。

というのも、多くの末期がん患者は手術や抗がん剤治療などを受けた後、治療の効果が見られなくなりホスピスか在宅療養かの選択に迫られます。

治療が終了し入院していた病院から退院を求められるということは、本人はもちろん家族にとっても大きな精神的ダメージを受けることになり、これから待ち受ける病気の進行や別れに対する不安や恐怖を感じることになるでしょう。

このような状況の中で自宅での看取りを実現するためには、家族、事業所、医療とが連携し、介護保険と医療保険をフルで活用して支援していく必要があります。

がん患者もデイサービスの利用は可能

がんの末期と診断されると、医療保険と併用する形で介護保険の使用が認められます。訪問看護サービスについては介護保険から医療保険へと強制的に切り替わり、これにより週4日以上利用することも可能となります。

そして末期のがん患者でも受け入れているデイサービスもあります。

デイサービスを利用することは本人はもちろん支える家族にとっても日頃のストレスや疲労を癒したり、リフレッシュできる有意義な時間となります。

ただし、がん患者の容態は刻々と変化していくため、 状態に合わせて必要な介護サービスを提供していくことは難しくタイムリーなサービス提供がしにくいという問題もあります。できるだけ末期のがん患者や終末期の方の受け入れに力を入れた事業を行っている介護施設を選ぶと安心です。

がん患者が介護保険を利用するための申請方法

がん患者の方が介護保険を利用するには、お住まいの市区町村の窓口や地域包括支援センターへ本人または家族が介護保険申請を行う必要があります。(地域包括支援センターや指定居宅介護支援事業者などに代行してもらうことも可能です。)

ただし申請から認定結果が通知されるまで調査などを含め通常約1ヶ月程度かかり、がん患者の場合、その間に急激に容態が悪化する可能性もあります。そこで厚生労働省から各都道府県や市区町村に対し認定の迅速化を求めており、自治体によっては申請から僅か1週間程で要介護度の結果の通知が行われるところもあるようです。

すぐに在宅介護サービスが必要な場合には、認定を受ける前であってもケアマネジャーに暫定ケアプランを作成してもらうことでサービスの利用を始めることも可能です。

いずれにしても早めに介護保険申請をすることをおすすめします。

介護保険で使える在宅サービスの種類

がん患者の方でも要介護認定を受ければ、通所介護(デイサービス)のほか、訪問介護、訪問入浴介護、訪問リハビリテーション、通所リハビリ(デイケア)、短期入所生活介護(ショートステイ)、福祉用具貸与、腰掛便座(ポータブルトイレ)、入浴補助用具等の特定福祉用具の購入等、介護保険を活用することでこれらのサービスを1割~3割の自己負担で利用することができます。(自己負担額は所得によって異なります。)

また、同時に訪問診療を行える在宅医を見つけておくことも重要となります。現在、訪問診療に力を入れている医療機関は増えていますが、地域によっては数が限られます。

全国在宅療養支援医協会のページや地域包括センターや病院の相談室などでも情報を入手し、24時間連絡が取れる体制で診療を行う在宅療養支援診療所などを探しておきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事では、がん患者に向けた介護保険の制度について紹介させていただきました。

介護保険サービスの一つであるデイサービスでも末期のがん患者を受け入れている施設はあり、他の利用者と同じように食事や入浴のサポートやレクリエーション等のイベントなど、施設の介護福祉士を中心に理学療法士といった職員やスタッフ、看護師や医師がそれぞれの役割を担って連携し、みんなで患者の最期の充実した幸せな時間へとつなげるために生活の支援を行います。

自宅での看取りをご希望されている場合は、突然の容態の変化に備えて事前に介護保険申請を行い在宅介護の準備を進めておきましょう。

介護保険に関連したサービスの内容や申請の方法については、市区町村の窓口や地域包括支援センターが対応していますので、ぜひ相談してみて下さいね。

デイサービスの利用条件とよくある質問にお答えします!要介護認定の流れやサービス内容も紹介

デイサービスとは「通所介護」と呼ばれ、日中の時間に利用者が施設へ通いながら日常生活に必要な介護や介助、レクリエーション、機能訓練を日帰りで受けられる居宅介護支援であり、介護保険サービスの一つです。

今回の記事では、このデイサービスの利用条件について細かく解説してまいります。デイサービスの利用を考えられているすべての皆様に向け、役立ちますと幸いです。

デイサービスの利用条件

デイサービスは誰でも利用できるわけではなく、以下の決められた条件を満たしている必要があります。

要介護1~5の認定を受けている

デイサービスの利用条件としてもっとも重要なポイントは、要介護認定を受けていることです。

要介護度は要支援1~2、要介護1~5のの段階に分かれており、お住まいの地域で審査を受けて要介護1以上の認定を受けた65歳以上の高齢者、または40歳~64歳までの特定疾患に該当する方が対象となります。

医療によるケアが必要ない

デイサービスでは医療行為が行えません。そのため、基本的に医療によるケアが必要な方はデイサービスの利用が出来ないと言えます。

ただし、事業所での看護師の勤務体制によっては対応できるものもあります。心配な方は医師にデイサービスの利用について相談し、確認をとるようにして下さい。

サービスの提供範囲内に居住している

デイサービスでは事業所の車を使って利用者の送迎を行っています。

そのため、居宅から施設までが送迎の範囲内であることも利用条件になってきます。範囲の詳細については各事業所に直接お問合せください。

デイサービスの利用条件に関するよくある質問

デイサービスの利用条件に関連した質問にお答えします。

要支援の人は利用できないの?

デイサービスの利用条件に要介護認定を受けていることとお伝えしましたが、要支援の人は利用は不可能かというと実はそんなことはありません。

要支援の人がデイサービスを利用する方法としては、介護保険を使わず自費で費用を負担し利用することです。自費というとかなり高額を想像してしまうかと思いますが、要支援1でもデイサービスの料金は一般的に1回につき2,000円前後となっており、実際に利用されている方もいます。(別途、食費や他の加算も追加される場合があります。)

また、市区町村ごとに「介護予防・生活支援サービス事業」として、デイサービスのようなサービスを利用することが可能ですので、地域包括支援センターへご相談ください。

自宅以外で生活している人も利用できる?

デイサービスを利用できる入居型の介護施設は、有料老人ホームまたはサービス付き高齢者向け住宅になります。

グループホームなど24時間見守りやサポートが必要な施設に入居されている場合は基本的にデイサービスに通うことはできず、生活をしている施設内で介護サービスを受けることになります。

認知症の人は利用できる?

認知症と診断をされた人も要介護1以上と認定されていればデイサービスを利用することが可能です。特に認知症デイサービス(認知症対応型通所介護)と呼ばれる施設では、認知症の方のケアに特化しているためおすすめです。

要介護認定を受ける手順

要介護認定を受けるには、まずお住まいの市区町村の窓口や地域包括支援センターに行って申請の手続きを行います。

その後、調査員が居宅へ訪問し調査が行われ、かかりつけの医療機関で主治医の意見書を作成してもらい、介護認定の調査結果と意見書の内容をもとに決められます。ここまで約1ヶ月程度かかります。

要介護認定を受けた後は、次にケアマネージャーにケアプランを作成してもらいます。自分で作成することも可能ですが、知識が必要ですので担当のケアマネジャーと身体の状態や状況などを相談しながら、必要な介護サービスの計画を立ててもらうことがおすすめです。

そして通う施設や事業所を選びます。デイサービスは施設によって規模や特徴など、さまざまな種類があり、受けたいサービスや希望に合わせて選ぶことができます。既に行きたい施設が決まっている場合は、ケアマネジャーに伝えておくと契約の調整を進めてくれます。

まだ決まっていない場合は、ケアマネジャーにおすすめの施設を紹介してもらったり家族と一緒にサイトを検索したり資料請求を行って情報を収集しながら見学や1日体験を利用して複数の施設を比較、検討し、本人の希望に合ったところに決めましょう。

施設を決めたら利用内容や回数、料金などの最終確認を行い、OKであれば契約を結び利用が開始となります。

デイサービスで受けられる介護サービスの内容

デイサービスでは栄養が考えられた食事(昼食、おやつ)や入浴、排せつ等の日常生活で必要な動作の介護や介助の他に、理学療法士や作業療法士などの専門のスタッフによるリハビリや身体機能の向上を目指す機能訓練、他の利用者や職員と交流しながら脳トレや心身のケア、認知症予防を目的としたレクリエーションなどの介護サービス提供が行われます。

車椅子の方や寝たきりの方でも移動ができ、お風呂には機械浴の設備もあり介護士や看護師が支援を行うので安心して利用できます。

サービスの内容や機能訓練のメニューもすべてケアプランに沿って実施されますので、それぞれの利用者ごとに異なります。

まとめ

デイサービスの利用条件は「要介護認定を受けている65歳以上、医療行為不要、居住場所が送迎の範囲内」となっており、これらの点を満たしていればケアマネジャーに依頼して必要に応じた内容でケアプランを作成してもらい、施設を選んで契約すると利用をスタート出来ます。

同じ通所型の介護保険サービスにはデイケアがありますが、こちらはリハビリに特化した施設となっておりデイサービスとは利用の目的が異なるため注意しましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。

デイサービスでは入浴のみ利用できる?その内容や費用についても解説します

デイサービス(通所介護)が利用できる条件は基本的に要介護認定を受け、要介護度1~5に認定された高齢者となり、生活の中で必要な食事や排泄の介助の他、レクリエーションや機能訓練などを受けて身体機能の維持や改善、回復、介護予防や自立へのサポートを目的に介護サービスを受けることが出来ます。

中でも介護や介助が必要となる高齢者にとってはまず「入浴」が難しくなることが多く、お風呂を目的にデイに通うことを希望する方というのも少なくありません。

そこで今回の記事ではデイサービスで入浴のみを利用することは出来るのか、入浴介助の内容や設備、そしてその費用について紹介します。

デイサービスで入浴のみの利用はできる?費用は?

結論として、デイサービスで入浴のみ利用することはできます。

というのもデイサービスの中には「入浴特化型」と呼ばれる入浴を中心とした介護サービスを提供している事業所があり、入浴介護(介助)のみを受けて施設の車の送迎にて帰宅することが可能です。

また、「半日型」デイサービスでは、午前か午後を選んで入浴を含めた必要な介護サービスを受けてこちらも短時間の利用で帰宅することが出来ます。

入浴特化型サービスとは

入浴特化型サービスのメリットとして、利用者が1日の中で自由に使うことができる時間が多くなる点があります。

入浴特化型サービスを実施している事業者は人数制限のある比較的小規模な施設が多く、レクリエーションや昼食の提供が無い場合は多いです。

また、デイサービスの利用を考えている高齢者の中には、レクリエーションが苦手だったり長時間デイサービスで過ごすことが嫌で通所をためらっている方も少なくありません。

そんな方にとって、必要な介護サービスのみを受けられるこのようなデイサービスは魅力ですし、介護を行う家族の負担を軽減させることも出来ます。

デイサービスで入浴のみを利用した場合の費用

デイサービスは介護保険サービスの一つです。基本の利用料は時間と要介護度によって決められており、入浴介助の加算分は1回あたりで決まっています。そしてそれぞれに介護保険が適用されます。

施設の規模によっても異なりますが、基本的には最も安い料金で要介護1の人が2時間以上3時間未満利用した場合に306円。最も高い料金となるのは、要介護5の人が4時間以上5時間未満の利用をした場合の645円となっています。

デイサービスの入浴の介助内容

デイサービスで行われる主な入浴介助の流れを以下に紹介します。

<入浴介助の大まかな流れ>

1.入浴前

入浴の前には必ず健康状態をチェックされます。血圧が高かったり、熱がある場合は施設の看護師や介護士の判断によって入浴が中止となる事もあります。

入浴できる場合は、ヒートショックを防ぐためにスタッフが暖房やシャワーを使って脱衣所や浴室内を温めてくれます。

2.入浴中の介助

入浴中は介護度や本人の状態によって介助の程度も違いますが、体や頭を洗ったり、浴槽に入る時の介助が行われます。入浴中も見守りや声掛けが行われ、体調に変化がないか観察してもらえます。

3.入浴後

入浴後は体を拭き、安全に着衣できるよう介助が行われます。水分補給を促し再度血圧や体温測定が行われ体調の確認をしっかりと行います。

デイサービスや介護施設のお風呂の種類

デイサービスのお風呂は施設によってその設備も異なります。必要な支援や身体の状態に合った入浴ができる設備のある施設を選ぶようにしましょう。

<個浴>

自宅のお風呂と同じように自分で浴槽に入るタイプです。脱衣所や浴室には手すりがついているので安心して入ることができます。

<大浴場>

銭湯のように大きなお風呂を導入しているデイサービスもあります。中には旅館のように温泉を引いている事業所もあり、そのような施設は非常に人気が高いです。

<リフト浴>

自分で浴槽にまたいで入れない高齢者に向け、椅子に座ったままリフトを利用してお風呂に入るタイプです。リフトを怖いと感じる方もいますが、職員が付き添うので安全に利用することが出来ます。

<機械浴>

自分で入浴することが難しい方や寝たきりの方でも安全に入浴をすることができるように配慮された機械式の入浴設備になります。チェアー式とストレッチャー式の2種類の方法があります。

チェアー式は椅子に座ったまま体や頭を洗うことができ、ストレッチャー式は寝たきりの方でもストレッチャーに寝たまま体や頭を洗ったり浴槽につかることができます。いずれも職員がしっかりと介助します。

まとめ

デイサービスでは入浴に特化した施設や半日型のデイサービスを選ぶことで入浴のみの介助を利用することが可能です。

デイサービスで気持ち良く入浴することによって、身体の清潔さ以外にも気持ちがリフレッシュできるという点もポイント。看護師や介護士の専門の資格を持ったスタッフが対応をしてくれますし、設備の整った施設であれば寝たきりの方でも安心して入浴することが可能です。

通所が難しい方の場合は、在宅したままヘルパーが訪問し入浴を介助してくれる訪問入浴や医療のケアが必要な場合は訪問看護といったサービスもありますので、必要な方はお住まいの地域の窓口へ相談して下さい。

介護施設にはこのように入浴に特化したところもあれば、リハビリに特化したデイケア、更に民間の会社による様々なサービスや事業を行っている会社もあります。サイトで検索して情報を得たり、気になる施設があればぜひ問合せをしてみて下さいね。

デイサービスではどんな体操をするの?その目的や効果は?

デイサービスを利用する際、機能訓練と呼ばれる運動やレクリエーションで体操が行われる時間があります。

リハビリを中心とした介護施設であるデイケアとは違い、デイサービスを利用している高齢者に提供される体操とはどのようなことが行われるのでしょうか?

今回の記事では、デイサービスで実施されている体操の目的とその効果、方法については紹介します。デイサービスでの体操について知りたいという方に向け、役立ちますと幸いです。

デイサービスの体操の目的と効果

身体機能の維持と向上

デイサービスで体操を行うことで筋力を維持・向上させて、日常生活に必要な動作を行えるようにするという効果が期待できます。これは介護予防にもつながり、デイサービスそのものの目的とも一致しています。

運動習慣を取り入れる

体操や運動はごくたまに行うだけではあまり効果が得られません。デイサービスで少しずつ体操や運動を日常に取り入れ行うことで定期的に体を動かし習慣にすることができます。また、一人ではなく施設に勤務する職員やスタッフ、指導員が必ずおりますので、自分で行うよりも効果的な体操を正しく安心して行えることもメリットです。

孤立感の解消

高齢になると外出や人と会う機会が減り自宅に引きこもりがちになりやすい傾向にあります。すると身体機能の低下以外にも精神的に孤立を感じ、気持ちが落ち込んだ毎日を過ごしている高齢者の方は少なくありません。

そこでデイサービスで他の利用者と一緒に体操やトレーニングに取り組み、楽しみながら笑ったりコミュニケーションをとることで結果的に脳に刺激を受け活性化され認知機能を高め、認知症の予防の効果も期待できます。

介護の負担の軽減

デイサービスは介護をしている家族の負担を軽減させるという目的もありますが、体操や運動を行って利用者の自立度が上がることで介助される部分が減り、自宅で介護を担当している家族の方にとって心と体の負担を減らすことが可能になると考えられます。

デイサービスの体操はどんな内容?

デイサービスの体操は専門の機能訓練指導員(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士等)の指導による機能訓練と、レクリエーションの中の一つとして行われるものがあります。

それぞれの特徴をご紹介します。

機能訓練

機能訓練は「こうなりたい」という目標を決め、そのゴールに向かって一人一人に適したメニューやプログラムが考えられ、個別で実施されます。

例えば膝や関節の運動や腹筋などの筋力訓練、腕などの可動域を広げるためのストレッチの他に、医療用のマシーンを使う事業所もあります。

「鍛える!」というのではなくそれぞれの人に合わせて無理しない方法でサポートしてもらえるので、運動の経験がない方でもおすすめです。

レクリエーション

レクリエーションでは集団で体操や簡単な運動を実施します。

首や肩、腰、手、指、体幹のストレッチ、ボールやタオルを使った体操等、筋肉を鍛えるというより基本は椅子に座った状態で出来る体操になりますので安心して参加することができます。

これらの体操では姿勢の改善や肩こりの予防、咀嚼、嚥下機能、バランス能力の維持や入浴、衣服の着脱といった生活に必要な動きをスムーズに行えるようにする効果があります。

デイサービスで体操を行う時の注意点

デイサービスの現場ではスタッフが見守っているので安心ではありますが、体操をはじめる前の体調や健康チェックは重要ですので必ず行い、問題がなければ始めて下さい。

また、対応するスタッフや指導員は最中も利用者の方の様子に気をかけ、少しでも体調に変化があれば休憩したり中止するようにします。

またポイントとして紐がついている靴を履いているとほどけて転倒してしまう危険がありますので注意しましょう。介護用に作られている靴だと安心です。

まとめ

以上のように、デイサービスでは身体的、精神的な支援となるよう目的を持って体操が行われています。

体を動かすことが苦手な方でも安心して取り組めるよう配慮がされていますので、健康のためにぜひチャレンジしてみてください。

また、体操を行う際はどこに効果があるか、どうするための動きなのかという説明を聞いて意識して動かすことが大切です。そうすることで大きな効果が生まれます。

具体的にどのような体操が行われているかは施設により異なりますので、サイトや資料などで概要や詳しい情報をチェックし、見学や一日体験をして確認してみましょう。

デイサービスの食事の役割や特徴について解説します

デイサービス(通所介護)はもちろん、有料老人ホームなどの介護施設を利用する高齢者の皆様にとって食事というのは様々な介護サービスの中でも重要な要素の一つ。

多くの利用者が楽しく美味しく食べることができるよう、様々な工夫を行ったデイサービスが増えています。

そこで今回の記事ではそんなデイサービスにおける食事の役割や特徴について紹介します。

デイサービスの食事は体と心の健康を支える重要な役割がある!

日帰りの通所型施設であるデイサービスでは、基本的にお昼の食事とおやつが提供されています。それはただ単純にご飯が食べられるという訳ではなく、実は大切な目的や役割があるのです。

栄養バランス

デイサービスで提供される食事の内容は、管理栄養士による栄養ケアとして、栄養価やバランス、食べやすさ等がきちんと考慮された献立となっています。

栄養バランスのとれた食事はデイサービスを利用する高齢者の健康を支える大切な役割の一つです。

食欲を促す

高齢になると食欲が低下し栄養不足となって身体機能が低下、そして更に食欲が低下するというサイクルに陥ってしまうことがあります。

そこでデイサービスでは利用者の方の食欲を高めるため、栄養だけでなく見た目や彩りも工夫し「食べたい」という気持ちに繋げることが必要です。

楽しい時間の共有

特に自宅で一人で生活をしている高齢者にとっては、デイサービスの施設で他の人と一緒に会話をしながら食事をすることは食事の時間を楽しみに感じられるようになる効果が期待できます。

また、自分で上手く食べられない、飲み込めないといった問題を抱えている方も介助してもらったり口腔機能の訓練を受けることも可能です。

デイサービスの食事の特徴

デイサービスの食事は栄養、大きさ、柔らかさに関して安全に食べていただけるよう利用者の方それぞれに合った形態で提供され、上手く食べることができない方に対して食事の姿勢や補助具のサポートも行われます。

また、季節の食材を使った料理や行事・イベントに合わせた特別なメニューを用意し、季節の移ろいを感じられたり食事をより楽しめるような工夫もされています。

最近はデイサービスでの食事の重要性を考え、食に関連するサービスに特に力を入れている事業所も増えています。

デイサービスでの食事は事業所によって大きく分けて施設内の厨房で調理をするところと介護施設向けのお弁当を専門で作っている業者などへ委託するところがあります。

どちらが良いという訳ではなくそれぞれにメリットがあり、施設内調理では利用者の方の体調や状態などに合わせてすぐに変更や対応をすることが出来ますし、お弁当屋さんへの委託の場合は小規模で施設内に調理場が作れなかったり調理師がいなくても安心して食事を提供することが出来ます。また、調理済みの食材を届けて最後の仕上げは施設内で行うというところもあります。

デイサービスの食事はどんなメニュー?

デイサービスの食事は通常食として基本的に主食(ご飯、麺、パン)と味噌汁などの汁物、そして肉や魚の主菜と煮物などの副菜の組み合わせが多いかと思います。

通常食の他に歯茎でつぶせるくらい軟らかくした軟菜食では、肉料理でもひき肉を使ったりサラダも茹で野菜を使用するなどの加工を行います。

先述した通り、味はもちろん香りや見た目もこだわり五感で食事を楽しむ工夫を凝らしている事業所も増えています。

施設のある場所のご当地の食材を使ったメニューや敬老の日、クリスマス、お正月など季節を感じる料理を楽しむことも、昔を懐かしんだり楽しく会話をしながら食べることで脳の活性や精神的な充実にもつながり認知症の予防も期待できます。

デイサービスを選ぶ際にも食事は重要なポイント!

デイサービスの施設を選ぶ時には事前にご家族と一緒にできるだけ本人が見学や一日体験に行き、施設の設備や職員、スタッフ、他の利用者の雰囲気、入浴、1日の流れや支援の方法などの他に必ず食事を食べてチェックするようにしましょう。

一日体験は無料で行われている場合がほとんどで、もちろん食事やおやつも提供されます。

通うことになれば毎回食事をとることになりますから、楽しく過ごせるように味付けや柔らかさなど、ご自身の好みに合うか食べやすいかを確認しておくとが意外と重要です。

また月間の献立表を見せてもらえるので毎日どんな食事内容かイメージすることも出来ます。

アレルギーや特別な対応が必要な場合は、前もって相談しておくことで施設側も準備しておくことができますので、気軽に相談しましょう。

見学や体験に関する概要については各施設のサイトや資料で確認したりケアマネジャーに聞いてみて下さいね。

健康な人はデイサービスを利用できない?誰でも利用できる介護保険外サービスについて解説します

健康な人はデイサービスを利用することは出来ない

「母は健康だがデイサービスを利用している友人から食事や入浴のサービス、レクリエーションの話を聞き、楽しそうだから行ってみたいと言われたが利用は可能か?」

といったご家族からのお問合せや相談は少なくありません。

その答えとしては、デイサービスとは介護保険サービスの1つであり、自立の支援や機能の維持、向上、改善を目的とした訓練を行う施設で、要支援や要介護の認定を受けた方(基本的に要介護度1以上の方)がケアマネジャーにケアプランを作成してもらい契約した介護施設に通う通所型の介護サービスです。そのため、介護認定を受けていない方は原則利用する事ができません。

そこで健康な人でも利用ができる介護サービスの種類や概要について簡単に説明します。デイサービスを利用したいと感じる健康な人に向け、少しでも役立ちますと幸いです。

健康な人がデイサービスに行きたい理由と高齢者サロンのすすめ

健康であるにも関わらずデイサービスに行きたいという理由としては、友達を作りたい、趣味を見つけたい、人と交流したい、健康的なメニューの料理を食べたい、健康を維持したい等といったことが挙げられます。

確かに高齢になると自宅に引きこもりがちになり身体は健康でも精神的に良いとは言えませんし、上記のような欲求があるにも関わらず実行する機会や環境がないのは勿体ないですよね。

そこでおすすめなのが、介護予防事業として地域で運営されている「高齢者の集い・高齢者サロン、老人クラブ」を探して参加してみることです。

これらは介護認定を受けていない健康な人でも参加ができ、年齢も制限せず誰でも参加できるグループもあります。

活動内容は様々ですが、デイサービスのように簡単な体操や運動を行ったり、レクリエーションや仲間とのおしゃべりで人と交流する場を提供しています。

おおむね月に1回程度実施され時間も1日のうち数時間程と利用者と運営に負担なく安心して継続できる頻度となっており、自由に参加することができます。

健康な人でも利用できる介護保険外サービス

介護サービスにはデイサービスやデイケアなどの介護保険サービス以外にも、介護保険を適用させない「介護保険外サービス」というサービスもあります。

介護保険外サービスも高齢者サロンと同様、介護認定を受けていない健康な人も利用することができるのが特徴です。

介護保険外で提供できるサービス

介護保険サービスは生活介助と身体介護が含まれ、”生活援助”を提供することは出来ません。一方で介護保険外サービスではこの生活援助をメインに提供しています。具体的にどのようなサービスなのか、主なものを以下に一覧としてご紹介してまいります。

・散歩や趣味を目的とした外出介助

・金銭の管理や契約書の記入などのお手伝い

・同居する家族の援助として洗濯、掃除、調理、買い物、布団干しなど家事援助

・正月や誕生日などのために手間をかけて行う特別な調理

・大掃除、家屋の修理、家具の移動や修繕、窓拭き、草むしり、花木の水やり

・犬の散歩などペットのお世話

・車の洗車、掃除

・食事の手配、来客へのお茶出し 他

介護保険外サービスの種類

介護保険外サービスを提供している事業者は非営利のものから民間企業まで大きく分けて5つあり、それぞれ実施する主体によって利用方法や費用、内容は異なります。

条件や希望に応じて利用しやすいサービスを検討し選びましょう。

市区町村による高齢者在宅サービス

全国の各市区町村が独自に行っているサービスです。対象者は主に一人暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯。もちろん要介護者も利用できます。

おむつの購入や配送、訪問理美容、寝具の洗濯、配食、移送・送迎、緊急通報などのサービスを格安または費用の助成をし提供しています。

介護予防・日常生活支援総合事業

こちらも全国の市区町村で2017年にスタートした地域支援事業です。

対象者は要支援者と心身の状態を客観的に把握するために用意されたチェックリストを受けて該当した方になります。

地域包括支援センターによるケアマネジメントが必要となり、1~3割の自己負担で訪問による生活援助や通所による活動援助のサービスを受けることができます。

介護サービス事業者によるサービス

介護保険サービスを提供している事業者による介護保険外サービスです。

すべて自己負担となりますが、介護認定を受けていない高齢者の方も生活援助や身体介護、デイサービスのお泊まりデイなどを利用することができます。

社会福祉サービス

社会福祉協議会やシルバー人材センターが実施する有償のボランティア事業です。

家事の支援サービスや介護援助サービスなどが利用できますが内容はさまざまなので、お住まいの地域にあるそれぞれの事業所または地域包括支援センターに問合せて確認してください。

民間企業による介護サービス

民間企業による介護サービスや高齢者支援サービスも多くあります。市区町村が実施しているサービスと比較して料金は高くなりますが、その分サービスの内容は豊富で緊急時にも利用しやすく便利といったメリットもあります。基本的に誰でも利用することが可能です。

地域包括支援センターやサイトで情報を集めてみましょう。

介護保険外サービスの職員、スタッフ

介護保険外サービスは介護保険サービスと同じように介護士やヘルパー等の介護職の者がサービスを提供しますが、訪問介護サービスにおいて有資格者が足りていない場合に限り、無資格者でも介護サービスの提供をすることができるようになりました。

ただしこれはコロナウイルスの問題による対策のため、緊急で対応された措置です。今後はまた禁止となる可能性がある点をお伝えしておきます。

健康な人が介護サービスを受ける効果

デイサービスではなくても健康な人が介護保険外サービスや高齢者サロンを利用することで得られる(期待できる)効果としては、楽しみや生きがいを見出す。社会参加への意欲を高める。仲間や居場所ができる。閉じこもりを防ぐ等があります。

体を動かすことで自宅で過ごすよりも身体活動量が増え介護予防になったり、人と会話し笑い合うこと、レクやプログラムで脳を使うことで認知症の予防になります。

また、施設に通うサービスの場合は定期的に外出するスケジュールがあることで生活にメリハリが生まれ、身だしなみにも気を配るようになるでしょう。

血圧の測定や食事、健康チェック等の健康指導が行われることも多いので、自分の健康に気を付けケアしようという気持ちが生まれ実際に健康的な生活を送れるようになった、という声もあります。

中には栄養や健康に関連する講座を開いているグループや会社もあり、現在の状態を理解する、知識を得る機会もあります。

まとめ

以上のように、デイサービスを利用したいと考える健康な人でも受けられる介護保険外サービスや楽しく参加できるサロンはたくさんありますが、あまり広く認知されておらず知っている人が少ないといった状況です。

サービスについて何か心配や不安を感じる場合や利用する本人に合ったサービスを選ぶためにも、前もって現場を見学したり一度体験した上で利用を決めることが大切です。

この他にもデイサービスやリハビリがメインのデイケア、ショートステイ、有料老人ホーム、グループホームといった入居型の介護施設についても記事もアップしておりますので合わせてご覧くださいませ。